「もう読んだ? 内田洋子さんの「対岸のヴェネツィア」、
みんなで行ったVeneziaを思い出しながら読んでいます。」
本が大好きな友人からのメールでした。
そうだな。今は行くことはできないけど、思うことはできるんだ。
すぐ本を買い、 夢中で読み始めました。
「引き込まれる」 とは こういう感じ?
内田さんの言葉が織る魔法のベールが
私をあっという間にVeneziaに連れて行ってくれました。
それも よく晴れたVeneziaではなく、
霧に包まれていたり、いまにも雨が降りそうな、
日常のVeneziaの中へと。
内田さんが住んだのは、本島の向かいのジュデッカ島でした。
観光客で賑わう本島に通う働く人や学生たちで、
水上バスも結構混む 生活感のある島です。
当ブログでも過去の記事にジュデッカは時々登場します。
古くは
2010年6月5日の記事。
ジュデッカに上陸することを夢見ていた頃です。
その後、何度か上陸を果たし、島を歩き、教会を訪ねたりしました。
2016年7月25日の記事もご覧ください。
内田さんの本に登場するすべての人に物語があって、
みんなが主人公に見えるのは、
彼女の細やかな観察力と彼女の愛し愛される力があるからだと思います。
読み終えて、私はまだVeneziaの空気の中に浸っています。
まだ読んでいない他の本も読みたくなって、
先ほどネット注文しました。
ところで、
「対岸のヴェネツィア」は表紙のデザインも素敵です。⬇
装画は 後藤美月さん、
装丁は 名久井直子さん。
若い力を感じます。
最近は 表紙をひっくり返したり、中の紙を触って見たりと、
本の出来上がる過程に触れる喜びを感じています。
これは 多分 テレビ「美の壺」の影響だろうな。。。www