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『全訳漢辞海』「付録」に「訓読のための日本語文法」について記されている。
先日来じっくり読んでいたつもりが、重要なことだったのにここに書かれていることを読み落としていたようだ。
その中に以下のような部分がある。
(前略)「日本語の」訓読に用いる語彙と文法は、日本語の中古語(平安鎌倉時代の言語)をもって学習の基準としている「古文」ないしは「文語文」のそれとはやや異なるものである。ここでは、学校で教わる文語文法(便宜的に「和文文法」と呼ぶ)と、訓読に使われる文法(便宜的に「訓読文法」と呼ぶ)のおもな相違を解説する。(後略)
ここに「和文文法」と「訓読文法」には相違がある、と明記されている。
漢文の読み下しを入力する際の迷いの大元はまさに、両方の文法もさることながらこの相違点もはっきり認識していなかったからのようだ。
データ入力の際は、訓読文も「和文文法」に準じて入力することになっているが、自分の中でどうしてもスッキリしない部分がある。
ここで言うところの「和文文法」にサ変複合動詞があり、その1つに、用言+「す」という語形がある。
和文では以下のようなウ音便になり、訓読とは異なる。
形容詞 +「す」の例:
空しうす ひさしうす 甘んず 重んず
『全訳漢辞海』で上の語を見ると、以下のように書かれている。
空しくす(動詞)
久しくす(動詞)
甘んず(動詞)
重んず(動詞){おもシトス} {おもクス}
「本辞典の構成ときまり」に、漢文訓読の際の特殊な読みは、{・・・}で示したとあり、又動詞に関してはほとんどの場合、「音+ス」のサ変動詞にして読むことも可能である(従ってこれについては特に表示しなかった)。とある。
「弱」「強」は、形容詞の項目の中でそれぞれ[動詞化]{よわクス}{つよクス}としてあるのに対し、上の語はいずれも「動詞」とされている。
どう違うのか?
違いを調べることにはまると、抜け出すのは容易ではなさそう!
ここはひとまず目をつぶって通り過ぎよう!
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古文の文法書を見ていると、「まぎらわしい語の識別」として「して」の欄に以下のようにある。
1. サ変動詞「す」の連用形+接続助詞「て」
「し」の上に活用語がない。また「し」にするという意味がある。
ここにある「サ変動詞」は、「サ変複合動詞」もふくまれているのだろうか?
頭の中がぐちゃぐちゃ・・・・
ぐちゃぐちゃながら、気付いたことがある。
漢和辞典の品詞に形容動詞がないということ。
当然といえば当然のことだけれど、今まで意識していなかった!
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やれやれ、余分なことばかりで、なかなかトンネルの先の明りが見えてこない・・・
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早く脱出したい・・・
いつもながらの駄文にお付き合いいただき恐縮です。
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