きょうは遅れてしまったが、10月1日に水戸市にて開催された「平成22年度 青少年育成のための地域連携推進事業」
-関東甲信越静ブロック研修会- (内閣府主催)から、重要と思われる部分を報告したい。
基調講演で、内閣府調査官の「子ども・若者ビジョン」の説明からの抜粋。
以下の基本方針の5つの理念から質問の多い(1)~(3)についての説明である。
(1) 憲法及び児童の権利条約に基づき子ども・若者の最善の利益を尊重
(2) 子ども・若者は、大人と共に生きるパートナー
(3) 自己を確立し社会の能動的形成者となるための支援
(4) 一人一人の状況に応じた総合的な支援を、社会全体で重層的に実施
(5) 大人社会の在り方の見直し
①「最善の利益を尊重」
子どものわかままを許しますよ、ということではありません。
子どもが学校で携帯電話で話していて、取り上げようとすると、「私の表現の自由を侵害するんですか」とか、
「通信の自由を侵害するんですか」と言われて困る先生方がいるようなんですが、そんなことを認めるということではなくて、
子どものわがままを通すのではなく、大人の勝手な都合を許すのではなくて、そのとき、その子ども若者にとって、
何が一番良いのかということを考えるべきということです。
②「共に生きるパートナー」
こどもは小さくて出来ないことがたくさんある、助けてやらなければならないことがたくさんあります。
だからといって私たち大人よりも一段低い存在ではないですね。だめな存在、役に立たない存在ではありません。
その子どもたちが20年後30年後、50年後大人になってその子どもたちが社会をつくっていくんです。
その社会の中で私たちも生きていくんです。
ですから、子どもたちは、私たちと一緒に次の世代をつくっていく、今の社会を生きていくパートナーだということです
③「社会の能動的形成者」
今までの育成は今ある社会に、こちらに来なさい、社会の枠組みにきちんとはまる大人になりなさい、と思ってしまいがち
な点がなかったともいえません。
けれども今私たちがいる社会は、30年前の社会と同じですか?
違いますよね。今私たちが生活している社会はベストですか?
改善の余地のない最良の社会ですか?
30年後の社会は今と同じ社会でしょうか?たぶん違いますよね。
ですから今ある社会に適応しなさいと言うだけではだめなんです。
子どもたち若者たちに「あなたたちはどんな社会で生きていきたいですか?」
「どんな社会にしたいですか?」それを考えてもらって、その社会で生きていく、その社会をつくっていく力をつけてもらいたい。
そういうふうに考えています。
それが能動的な社会の形成者ということです。
以上
そのときそのときどういう対応が良いのか悩むことはあるが、例えば上の例のように学校で携帯電話で話したり、
メールを読んだりするようなことに対しては、取り上げる行為が最も良いと判断したなら、それが子どもにとっても
最良の行為であると考えるなら、きちんとそうすることが大切だということはよく理解できる。
子ども・若者が社会をつくるパートナー、わかっていたようなことかもしれないがのだが、実のところは、そんなふうに
思って接してきたのだろうか?
この部分はとても重要に思えた。
子ども若者の前に、大人が社会の形成者として、能動的に今の社会とかかわっているか、かかわっていくべきかということも
同時に考えていくべきか、ということも気づかせてくれる。
こども若者育成支援は、同時に大人社会の健全育成をどう図っていくかという、とても難しい問題も抱えていると感じる昨今である。
もちろん自分の健全育成も含めてだが。
■きょうの1曲
Lynyrd Skynyrd - Simple Man (with lyrics)
'73年、レーナード・スキナード、ファースト・アルバムから。
次は、ENYA、大好きなエンヤの曲の中でも好きな1曲です。
ENYA - a day without rain
作曲から、楽器の演奏、ヴォーカルまで、みんなひとりでこなしてしまうエンヤ。
88年、友人のKから「きいてみなよ」と、言われて聴き始めたのだが、以来、もう20年以上も聴き続けている。