世界の名作読破プロジェクト。
過日のアンコールワット遺跡群観光の際、成田空港の書店で購入して携行した。
表題作を含む18編を収容している。
大正6年から15年にかけての著者の成熟期の作品を網羅していることでもあり、その精神性と筆力は相当のもので、飛行機の待ち時間等、切れ切れの時間を利用して読むには負担であった。
「雪の日(我孫子日記)」では、あの英国人の陶芸家バーナード・リーチ 氏との交流も描かれていて興味深かった。
ただ、著者の著作の集大成とも呼ぶべき内容となっているので、当時の世相を想像しながら読むにはかなりの努力が必要であった。