花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

稔りの季節ー № 7 「タンキリマメ」

2024-11-15 | 植物 花

今日は、「タンキリ マメ」<痰切豆>の豆果の赤い莢と漆黒の種子です。

<「タンキリマメ /  痰切り豆」>

総状花序を出して、10数個の蝶型の花を咲かせます、花色は、淡い黄色でマメ科特有の形をしています。

葉は、3出複葉で、小葉は、厚みが有ります、葉脈が目立つ葉で、「クズ」(葛)の葉に似ています。

萼には、褐色の毛が生えています。

花が終わると、漆黒の種子が2個入った豆果ができます、鞘には、毛が密生します、赤紫色に熟して裂けますが

種子は、暫く鞘に着いて離れないのも面白いものです。

似たものに、「トキリマメ」(吐切り豆)が、有りますが、葉の形の違いで区別出来ます。

種子に痰を切る薬効が有るのでこの名前が付いたとか

マメ科、タンキリマメ属、蔓性多年草、日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布、学名   Rhynchosia volubilis 

別名「キツネマメ」、「ウイロウマメ」


赤く色着いた鞘の中に2個の種が入っているのが分かります。


下図は、花です、マメ科特有の蝶型の花です。


稔りの季節 № 6 「オキナワスズメウリ」

2024-11-13 | 植物 花

今日の ”稔り” は、「オクナワスズメウリ」の果実です、表面の縞模様が、アクセントを添えます。

<「オキナワスズメウリ /  沖縄雀瓜」>

「ウリ」(瓜)の名前が、”カラスウリ” と ”スズメウリ” なので、サイズの違いからかと思っていましたが

実は、「カラスウリ」(烏瓜)は、烏が好んで食べるから此の名前になったとのこと

同じ様に、「スズメウリ」(雀瓜)は、雀が好んで食べるからとなるのですが

雀は、此の果実を好んで食べることはないので

「スズメウリ」の名前の由来は何でしょうか、矢張りサイズの大小からかと、勝手に判断しておきます。 

「オキナワスズメウリ」が、熟してきました、赤色に白い縦の 斑が、入った小さな「瓜」です。

日本原産の「スズメウリ」雀瓜   Melothria japonica  とは違った華やかさが有ります。

「瓜瓜」は「沖縄雀瓜」より果実は、若干小さく、熟すと白くなり、別種の植物であることが、解ります。

「オキナワスズメウリ」の赤色とは違い、雑草然としていて見栄えは、イマイチです。

唯、「スズメウリ」は、有毒では無いのですが、「オキナワスズメウリ」は、有毒なので食用には不向きです。

大きな葉と、蔓が、広い範囲に絡み登るので、夏の日除けにして、綺麗な果実を鑑賞するにも向いています。

ウリ科、オキナワスズメウリ属、蔓性一年草、学名   Diplocyclos palmatus 

原産地は、沖縄の名前が、付いていますが、沖縄の他にオーストラリア、南アフリカ、インドとのこと

 

熟す前の緑色した表面に白い筋が鮮やかな若い果実です。

赤く熟した実に混じって、未だ緑色の実も混在してますが、収穫します。

蔓や茎を使ってリースを作る予定でしたが ・ ・ ・ 

葉は、落葉して無くなり、茎や蔦は、絡まり着いて、長い儘採集採集は、無理なので、短く切ってしまいました。

下図の様な姿になりましたので、リースの作成は、無理でした。

 

<追加>

「スズメウリ」より大きな「カラスウリ」も載せました。

果実は、熟するに従って、緑色から橙色、赤色と変化します、色の変化を愉しみます。

「ウリ」(瓜)の名前が、”カラスウリ” と ”スズメウリ” なので、サイズの違いからかと思っていましたが

実は、「カラスウリ」(烏瓜)は、烏が好んで食べるから此の名前になったとのこと

同じ様に、「スズメウリ」(雀瓜)は、雀が好んで食べるからとなるのですが

雀は、此の果実を好んで食べることはないようなので

「スズメウリ」の名前の由来は何でしょうか、矢張りサイズの大小からかと、雀は、鴉より小さいですから

表面に若い頃の白い筋が、僅かに残っています。


稔りの季節 № 5 「イチゴノキ」

2024-11-11 | 植物 花

シリーズの今日は、「イチゴノキ」の果実です、赤く熟したもの、途上の黄色いもの等、色の混在を愉しみます。

<「イチゴノキ」( 苺の木)>

「苺」の様な実を着けますが、勿論、バラ科の植物ではなくて、ツツジ科の植物です。

同じツツジ科の「ドウダンツツジ」の様な白い壺型の花を沢山咲かせます。

花期が、晩秋から初冬、果実を着けるのが、翌年の此の時季ですので、去年咲いた花からの果実と

今年の花を同時に視ることになります。

薄緑色の果実は、黄色、オレンジ、赤色と変化して熟します。

 食べられますが、美味しくなく、スカスカした食感です、学名が、Arbutus unedo ですが

unedo   は、”一度食べたら、二度と食べたくない” という意味が有るとか、不味い訳です。

ツツジ科、イチゴノキ(アルプツス)属、常緑低木、地中海沿岸、アイルランド、西フランス原産

学名   Arbutus unedo英名   Strawberry tree、別名「ストロベリーツリー」、「アルプツス・ウネド」

<他の画像>

此の時季、花と果実を同時に視ることができます。

同じツツジ科の「ドウダンツツジ」の様な白い壺型の花を沢山咲かせます。

下図は、「イチゴノキ」の果実に似た実を着けるヤマモモ科の「ヤマモモ」です。

似ていますが、果実を着ける季節が違う点と、果実の表面が、「ヤマモモ」の方が、艶が有ります。

   


