南魚沼~わが故郷から~

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6月定例会 一般質問 ② 教育、文化<総合教育会議>について

2015年07月23日 | 議会
※6月定例会 一般質問

 きょうは2回目、教育、文化について


2 教育、文化について

(腰越)
 2番、教育文化について。
 改正地方教育行政法により首長と教育委員会が相互の連携を図りつつ、より民意を反映した教育行政を推進していくため
 総合教育会議の設置が義務づけられました。
 首長のもとで自治体が教育施策を進める体制ができ、幼児教育と保育の一体的な提供の推進が期待される
とのことですが、
 以下についてお伺いします。

 首長と教育委員会の連携について。文部科学省の資料によれば、一つめは教育行政の執行に当たって個人的な価値判断や
 特定の党派的影響力――これは政治的中立性のことであります。
 2つめ、教育は子どもの健全な成長発達のため、学習期間を通じて一貫した方針のもと安定的に行われることが必要である。
 継続性と安定性であります。
 そして3つ目は、教育は地域住民にとって身近で関心の高い行政分野であると。専門家のみが担うものではなく、広く地域
 住民の意向を踏まえて行うことが必要である。
 地域住民の意向の反映であります。これら3点について。また、最初申し上げましたように今回の施政方針に乗っかっている
 ような、幼児教育と保育の一体的な提供の推進が期待されるということについてもご答弁願います。

(市長)
 教育文化についてのご質問にお答え申し上げます。まずその総合教育会議、首長と教育委員会の連携、これにつきましては、
 もう議員はおわかりのとおりでありますので、きちんとした連携をとって、そして地方の教育行政におきます首長の責任をより
 明確にしいていかなければならない。そしてそのもとで一体となった教育、施策を推進するということであります。
 幼児教育、保育との一体的な推進とか、これはもうおっしゃるとおりであります。
 
 南魚沼市は4月24日に第1回総合教育会議を開催いたしまして、市の教育基本計画を大綱とする件これらについて協議を行った
 ところであります。教育基本計画では現在、後期編を策定中でありまして、この中で幼児から高齢者までの教育の検討を行って
 おります。


 私も当然ですが、教育委員会も初めての会議でありまして、非常に私はよかったと思っております。
 こういうことでお互いが意思の疎通も図れたり、あるいは現在行っている内容をお互いが把握できるわけですし、これはすばら
 しいことだと。


 ただ、今まで教育委員会と執行部といいますか、我々行政とのほうの関係はほぼ似たようなことでありまして、そうわざわざ
 法律改正までしてこうしなければならないかという疑問はまだややあるところでありますが、教育委員の皆さんと首長が会議を
 する、問題点を共有するという機会は今までなかったわけでありますので、これはよかったなと思っております。

 それから政治的な中立、継続性、安定性であります。
 時々の首長の意向で教育がコロコロ変わるとか中立性が損なわれるとかということがあってはならないわけでありまして、
 そこはきちんとした歯どめで教育に関する事務の監理、執行、これはもう教育委員会が最終責任者として決定をしていく
ということ
 になっておりますので、これは全く心配いらないだろうと。今までどおりであります。予算の編成や執行は首長が最終責任者と。
 これは当然ありますから、政治的の中立性、継続性、安定性は今までと同様でありますので、まずきちんとした確保ができて
 いけると思っております。

 それから地域住民の意向反映でありますが、地域住民の意向の反映ということにつきましては、教育委員のほかに各学校に設置
 されておりますPTAそれから学校評議員そして保護者あるいは地域住民、この思いを学校運営に反映させるための効果的な仕組み
 でありまして、これらの組織との積極的な連携これをきちんと図っていかなければならない
と思っております。
 特にPTAとの部分それから保護者や地域住民との思いやそういうことですね。これをやはり共有していかないとどうしても
 浮いた存在になってしまうといいますか、独りよがり的な部分も出るかもわかりませんので、このことは特に留意をしながら、
 私もPTAの総会とかそういうことにも出席をしょっちゅうさせていただきながら、皆さん方の思いを酌んでいかなければなりませ
 んし、しているつもりであります。

 ただ、学校評議員の皆さんと会議を持ったことは全くありませんので、これはどうすべきかちょっとわかりませんが、教育委員会
 のほうでそういうことも必要だよということであれば、当然皆さんとのまた話し合いといいますか、情報共有の場を設けたいと
 思っております。

