旅の楽しみは、食の楽しみでもある。
先の温泉旅行も、部屋で供される料理が売りになっていたのだが、残念ながら期待外れであった。
つまり、種々の器が所せましと並び、ちまちまと手の込んだ(手を入れ過ぎた)御造り、蒸し物に焼き物などが盛られたが、ひとつとして納得の美味しさがない。
つまり、お客が少ない中、いつ仕入れたかもわからない(長期間ストックされていたと思われる)素材を使っているから、どんなに手を入れても食べる側の心に響かない。
とは言え、中には美味しいものもあった。
それは、朝食とともに供された地元産の牛乳(低温殺菌)や納豆、これも地元産の新鮮野菜を使った天ぷらなどであったから皮肉なものである。