第164回令和2年下期芥川賞受賞作。
「推し」に自分を投影する以外、生きる術を見出し得ない現代の若者の一断面を活写した筆力が評価されての受賞らしい。
やれやれ、読了まで2ヶ月余かかってしまった。
他に読みたい本があったのも一因だが、読み始めると違和感が先立ち数頁行っては停滞し、を繰り返したためだ。
描かれた若者らへのアドバイスとしては、3・4日何も食べずにいてひもじい思いでもしてみれば、事の本質が見えて来るのではと思った。
他方、そのような生きにくい世界が現存することを理解する必要があるのではとも思った。