 もう1つ、保護者、地域住民の皆さん方のことでありますけれども、これはその地域地域できちんとやっていくべき問題であります
 ので、学校間の中で。そこにわざわざ私が全部のところの出かけるということにはなりませんが、卒業式や入学式あるいは学校行事
 これらに出席させていただく中で、皆さん方との思いの共有を図っていければということであります。
 これもまた教育委員会のほうからこういう会合にぜひとも首長出て来いということであれば、喜んで出席させていただいて皆さんと
 多くの話し合いを持っていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

(腰越)
予想通りの答弁で、内容に問題があるわけではありませんので、安心したというところであります。
首長部局と教育委員会との連携への期待、子育て部門、保育園関係と教育委員会の連携という期待があります。県内ではご承知のように
長岡市や三条市が先進的に取り組んでいますけれども、4月の総合教育会議第1回でもこの問題は出ていたかと思うのですが、今後は
どのように内容を進めていくか。協力しながらやっていくという内容であったかと記憶しているのですが、やはりある程度一体的な取り
組みも必要ではないかなと。
いろいろな意味で発達障がいであるとか、あるいは学童保育そういったものもあるわけでありまして、一体的な取り組みが必要ではないか
なとずっと考えているわけですけれども、これは私だけではなくて、多くの方々が考えていることであろうかと思うのですが。お考えをお訊
きしたいと思います。

(市長)

これがやはり課題といいますか、問題点ではないのですけれども、やはり考えなければならないことでありまして、特に子育て支援的な
部分の中でこれを今は一般行政と教育委員会と分割してやっているわけですが、これを一体化させるということにつきましては、否定を
するところでもありませんし、やはり考えていかなければならない。ではどちらに一体化させるか。一般行政のほうに子ども・若者育成
支援センターとかそういう部分を移しかえるのか。
子育て支援課を教育委員会部局にやるのか。
部局をかえただけででは本当にいい連携ができるかと。
この辺も含めて総合教育会議の中では検討を進めていかなければならないと思っております
ので、またよろしくご指導のほどをお願い
申し上げます。

(腰越)

ご指導と言われて持ち上げられても自分ができることしかできませんけれども。市長も今の答弁にあったように非常に重要な部分でござい
ますので、しっかり連携がとれるように。同じ組織にならなくても併存しながらどういう教育連携がとれるかというところが、施策事業を立案する
腕の見せどころでもあろうかと思いますので、よろしくご検討願いたいと思います。

もう1つ、地域住民との連携というのも考えていかなければならないという答弁であったかと思うのですが、南魚沼市には子ども・若者育成
支援センターが管理している各育成会の集合体である育成市民会議という組織がございます。
市から年間19万円しか補助金をもらっていないで、住民からの会費で運営されている、個別単体組織がいろいろ行事をしながら市民会議という
団体をつくってそこでも協力し合っています。この市民会議という組織をしっかり活用しながら、地域教育、家庭教育そういったものを進めていく
べきであろうと。それも1つの大きな課題であろうし重要なことであろうと思っているわけですが、市長は地域教育もしっかりやっていくという
ことなので、お考えをお伺いします


(市長)

そういう関連の皆さん方から市民会議ばかりではなくて、いろいろの皆さんございましてほぼボランティア的にやっていただいておりますので、
大変感謝しているところ
であります。
そういう皆さんの思いや要望やそういう部分について、そういう話し合いも持てということであれば、まずは教育委員会でそれはやっていただくと。
教育委員会で予算的な部分が当然出てくるということになりましょうから、その判断がなかなかということであれば、それは当然私も出ますので。
教育長とそれぞれ相談をしながら、そういう皆さん方の思いをどう我々が受けとめてやっていけるかということはきちんと相談してまいりたいと
思っておりますので、よろしくお願いいたします。

(腰越)

しっかりとそういう既存組織に目を向けて、それらをどのように地域教育に生かしていくか、家庭教育に生かしていくかということで、教育委員会も
含めて取り組みを進めて頂きたいと念願しています。

 


 

