車を運転すると、オートバイで走ることが
どれほど注意や用心が必要か、
どれほど神経を集中させて、緊張していることか、
思い知らされる。
だれにもオートバイに乗ることを勧めない。
「オートバイ、いいよー」とは云うけど、君も乗りなよ、なんてやっぱり云えない。
オートバイに乗るというリスクは、各自で覚悟しておかなくてはいけないと思うから。
○
ノリックが事故で死んだ。
悪い冗談のようだ。
彼のようなスキルを持った人間でも
オートバイで死んでしまう。
自分だけはオートバイで死なないなんて、考えてはいけない。
けっして驕らず、過信せず、緊張して。
大好きなオートバイで死んではいけない。
○
でも、死んでしまうこともあるね。
痛かっただろうね、怖かっただろうね。
悔しかっただろうね。
でも、ノリックの走りをいつまでも忘れないよ。
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