最近、一歩退いて少し遠目で見ようとしているせいか、個々の問題や課題について「それがどんな
意味があるんだろう?」と、あまり力が入らない。。
というわけで、書きやすいテーマで、最近読んだ本から2冊、簡単にコメントを。
どちらも気軽に読めて楽しめます。
■大河ドラマ「龍馬伝」ノベライズ第4巻 福田靖 青木邦子 NHK出版
大河ドラマノベライズ第4巻(完結)が本屋さんに出ていたので、条件反射で買い込み、第1回目読了。
私は司馬遼太郎氏の「龍馬がゆく」も読んでいないし、坂本龍馬という人物はほとんど知らなかった。
ドラマで脚色があることはわかっていても、欠かさず見ているし、このノベライズも1巻から読んでいる。
「薩長同盟」に土佐を巻き込んで、山内容堂をして幕府に大政奉還を建白させる・・凄い人物ですね。
しかし、どうも終盤は薩長からも疎まれ、むろん幕府側からも命を狙われるわけで、政治家と言うより理想家
だったのだろうと・・。
私欲も権力欲もなく、理想にまっしぐらに進む生き方には感動させられます。
今の時代、龍馬からみれば政治家はみんな小粒に見えるんだろうな。
いや時代を変えた木戸孝允や西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀などの方々からも、そう見えるのかも。
ポピュリズムを批判するご意見、書物は多数あるが、結局政治家にとって大事なのは、次の選挙での票数
なのかも・・。
■「本格小説」 水村美苗 新潮文庫
上下巻1100ページ、ページ数の割には短時間で読めます。
作者は少女期から青年期までアメリカで過ごした方なので英語に堪能、・・であるばかりか、日本文学にも通じている。
そうした方が愛してやまない「嵐が丘」をモチーフに書き上げたのが本作です。
実は「嵐が丘」を読んだこともない自分が言うのも恐縮なのだが、この小説はストーリーもさることながら、英語での表現が
とても凄いんだとか・・何が凄いのかは、英語に堪能ではないし、小説を読んでいないのでなんとも言えませんが・・。
とすれば、日本文学も英語の表現にも精通した作者のこの「本格小説」、かなりおもしろいのではないか・・と。
それと、戦前戦中の日本のハイソサエティの没落、高度成長・バブルでの新興勢力の台頭などと、変わりゆく日本を知ること
ができるのではないかとの興味、これは書評や宣伝文句に吊られたわけで、そんなこんなで手にした小説でしたが。
ストーリーよりも、「二重三重に用意されたストーリー・テリングの巧妙さ」と、はじめに書いたような「文章表現の巧みさ」に
はまってしまいました。
最後まで読むと、もう一度検証するために、ページをめくり直します。単純だね。(^^)
ストーリー・テラーのひとりが、終盤で主人公に問いかける場面で、日本は軽薄になったと思うかとの応えで、軽薄と言うより、
それを通り越して希薄になった、と答える。
この一言が読後にひっかかるのだが、その意味は、個性豊かに描かれる多くの登場人物の生き方の中にあるのだろうと・・。
作者は明確なこたえを書いていないが、たぶんそういう意味なのだろう。
登場人物を考えると社会の変化もわかるよ・・ということなのかな。
意味があるんだろう?」と、あまり力が入らない。。
というわけで、書きやすいテーマで、最近読んだ本から2冊、簡単にコメントを。
どちらも気軽に読めて楽しめます。
■大河ドラマ「龍馬伝」ノベライズ第4巻 福田靖 青木邦子 NHK出版
大河ドラマノベライズ第4巻(完結)が本屋さんに出ていたので、条件反射で買い込み、第1回目読了。
私は司馬遼太郎氏の「龍馬がゆく」も読んでいないし、坂本龍馬という人物はほとんど知らなかった。
ドラマで脚色があることはわかっていても、欠かさず見ているし、このノベライズも1巻から読んでいる。
「薩長同盟」に土佐を巻き込んで、山内容堂をして幕府に大政奉還を建白させる・・凄い人物ですね。
しかし、どうも終盤は薩長からも疎まれ、むろん幕府側からも命を狙われるわけで、政治家と言うより理想家
だったのだろうと・・。
私欲も権力欲もなく、理想にまっしぐらに進む生き方には感動させられます。
今の時代、龍馬からみれば政治家はみんな小粒に見えるんだろうな。
いや時代を変えた木戸孝允や西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀などの方々からも、そう見えるのかも。
ポピュリズムを批判するご意見、書物は多数あるが、結局政治家にとって大事なのは、次の選挙での票数
なのかも・・。
■「本格小説」 水村美苗 新潮文庫
上下巻1100ページ、ページ数の割には短時間で読めます。
作者は少女期から青年期までアメリカで過ごした方なので英語に堪能、・・であるばかりか、日本文学にも通じている。
そうした方が愛してやまない「嵐が丘」をモチーフに書き上げたのが本作です。
実は「嵐が丘」を読んだこともない自分が言うのも恐縮なのだが、この小説はストーリーもさることながら、英語での表現が
とても凄いんだとか・・何が凄いのかは、英語に堪能ではないし、小説を読んでいないのでなんとも言えませんが・・。
とすれば、日本文学も英語の表現にも精通した作者のこの「本格小説」、かなりおもしろいのではないか・・と。
それと、戦前戦中の日本のハイソサエティの没落、高度成長・バブルでの新興勢力の台頭などと、変わりゆく日本を知ること
ができるのではないかとの興味、これは書評や宣伝文句に吊られたわけで、そんなこんなで手にした小説でしたが。
ストーリーよりも、「二重三重に用意されたストーリー・テリングの巧妙さ」と、はじめに書いたような「文章表現の巧みさ」に
はまってしまいました。
最後まで読むと、もう一度検証するために、ページをめくり直します。単純だね。(^^)
ストーリー・テラーのひとりが、終盤で主人公に問いかける場面で、日本は軽薄になったと思うかとの応えで、軽薄と言うより、
それを通り越して希薄になった、と答える。
この一言が読後にひっかかるのだが、その意味は、個性豊かに描かれる多くの登場人物の生き方の中にあるのだろうと・・。
作者は明確なこたえを書いていないが、たぶんそういう意味なのだろう。
登場人物を考えると社会の変化もわかるよ・・ということなのかな。
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