京都市 子育て支援総合センター 子どもみらい館

2015年07月22日 | 議会
社会厚生委員会管外視察報告

5. 京都市 子育て支援総合センター 子どもみらい館
・7月8日(水)9時30分


①こどもみらい館について(資料から)
 京都市子育て支援総合センターこどもみらい館は、少子化、核家族化、地域コミュニケーションの希薄化など、
子ども達を取り巻く環境が著しく変化する中、子育てに不安や悩みを持つ保護者の方々を支援し、安心して子どもを産み、
育てることのできる環境 を整備する施策の一環として、平成11年12月開館。
 
 こどもみらい館は、相談・研究・研修・情報発信・子育て支援ネットワークの5つの 機能を柱に、保育所・幼稚園、私立・市立・
国立の垣根を越えた「共同機構」としての 取組を行う先進的な機能や規模を備え、多くの市民ボランティアの方々に各種事業に
参加を頂くなど、市民との共汗を基本とした運営を行う「子育て支援の中核施設」です。
 開館以来、気軽に集まり、交流し、相談や情報交換ができる施設として、毎日多くの 市民の方々に利用され、親しまれています。

②施設・事業概要
 ・交流 子ども元気ランド
大型総合遊具や木の砂場、木馬、ごっこハウスなど、親子で一緒に遊びながら、子育ての交流もできるスペース。
 ・相談
子育て何でも相談(来館相談)、子育てほっとダイヤル(電話相談)
 ・講座
子育て講座・・「子育てパワーアップ講座」「子育てセミナー」「子育ての井戸端会議」
 ・情報発信
  子育て図書館・・毎月2回、絵本や紙芝居などの「おはなし会」、パネルシアターや大型絵本の読み聞かせなどの「おたのしみ会」
「赤ちゃんと絵本のふれあい会」を毎  月開催
 ・子育て情報の提供・・インターネットHP、携帯電話用HPにて情報発信
 ・研修研究・・私立・市立・国立、保育所・幼稚園の垣根を越えた「共同機構」として  保育士、幼稚園教員を対象とした共同研修や、
保育や子育て支援の充実を目指した研究を行っている。

③所感
 就学前の児童と保護者が対象となる施設である。
 子育てや教育における家庭や地域の役割の再評価、再強化が必要不可欠な重要課題と考えている。
官民交えた生涯学習の一環としても取り組むべき課題である。
 施設を設置し、その中に全てを詰め込むという手法は評価に値する。
 また、南魚沼市では保育園の民営化を進める考えであるので、一貫、横断的な交流、保育士等のスタッフの共同研修なども必要な課題
となると思う。
子育て支援の司令塔となる福祉保健部のご活躍に期待したい。




京都府宇治市 NPO法人アジール舎

2015年07月21日 | 議会
社会厚生委員会管外視察報告

・7月7日(火)

4.京都府宇治市 NPO法人アジール舎

①NPO法人アジール舎事業概要
 ・多機能型事業所 児童デイころぽっくる
発達に特別なニーズをもつ子ども達に、心理、言語、感覚統合等を中心として、小集団と個別の療育及び訪問支援を行う。
  心理士、言語聴覚士、作業療法士等の専門性を持った療育指導員がこどもたち一人ひとりの発達を支える。
 
 ・アジール心理相談室
心理相談室は、地域の中で暮らす人たちに低料金で心理支援を提供。心理カウンセラーが担当。

 ・子ども発達相談支援室 ぴりか
障がいの有無にかかわらず、特別な支援を必要とする0歳から18歳の子どもを対象に発達支援相談を行う。

 ・アジール親子塾
学習に特別なニーズを持つ小学生と親御さんの学習/相談支援
利用定員20人、講師4人(元小学校教諭)、完全個別学習、週1回(1時間)

 ・情報交流スペース すぷりんぐ
「アジール市民講座」、「子どもフェスタ」「アジール文庫」等

②所感
 南魚沼市では保育園においては、UD支援を実施した経緯があることと、臨時の保育員で 対応、小学校では特別支援学級の設置
 と介助員で対応、総合支援学校の設置等、きめ細かな対応を進めている。
 今後を考慮すれば、より専門的な知識経験を持つ人材が不可欠であり、また子育て支援、保健、教育委員会の一体的な取組も
 課題である。 

 

空き教室を利用した老人福祉施設

2015年07月20日 | 議会
社会厚生委員会管外視察報告

3.京都府宇治市 空き教室を利用した老人福祉施設(小倉デイサービスセンター)

