春はいつものように来るのに、
人間界ではコロナで信じられない状態になっています。
偉大なるコメディアンの志村けんさんが
亡くなられました。
どれだけ多くの人が彼の笑いを楽しんだことか、
私も、私の家族も
いっぱい笑いました。
みんなで笑いながらも、
「こんな人いるいる!」
「よく観てるよね。」
とか、言って感心したものでした。
それは、芸者さんだったり、おばあさんだったり、
お寿司屋さんだったり。。。
その中で、私の実体験とそっくりだったのが、
「酔っ払いのおじさん」です。
息子がまだ小学生だった頃のこと、
一緒に出かけていて、駅に着いたのが夜になり、
かなり混んだ電車に乗ったときのことです。
幸い、座席に座ることができてホッとしていたとき、
私たちの前に1人のサラリーマン風の「よっぱらい」が来たのです。
鼻がやたら赤くて、シャツはズボンからちょっとはみ出て、
そのズボンはちょっと濡れてて、
つり革を持ちながらも1人だけ大きくゆらゆら揺れてて。。。
まるでテレビで見た酔っ払いを演じる志村さんとそっくり!
時々、大きく揺れながら「オエ!」とか言って、
私たちの方に傾いて来るのです。
それもテレビとそっくり!
なんとかこの場を離れたい私は、
「あの~、ご気分が悪いようでしたらお座りになりませんか?」と、
息子と共に半分立ちかけながら、酔っ払いさんに声をかけました。
そしたら、彼はちょっとシャキっとなって、
でも呂律の回らない声で、
「いやいや、大丈夫ですよ。
(息子に)ボクちゃん、優しいお母ちゃんでよかったねえ、ヒック!
オエ!」と、ますます体はゆらゆら揺れて、
立っているのに半分寝ているみたいでした。
そのときの私と息子はガッチガチに固まって、
目の前の酔っ払いが、どうか倒れて来ないように、
早く降りる駅に着きますようにと念じていたのを思い出します。
遠い昔の、コントみたいな本当の話ですが、
あれから思い出すたびに笑ってしまいます。
今では、目の前にいた酔っ払いさんの顔は
完全に志村さんになっていますが。。。
志村けんさん、
たくさんの笑いをありがとうございました。
個人的には 柄本明さんとの芸者さんのコントが大好きです。
きっと あんな芸者さんも実際にいたんでしょうね。
前に「美空ひばりみたいな歌手はもう出てこないね」と言ったら夫が「しかし、居ったらそう有り難くないんだよね、これが」と答えたことがありました。
なかなかそれぞれの人を正当に評価するのは難しい、気をつけないと。
YouTubeで志村さんのコントいっぱい見られますよね。
でも、探し方が悪いのか、
私の「酔っ払いおじさん」は
なぜか登場しておりません。
きっと、まだまだ埋もれた傑作コントがあるのでしょうね。