南魚沼~わが故郷から~

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医療福祉のIT化について

2008年09月14日 | 医療・福祉
 医療福祉関連のIT化(情報化)については、01年厚生省が発表したグランド・デザインを
基に進められているが、当初の目標通りには進んでいない。
自治体病院をはじめとした公立病院の経営悪化に伴う再編統合や地域医療のシステム化、
医師不足等の問題がプライオリティーが高く、一般的な関心もそちらの方にいくからだろう。

 さて保健や医療分野の情報化の主要な構成システムは、電子カルテシステム、オーダリング
システム、レセプト電算処理、遠隔診療支援システム等がある。
それら構成システムの内容や役割については、厚生労働省のサイトを参照願いたい。

 情報化のメリットは、単独医療機関で、或いはデータベースを基にした複数の医療機関の
ネットワーク化により、作業効率や事務効率の大幅な改善が可能になり、患者サイドからも
転院の手続きの簡略化、待ち時間の短縮、セカンドオピニオン、遠隔地での診断、データを
活用した個人的な医療・健康管理の向上などのメリットがあるといわれている。

 魚沼地域のように広大な面積の中に集落が点在し、高齢化や人口の減少が続く地域で、
医療・福祉サービスを維持継続していくために有効有益なインフラである。
また今後の医療行為の効率化を極めて強力に進めるものでもあり、医師の確保のためにも
必要との考えもある。
 しかし地域の医療機関全体の参加や多額の初期投資の問題、システムの標準化、セキュリ
ティ等の問題もあり、構築に時間のかかるシステムでもある。

 地域医療の問題や課題の議論は、平成27年開院予定の魚沼基幹病院構想に集約される傾向に
あり、この種の課題も基幹病院ができるときには、当然装備されることを前提にしているとの
みかたもあるが、どうなのだろうか。

 システムの構築には、時間とコストがかかる。
一朝一夕に出来上がるものではなく、最終的に地域の医療機関全てが関わる問題でもある。
市が主体的に基幹病院に近接する大和病院を核として、システム構築への検討をを進めてい
くべきではないだろうか。