・7月7日(火)小倉小学校、小倉デイサービスセンター

①経過
 平成5年文科省「余裕教室活用方針」の特例措置として認められ、施設を設置。
 2つの小学校の空き教室を老人介護施設に改造し使用。
 整備内容(小倉小学校)
・デイサービスセンター、在宅介護支援センター、学校教育施設(多目的教室など)施設は学校とは建屋は区分されている。
 交流活動は以下。
 「総合的な学習(5年生各学期2回程度)」「福祉委員会(昼休み」「将棋クラブの交流(毎週)」で、世代間交流が実施されている。

②メリット、デメリット・・以下。
 メリット:世代間交流、デイサービス施設整備費用の削減(5億円以上)
 デメリット:学校車両と施設車両の校門付近の動線重複(時間差通行、スクールサポーターの配置等で対応)。
          児童数増加や少人数学級実施による教室不足。

③所感
 空き教室の再利用や世代間交流のメリットは素晴らしいと思う。
 しかし、主管部署が教育委員会と福祉施設と異なっている点に課題や問題があるものと思う。
 管理主体の意思疎通と現場主体の施設管理や事業内容が課題となるものと思う。
 



初期認知症総合相談支援事業

2015年07月19日 | 議会
社会厚生委員会管外視察報告

2. 京都府宇治市 初期認知症総合相談支援事業

 ・7月7日(火)宇治市役所にて

①平成18年京都府のモデル事業として、認知症対策等支援事業を創設、19年認知症地域支援体制構築等推進事業を実施。
様々な事業を展開し、認知症支援対策を進めている。

②認知症コーディネーターの配置と支援チームの設置
地域包括支援センターにコーディネーターを配置し、初期集中支援チーム(公社委託)を設置、認知症の疑いのある段階から、
講演会による広報活動や相談業務、さらに医師 や社会福祉士も加わりきめの細かい支援を行う。

③課題
・チームの周知不足:相談しやすい体制への改善
・かかりつけ医との連携強化

④所感
 南魚沼市でも相談体制等は整備されていると思う。
 制度内容の充実や効果を上げていくためには、宇治市の課題としても挙げられていた市 民への周知度を高めることと相談し
やすい体制を進める事が必要と思われる。
 事業は、弛まぬ活動の継続から,より適切化、高度化が図られていくと考える。

宇治市のように専門的な知識経験をもつコーディネーターや支援チームを使う方法も良いと思う。
 今後深刻化するであろう認知症対策の進め方の良い参考例であろうと思う。

 

浦安デイサービスセンター 夢のみずうみ村

2015年07月18日 | 議会
社会厚生委員会管外視察報告


1.千葉県浦安市 浦安デイサービスセンター 夢のみずうみ村

・7月6日(月)10時~

藤原茂氏が設立した(株)夢のみずうみ村が運営するデーサービス施設。
 私たちがイメージするデイサービス施設とは全く異なる。
 利用者自らが施設の利用内容を選択する「自己選択自己決定方式」を採用。

②【夢のみずうみ村 村民憲章】
  生きていることはすばらしい
  一人一人みんながちがうからいい
  人の心の温かさにつつまれる中でこそ、
  違いを尊重し見守ってくれる、
  そんな仲間がいることがすばらしい
  みんなちがってみんないい
  「ゆめ」はそこに生まれる
  一つ一つの「ゆめ」を、
  みんなで育て、わかちあおう
  生きていることがすばらしい

③施設概要
 某電機メーカーの空き工場を利用した2階建ての施設。
 中にはカラオケやパソコン教室、木工教室、料理教室、マッサージ歩行プール、カジノ、マッサージなど多様なスペースが設置されている。
 利用者は、一日の活動計画を作成して、これらを利用し活動する。
 これらを利用するには施設内通貨「Yume」が必要で、「Yume」を得るには、施設内での活動が必要。

④所感
 疑似であるが現実の生活空間(まち)のようである。
 要介護1.5くらいの方の利用が多いとのことでしたが、リハビリ効果や介護度の進行を抑える効果があるように思えた。
 一般的には施設側が用意したメニューに沿ってサービスが提供されるが、この施設ではユニークな仕組みや施設構成の中から自らメニューを
 選択し、サービスを「利用する」仕組みである。
 利用者が主体的、能動的に取り組むこうした施設運営は南魚沼施設においても実現可能な方法として、検討されても良いと思います。
 統合により廃校となる学校の体育館、校舎の有効利用としても検討されるべき。
 また施設内で使用されている備品や道具等について、リサイクル品を使用することも可能であると思えた。


