なんでもない石畳の道のそのむこうに突然開けた景色。
ちょっと小走りになっていく私。
ああ、ここだ、ここ!
テレビで見たのは雪の宮殿だったけれど、断然秋がいい!
アルボルノツ要塞 Fortezza Albornozを望む
レジスタンス公園にやってきました。
ふりむけば、太陽は要塞の彼方に。
丘の向こうは切り立っていて何もさえぎるものがないようです。
もうすぐ夕陽がドゥカーレ宮殿を包むはず。
ずっと前からそれを愛でるためか、じっと前をみつめている若者たち。
公園の石垣に集い、ギターとともに歌っている女学生もいます。
夕陽を追うように歩いてみました。
そして、クライマックス。
太陽の光がまるで舞台を照らすように射します。
石の宮殿が薔薇色になりました。
そして、まもなく光がうすれ行くと、ポツリポツリと小さな点のような
街の灯りが見えてきます。
このままここにいれば、夜の宮殿も見られるのでしょう。
でも、寒さがじっとしている体に応えてきます。
相棒もちょっと寒そう。
ゆっくり、この丘を後にすることにします。
多分、下の通りに出られるだろうと、公園の横の道を降りていくことにしました。
(行き止まりは不思議とないんですよ)
まだ名残の夕陽に染まっている宮殿を眺めながら降りる坂道。
次回は黄昏の坂道をご紹介します。