稔りの季節シリーズ № 4 「ロウヤガキ」

2024-11-08 | 植物 花

シリーズの今日は、「ロウヤガキ」の実にしました、形状がユニークで一般の「柿」の実とは違った印象です。

追加として、瑞々しい照り輝く「ミズレンブ」の実も載せました。

ルビー色に照り輝く「ロウヤガキ」の果実です。

<「ロウヤガキ」(老鴉柿)>

小型の「柿」なので、「ヒメガキ」(姫柿)の別名が付いています、亦、蕚が長く大きいので

子供達の正月の遊具<羽根衝き>の<羽根>に似ているので、「ツクバネガキ」(衝羽根柿)の別名も付いていました。

亦、「老爺柿」の名前が、付いています、実の皮の斑点が、老人の皮膚の<染み>を著わすのか ・ ・ ・ な

熟した時の実の色は、橙や真紅、形も球形や楕円形と多少違う種類が有り、斑点の入り具合も多彩です。

盆栽仕立てで愉しむことが多いようですが、生食には、渋くて、渋くて ・ ・ ・ 

澄みきった秋の空に映える夕陽のように、真赤に輝きます、<ルビー>に喩えました。

カキノキ科、カキノキ属、落葉小高木、雌雄異株、中国原産、別名「ヒメガキ」

学名   Diospyros thombifolia英名   Chinese persimmon


 

次は、「ミズレンブ」の赤く熟した実です。

<「ミズレンブ」(水蓮霧)>

植物園の温室等では、周年、「ミズレンブ」の実を視ることが出来ますが

此の時期、赤く熟した実を露地でも視ることができます。

「ミズレンブ」は、「レンブ」  Syzygium samarangense   の仲間で、水分が多い「レンブ」なので

此の「ミスレンブ」の名前が、付いたとのことです。

蝋を塗ったような艶が、「レンブ」の英名   Wax Apple   に頷けます。

<トロピカル フルーツ>として、生食ができるそうです、経験は無いのですが、林檎の風味とか

葉も綺麗なので、観葉植物としても愛でられています。

初夏の頃に、漏斗状の白や淡い桃色の4弁花を咲かせます、多数の雄蘂が、放射状に長く伸びます。

フトモモ科、フトモモ属、非耐寒性小高木、学名 Syzygium aqueum

英名  Water Apple、Rose Water Apple、別名「ジャワフトモモ」、「ミズフトモモ」、「ミズジャンボサ」

他の画像  =

植物園の温室等では、周年、「ミズレンブ」の実を視ることが出来ます、春からは、露地でも視れます。

葉も綺麗なので、観葉植物としても愛でられています。

 

 下図は、花です、雄蘂が ”爆発” して、花弁が隠れてしまいます。

 


秋、稔りの季節 № 3 「アオツヅラフジ」

2024-11-06 | 植物 花

シリーズの今日は、「ノブドウ  /   野葡萄」の実です、「葡萄」と見紛う球状の果実です。

<「ノブドウ」(野葡萄)>

紅葉が、始まる草木を背景に、コバルト色が、映えます。

 「ヤマブドウ」(山葡萄 、Vitis coignetiae  と間違いやすいのですが

同 じブドウ科でも、「野ブドウ」は、ノブドウ属で

「ヤマブドウ」のブドウ属とは、別属の植物になります、葉は、「ヤマブドウ」の葉に似て、3~5裂します。

夏に、「ヤブガラシ」に似た淡い緑色の小さな花を咲かせます。

果実の着き方も、「ヤマブドウ」が、房状に着きましが、「野ブドウ」は、葉と交互に疎らに着きます。

秋に、球形の果実を着けますが、全てが、紺碧色ではなく、白や紫色の果実が混在します。

熟さない頃の白色から徐々に紫、コバルト色に変化するからです。

蜂の幼虫が、此の実に寄生するとのこと、当然、食用には不向きで、食べても不味い味がします。

ブドウ科、ノブドウ属、蔓性落葉低木、日本、サハリン、千島、中国に自生

学名   Ampelopsis glandulosa var.heterophylla、英名    Porcelain berry

別名「イヌブドウ」(犬葡萄)、「カラスブドウ」(鴉葡萄)、「ジャブドウ」(蛇葡萄)


他の画像は、動画にしました、輝く  ”サファイヤ”  を御覧下さい>

次は、「アオツヅラフジ /  青葛籠藤」の実です。

<「アオツヅラフジ」>

此の時季には、淡い緑色の若い実とブルーや青紫色の熟した実を同時に視ることができます。

夏に、円錐花序に、淡い黄色の花を咲かせますが、目立ち難い小さな花です。

名前の由来は、蔓を葛篭(つづら)の材料にしたからとか、光沢の在る葉の形は、卵型、ハート型等々で互生します。

果実は、「ブドウ」の様に房状に付き、球状の核果が、緑色から、今頃に青色に変化します。

熟すと黒色になります、「ブドウ」の様ですが、有毒なので食べられません。

種子は、かたつむり、アンモナイトの様なユニークな形をしています。

ツヅラフジ科、アオツヅラフジュ属、蔓性落葉木本、雌雄異株、日本、沖縄、台湾、朝鮮半島原産

別名 「カミエビ/神海老」、学名  Cocculus orbiculatus、英名  Snailseed、Moonseed

<他の画像は、動画にしました>

 

下図は、「アオツヅラフジ」の種子です、英名で  Snailseed、Moonseed  の名前が付いているのも頷けます。

種子は、5から6mm位の大きさ、英名の   Snail (カタツムリ)、Moon(月)の形をしています。

<借用画像>

亀吉

寧ろ、Moonseed  の方が、的を射てます。<下図は、借用したものです>

花は、小さく(花径)見栄えが、イマイチ です。