 

 

 

第66回新潟県公民館大会 聖籠町 町民会館

2015年07月17日 | 議会
第66回新潟県公民館大会 聖籠町 町民会館

 基調講演のアルビレックス新潟、岡田朝彦氏 『地域貢献活動における聖籠町との連携』も、地域とスポーツ関連企業の
連携として興味ある内容でした。
サッカーを通じた婚活事業、良い実績で期待も持てるようです。

 その後、アルビレックス新潟のチアリーダーから選別された3人のリーダーが、アトラクションを披露。
会場とのクイズを通じたコミュニケーションがとても楽しいものでした。

 そして、メインイベントの事例報告、糸魚川市公民館、長岡市まちなかキャンパス、新潟市中地区公民館の取組事例報告。
いずれも地域資源、人の絆をしっかり現場から構築し、
ボランタリーにPDCAを回しながら取組、効果を出し、
次への課題と目標を明確にされており、素晴らしい報告
であったと思います。

 多くの勉強をさせて頂きました。
明日への活動に活かしていきたいと思います。



第66回新潟県公民館大会 聖籠町 町民会館










6月定例会 一般質問 ① 市立病院の運営について

2015年07月16日 | 議会
※6月定例会 一般質問

 きょうは「市立病院の運営について」

1.市立病院の運営について

腰越

 現在県建設中の市立南魚沼市民病院及びゆきぐに大和病院についてであります。
ご存知のように地方自治体も非常に財政難に、今厳しい状況に置かれております。
各地域の自治体病院は財政難や医師不足等によって統廃合あるいは民間への譲渡など再編が進んでおります。
また、自治体病院は経営体質が高コストであり、建設費も一般の民間病院に比べて2割から3割高いとも言われております。
さらに公務員の給与体系に合わせられているということが多く、人件費も経営上の大きな負担になっていると。

 さて、当地域では地域医療再編ということで6月1日念願の魚沼基幹病院が開院しました。
そしてこの病院を核として市立病院の再編も進められております。
城内病院の診療所化、そしてゆきぐに大和病院の縮小、再編、こうしたことであります。
人口当たり医師数が少ない当地の医療供給環境の改善が進められている。このことは歓迎すべきでると。
これは誰もそう思っていること思います。
魚沼基幹病院はご承知のように新潟大学系、市立病院は自治医科大系、大学の系列が異なっております。
こうした中でいわゆる医師の確保、そして基幹病院を核とした市立病院への医師の派遣これが基幹病院の役割でもあったはずですが、
このように系統が違うということが今後のそうした基本的な医師の確保、編成について影響を与えないか。
また、基幹病院も市立南魚沼市民病院も医師、看護師をはじめ100%の医療スタッフを整えてのスタートにはなりません。

 最初に申し上げましたように、多くの自治体病院が経営上の問題から閉鎖あるいは民間医療法人への経営の移行、こうした状況が
進んでいる中で南魚沼市民病院及びゆきぐに大和病院の今後に向けた持続可能な経営へのお考えをお伺いしたいと思います。
特に経営コストの問題、医師、看護師等のスタッフの確保についてお伺いをしたいと思います。

市 長

 医師を含めた医療スタッフの確保という点では後ほど触れますけれども、基幹病院が開院をすれば、いわゆる地域で確保できない、
その部分については基幹病院からもきちんとした派遣、支援をいただける。
このことは大学が違っているというようなこととはそう大きく関係をしているとは思われませんので、それは十分やっていかなければ……。
今も市立の臨時的な六日町病院、ここには大和のほうから大西先生が院長で行っていただいておりますし、基幹病院の関連の皆さん方から
臨時的な診察等に当たっていただいておりますので、そういう連携はきちんとしていけるだろうと。

 そういうことも含めてまず経営でありますけれども、前々から申し上げておりますが、市民病院の開設当初はやはり医療機器等の短期起債
の償還がかさみますので、5年あるいは7年ぐらいですかね。まずは5年ぐらいが非常に厳しい経営状況と予測をしております。
そういう中から市立病院群の医療体制の継続、このことには当たり前のことですけれども診療報酬の一層の確保、それと人権費の抑制も
含めた経費削減これは避けては通れないと。

