花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

夏、ナス科の花(1)

2020-08-13 | 植物 花

夏に盛りのナス科の花(1)として、「ニーレンベルギア」と「ブロワリア」を挙げてみます。

深い青紫色や白色の大きな花弁の花が、夏の暑さに涼味を添える花達です。

ナス科だけに、「ナス」(茄子)の花にも似ています。

 

「ニーレンベルギア」(イトバギキョウ/糸葉桔梗)Nierenbergia spp.

多品種の中から、立性のスコペリア種「ニーレンベルギア・スコペリア」N.scoparia

ドーム型に花を咲かせる「ニーレンベルギア・セルレア」N.caerulea を挙げてみました。

別名の「糸葉桔梗」は、名前の通り、葉が、細長い線状で、「桔梗」に似た花を咲かせるからとか

青紫色の花弁の中心が、黄色の「セルレア」が、一番多く栽育されていて

他にも、多くの園芸種が、作出されています。

ナス科、アマモドキ(ニーレンベルギア)属、メキシコ、南アメリカ原産

半耐寒性多年草、学名 Nierenbergia spp.、英名 Cup Flower 他の別名「アマモドキ」(亜麻擬

下図は、立性の「ニーレンベルギア・スコペリア」

下図は、直立型の N.scoparia 




下図は、這性の「ニーレンベルギア・セルレア」



次も夏の長い期間愉しめる「ブロワリア」です、涼しげな ”夏の花” です。

「ブロワリア」

筒状花の先端が五裂し、花径 5cm にもなる大きな花弁を持つ花です。

別名「タイリンルリマガリバナ」が付けられています、<マガリバナ>とは、妙な命名ですが

5枚の花弁が、全て同じ形で無いので、<マガリ/いびつ>の名前が、付いた由

最も、小さな花の Browallia viscosa 等の品種も有る様ですが

一般には、今日、載せる「ブロワリア スペシオサ」(B.speciosa)が、多いようです。

ナス科、ブロワリア属、非耐寒性一年草、コロンビア原産、学名 Browallia speciosa

英名 Bush violet、Sapphire flower、Lovely browallia 

別名「タイリンルリマガリバナ」(大輪瑠璃歪花)





<各画像は、クリックで拡大表示します>


此の時季のクマツヅラ科の花

2020-08-09 | 植物 花

「ササボテン」の花が、夜、開花します、妙なる香りが漂います。

今日は、クマツヅラ科の花3種挙げてみました。

「クレロデンドルム・ウガンデンセ」、「デュランタ」と「サンジャクバーベナ」です。 

<「クレロデンドルム・ウガンデンセ」>

集散花序に蝶形の花を咲かせます、五枚の花弁の内、4枚は淡い空色で、一枚が濃い青紫色をしています。

仲間には、前回載せた「ボタンクサギ」や「ゲンペイクサギ」、「クラリンドウ」等が有ります。

クレロデンドルム属、非耐寒性半蔓性低木、アフリカ ウガンダ原産、学名 Clerodendrum ugandense

英名 Blue butterfly bush、他に、「ブルーウイング」(青い翼)、「ブルーエルフィン」(青い妖精)の名前が

付いていましたので、品種名かと思ったのですが、どうも、商品名のようです。

亦、フジウツギ科の「ブッドレア」(房藤空木)も「バタフライブッシュ」の名前が付いていました。



次の “此の時季のクマツヅラ科の花” は、「デュランタ・レペンス(エレクタ)」です。

紫色の花弁の縁が白色の改良種「デュランタ ´タカラズカ`」をよく見掛けますが

「デュランタ」と言えば、此の「デュランタ・レペンス」を指します。

濃厚な「デュランタ ´タカラズカ`」より清楚な感じがします。

クマツヅラ科、デュランタ属、南アメリカ原産、学名 Duranta repens (D.erecta)

別名 ハリマツリ、タイワンレンギョ

秋には、オレンジ色の小さな果実がみのります。

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次は、「バーベナ」の花です、多彩な「バーベナ」の定義は、クマツヅラ科、バーベナ属の

園芸種の総称とのこと、穂状花序に多数の「サクラソウ」に似た花を着けます。

春には、至る所で此の花を愉しむことができました。

クマツヅラ科、バーベナ属、一年草(多年草)、南北アメリカ原産、学名 Verbena Hybrids

英名 Garden verbena 、「ビジョザクラ」(美女桜)の名前も付いています。

種苗会社が、多数の園芸種を作出していて、多くの品種を愉しむことができますが

今日は、此の時季に咲く「サンジャクバーベナ」(三尺バーベナ)を挙げてみました。

匍匐性の品種が、多いなかで、立性なのが、特徴です。

断面が、四角形の茎が、立ち上がり、円錐形の集散花序をつくり、花冠が、5裂した

小さな筒状花を多数、下から上へ咲かせます、花冠の色は、紫色、筒状部は、赤紫色です。

学名  Verbena  bonariensis 、英名 Purpletop vervain、Tall vervain、別名「ヤナギハナガサ」(柳花笠)