 しかしながら、今の基幹病院開院によります医療再編によりまして、公設民営の魚沼基幹病院の職員募集が今や本格化しているわけですし、
継続中でありますが、このあおりなんて言うと失礼ですけれども、そういう中では当地域の看護師の初任給が高騰しております。
これはやはり基幹病院は高い部分で設定いたしました。
こういうことの中で病院のほうでは医療スタッフの確保のための初任給の引き上げ、そして病院経営の安定と持続経営を図るための人件費の抑制、
相反するような問題に取り組まなければならない。

 これは前から宮永先生がおっしゃったように初任給も含めた若い職員の皆さん方の給与は上げましょうと。
しかし、ある程度の年齢まできた方については、働き方の選択も含めて、夜間勤務はだめだとかそういうこともあるわけですので、そういうことも
含めて給与の抑制を図ろうということで、そういう給与体系を考えているところでありまして、そういう部分で。
それで先ほど触れました多様な勤務形態と勤務時間の変更について今検討を進めております。
 昇格基準の見直しもやっていかなければなりませんし、新基準の適用――今この1月1日から適用しまして、初任給の引き上げと人件費の抑制に
向けた改革を始めたとこというところであります。

 それから常勤医の確保ですけれども、これはもうどうしてもお医者さんの確保は欠かせないわけですあります。
常勤医は一番確保しなければならない部分でありますけれども、非常勤医師の抑制、常勤医を確保すれば非常勤医師は抑制できるわけですので、
これでやると相当経費の節減が図れるということで、今、関係の大学、病院、機関、これらに対して宮永事業管理者を先頭に鋭意努力をしているところ
であります。
幸いなことに本年の3月末まで自治医科大学の腎臓科の教授でありました田部井先生が南魚沼市民病院長として招聘することができました。
ですので、自治医科大学との連携病院こういうことになりますので、常勤医の派遣に大きな期待も寄せているところであります。

 医療スタッフの確保の状況ですけれども、市民病院と市立ゆきぐに大和病院の2つの病院を運営するために条例改正によりまして、職員定数を235から
280に増員しました。
現在11月1日の市立病院群の再編に向けて医療スタッフの確保に今努めているところであります。医師は開院に必要な標準医師数は市民病院20人を確保
できる見込みであります。

 それから看護師についましても標準看護師数は確保できておりますけれども、夜勤等も考慮した職員数を確保する必要がありますので、採用年齢を
ちょっと引き上げて、55歳まで引き上げようということで引き続き募集をしております。
薬剤師につきましては、標準薬剤師の確保はできておりますけれども、職員が過重労働とならないように今年度はこれも採用年齢を45歳に引き上げて、
引き続き募集活動を行っております。

 それから看護師さんや薬剤師さんにつきましては、安定確保のために就学金の貸与者数を増やそうということで対策も講じております。
その他医療スタッフにつきましては、予定していた人数の確保をすることができまして、6月1日に開院しました市立六日町病院も既に一部職員を除き
運営に当たっていただいているところであります。
これからもそういうことを駆使しながら、とにかく安定的な人員確保ができますように一層努力をしてまいらなければならないという考えであります。 

腰越 

 この質問は始まっている今の時期にはふさわしくない質問であったかなと、答弁を聞きながら思い返しているところです。
以前、この議場でも市長が説明されておられましたが、市立病院開院してから当面の間赤字が続くであろうと。
それは今答弁にあったように起債償還というのがある。それとあとどうしても開院当初はしっかりとした運営、しっかりとした人員確保の上で運営
していかなければならないので、当然のことながら医療供給に不足があってはならないわけで、経費もかさむであろうとそのように理解をしております。
 開院後の見通しについて、もう少し詳しくご説明いただければと思うのです。
起債償還であるとかそういう事情があって数年間は赤字幅どのくらいで推移するだろうと。
その後は改善していくという見通しについて、詳しくお聞かせください。

市長
 今ここにそれを用意してはおりませんが、以前、北村医療対策室長のほうから数字を挙げて、何年度までこうで何年度でこうだという数値は確か議会
に提出したと思っておりますので、もし今必要であればそれをまた取り寄せて議員にお示しするということですが、大体さっき言いました3年から5年の
間が非常に厳しい。
減価償却、この部分。機械が大体5年ぐらいでもう償却しなければならない。それが非常に厳しい。高価な機械でありますし。
そこをうまく乗り切れば後は安定的にやっていけるだろうと。
5年後ぐらいからは相当安定的な運営が見通せていると。ただこれは医師がきちんといて、そして患者さんもベッドの回転率といいますかそれも80ぐらい
までいかないとできてこない数字でありますので、その辺がどう確保できるかと。
病人を確保するというのも変な話ですけれども、そういうことでありますので。数値については後ほど議員のほうに差し上げます。