別名「バーベナ・ボナリエンシス」

下図は、春先に咲く「バーベナ」Verbena Hybrids、美女桜

匍匐性なので上に載せた「バーベナ・ボナリエンシス」(三尺バーベナ)とは印象が違います。

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此の時季のゴマノハグサ科の花(6)

2020-08-04 | 植物 花

此の時季に咲く「ベロニカ」Veronica spp. の花を挙げてみました。

「ベロニカ」は、ゴマノハグサ(オオバコ) 科、ベロニカ属の総称で、世界には、300種程の種類が有る由。

早春に咲く「オオイヌノフグリ」(大犬の陰囊)Veronica persica

「ベロニカ ’オックスフォードブルー’」Veronica peduncularis 等も仲間です。

「ベロニカ・ロンギフォリア」

中でも多く植栽されているのは、「ベロニカ・ロングフォリア」

別名「セイヨウルリトラノオ」(西洋瑠璃虎の尾)です。

花序の高さは、15~20Cm,草丈が、60Cm と見栄えがします。

葉は、細長い楕円形で対生します、花色は、白、ピンクもあります。

「クガイソウ」に似ていますが、クガイソウ」(九蓋草)は、葉が輪生していますので区別が可能です。

ゴマノハグサ科、クワガタソウ(ベロニカ)属、多年草(一年草)、北半球に分布、学名 Veronica longifolia

英名 Long reaf speedwell、「スピードウェル」の名前は、花が、早く散るからとか




 下図は、「ベロニカ・スピカータ」V.spicata 

草丈、40Cm位、縁が、ギザギザの葉が、対生します、青紫色花が、密生します。

滋賀県米原町の伊吹山の山頂付近に自生する「ルリトラノオ」(瑠璃虎の尾)

学名 Veronica subsessile =Pseudolysimachion

姿は、サクラソウ科の「トラノオ」に似て、花色は、瑠璃色に由来するとか

「クガイソウ」(九蓋草)Veronicastrum sibiricum も赤紫色の長い花穂を伸ばしています。

次は、「ベロニカ・バージニカム」です。

「ベロニカ・バージカム」

花序の高さが、30cm 位、直立する草丈1M位と大型です、花色もピンク、青紫、白が有ります。

「日本の「クガイソウ」の仲間ですが、派手な感じがします。

開花期は、今月から来月で終わります。

北アメリカ原産、学名 Veronicastrum virginicum


最後は、趣が違う「ベロニカ・オーストリアカ」V.austriaca  です。

立性で、鮮やかな花のブルーが、目を愉しませます。

違った趣を醸し出しています、”クレーターブルー” の名前も付いている位、深みの有るブルーです。



此の時季のゴマノハグサ科の花(5)

2020-08-01 | 植物 花

今日のゴマノハグサ科の花は「ブットレア」、「バーバスカム・ボンビシフェルム」です。

<「ブットレア」Buddleja × hybrida

小さな花が、多数密生して長い円錐形の花穂ができます、甘い香りがします。

仲間は、アジア、南北アメリカ、南アフリカに100種位有るとか

日本に自生する「フジウツギ」(藤空木)Buddleja japonica も仲間のひとつです。

一般には、ダヴィディー種の「ブットレア」が、主に栽育されています。

花色は、藤色が主ですが、他に白、紫、斑入りと多数の園芸種が有ります。

他に、南米原産で黄色い花を球状に咲かせるグロボーサ種 B.globosa 等多彩です。

尚、「ブットレア」の名前は、イギリスの植物学者<バドル>Buddle の名前からとのこと

ゴマノハグサ科、フジウツギ属、中国原産、耐寒性落葉低木、学名 Buddleja davidii、英名 Butterfly Bush

別名「フサフジウツギ」(房藤空木)、「バタフライブッシュ」

英名の「バタフライブシュ」は、花が、蝶に似ているからではなく、蝶が、此の花の蜜が好きだからとか

蝶が群がっている光景は、確かに目にします。




下図は、 黄色い小花を球状に密生させる「ブットレア・グロボーサ」B.globosa 、英名 Orange ball tree です。


「バーバスカム・ボンビシフェルム」

同じゴマノハグサ科の「バーバスカム・ボンビシフェルム」も咲いています。

日本、世界中に分布する「ビロードモウズイカ」Verbascum thapsus は、此の時季の人気の花で

至る所で、高く草丈を伸ばした姿を目にします。

密集した蕾が、徐々に、下から上へと小さな花となって天を突いて開花する様は、雄大です。

此の「バーバスカム・ボンビシフェルム」Verbascum bombciferum も銀白色の大きな葉と

淡い大きな黄色の花との調和が、見事です。

亦、「ビロードモウズイカ」(天鵞絨毛蕊花)より草丈が低いのも特徴です。

ゴマノハグサ科、モウズイカ属、多年草、ヨーロッパ、北アフリカ原産、学名 Verbascum bombyciferum

英名「シルバーマーレイン」 (Silver mullein)

尚、「モウズイカ」(毛蕊花) の名前は、雄蕊に細かい毛が生えているからとか 

 


下図は、「バーバスカム・ボンビシフェルム」です、「ビロード・モウズイカ」と

花の大きさや着き方、草丈、姿が、多少違うので、少し印象が ・ ・ ・