腰越 

 わかりました。数字については前回の最新データがあればなおいいと思うのですが、よろしくお願いいたします。
もう1つお伺いしたいのは、自治医科大系であるということのメリットを生かすことができるか。
今、市長が答弁の中で、医師の確保にもプラスに働いているというようなニュアンスで私は伺いましたけれども、湯沢病院がやはり自治医科大系の、
医療法人です。
よい意味で連携する。
新しい南魚沼の病院と湯沢病院がもし連携ができれば、そのスケールでその病院の大きさの範囲の中で、やはりいろいろなまた展開ができるか
という期待できるところですが、そういうこともある程度メリットとしてあるのかどうかというのを期待してみたいと思っているのですが、いかがでしょか。

市 長 

 先ほど答弁の中でちょっと申し上げました田部井先生が自治医科大の教授でありました。
それが南魚沼市の職員になっていただくということで大学との関連病院になるわけですね。ですので、常勤医の派遣これらについては非常に有利に運ぶと。
ただ、湯沢の地域医療センターとどう関連性が出てくるかというのは、ちょっと私はわかりませんが、
もし病院事務長のほうで承知していれば答弁をさせます。

大和病院事務部長  

 医師の確保の関連ですけれども、お話のようにうちの病院、どちらかというと常勤医の先生方は新大より自治医大系ということになっております。
ただ、今回の医療再編で基幹病院がこの地域にできまして、医療再編の中での基幹病院の位置づけというのが先ほど市長も申し上げましたように、高度救急医療
はもちろんですけれども、地域への医師の派遣といいますか、それがやはり核になるという役割が1つございます。
そういう意味では今もそうですけれども、市立六日町病院は既に大勢のお医者さんから常勤をいただいて、基本的にはそれを市民病院に継続をしていく
ということで今進んでございます。
 
 ただ、ブースの関係等もございまして、細かい曜日に逆に先生方が入りきるかどうかといいますか、そういった検討を実は月曜日に田部井先生を中心に
ちょっと細部を検討するという動きになっています。
それとともに今までの自治医大系ですとか、北里からの先生方というのはこれまでどおりおいでいただく。
または田部井先生がおいでになったことにより、今以上にまたプラス効果が出てくるということですから、そういう意味では基幹病院ができた医療再編前に
比べて医師の確保という部分では今まで以上に有利になってくるといいますか。そういう意味では選択肢が広がって確実になってくるということだと思います。

 また、湯沢の医療センターですけれども、これは自治医大系の地域医療開発機構といいますかの運営になっていますけれども、大もとのほうからは例えば
東京北医療センターからは既にもう派遣をいただいていたりということで、そちらのほうからも派遣いただいています。
直接湯沢との連携という形にはなりませんが、大もとのほうからはここも派遣をいただいているということになります。
あとは開院当初の医師数については、何とか助勤の先生も含めて確保のめどはついていますが、先ほど市長から答弁がありましたように、今後は常勤医師の
やはり確保、割合を上げていくということで、より経営安定にもつながりますし、医療の提供にもプラスになってくるということで、そちらは今、田部井先生
や宮永管理者を先頭に一生懸命頑張っているという状況であります。以上です。

 
 市立「南魚沼市民病院(六日町病院)」は、開院後5年から7年は経営的に厳しい状況が続くとの見通しである。
医師、看護師等のスタッフを充分に確保していくことも、診療収入を維持、増加していくための重要な課題であり、常勤医の増加策とともに、今後の病院経営
の最重要課題として捉えたい。
建物や機材が揃っても、充分に機能させるスタッフがいなければ無用の長物となりかねない。
利用する市民には、市の医療対策職員や病院スタッフの苦労は見えない。
市民が満足する医療供給を果たしてこそ認められるものでもある。
現状で70億円を越える多額の投資となっており、基幹病院が担う高度医療を支える市民の身近な医療機関として、成功を願うばかりである。