Dalla Cucina

イタリアの旅の記憶を中心に
あれこれ書いています。

Trenino大好き!Lecceでも乗りました。

2010-07-30 01:03:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 最近プーリア州を旅された人の感想で「レッチェ」Lecceの街が良かったと
 聞きました。
 バロックの街、大きくて きれいで 人はやさしく、物価が安い、治安もいい。
 ホント、その通りですよ。

 そのレッチェの街の中心をぐるっと廻ってくれるのが、
 ↑のような観光用の小さな汽車。
 Treno(汽車、電車)の小さいのだからTrenino トゥレニーノと呼びます。

 本物の汽車にはレールがいるけれど、このトゥレニーノは無用、小さな通りも
 楽々通り抜け、かなりの坂も昇ることができます。




 実際に乗ったらこんな感じです。
 屋根はあるけど、窓はなし。
 涼しい風を受けて、歩くよりちょっと高い目線で街をらくちんに見て廻れます。


 


 予約もいらなくて、主要ポイントで現金払いでの乗り合いですから、
 満席になることもありますが、それも楽しいもの。
 ↑の甘えんぼちゃんはパパとママと旅行中。
 
 私の横の席はイタリアのおばちゃん、おばあちゃんのグループでした。
 ひとりのおばちゃんが、隣のおばちゃんに教会の名前や広場を説明しているので
 「なんでそんなに知っているのですか?」と聞いたら
 「私は実はレッチェ生まれなの。今は結婚してここには住んでいないけど」
 ですって。



 レッチェ生まれのおばちゃんは懐かしそうに景色を眺めていました。
 バロック建築が今も生かされて、街の中に溶け込んでいるレッチェ。
 一周したら乗ったところで降りるのがルール。
 おばちゃんたちとはある広場でお別れです。
 お互い「Buon viaggio!」 よい旅を!と手をふって・・・
 これもおばちゃん同士の連帯感?

 私はイタリアのおばちゃんたちが大好き。
 あっ、シニョーラといったほうがしっくりくるかな。
 日本でもこの呼び方が普及してほしい、と密かに願っています。



 観光の説明は、イヤーホーンで各国語で聞けるようになっています。
 
 実はトゥレニーノに乗るのは初めてではありません。
 最初に見たのはコモ湖畔の街、ベラッジォでした。
 「乗りたいよ~」とダンナに懇願したけれどあっさり拒否され、
 初めて乗れたのはローマのボルゲーゼ公園の中、あっという間に降りなければ
 なりませんでしたが・・・

 シチリア州のカターニャのTreninoは急な坂を上ったり、降りたり
 かなりがんばっていました。
 説明はお姉さんの肉声でイタリア語と英語。
 街によってちがうようですね。



 レッチェの街を楽しんだTreninoの旅も市庁舎で私たちの終点となりました。
 この時期 バーゲンと夕涼みが重なってレッチェの街は大賑わい。
 私たちも70パーセント引きに釣られて、ついつい街歩きの延長が
 長くなりました。
 
 
 
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リッカルド カッフェ ☆Ostuni 真夏の夜

2010-07-26 00:22:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 暑いですね。

 この暑さの中にいると、去年の南イタリアの旅を思い出してしまいます。

 ↑の写真は 街全体が白い「オストゥーニ」Ostuniにある
 「リッカルド カッフェ」というカクテルバー。 

          


 お店の周りはご覧のように、白い階段、そして坂、坂、坂がずっと続いています。
 夕方、いつのまにか並べられた青いクッションのパレード。
 (決してごみ袋ではありませんよ。)

 この光景に私たちはかなり驚きました。
 どこまで続くのか、お店の中はどうなっているのかしら・・・

 


 太陽が照らすと、真っ白に輝くオストゥーニの街は、私の憧れの街でした。

 この前日に滞在したアルベロベッロの街に素敵なブティックがあるのですが、
 ちょうどバーゲンの初日に遭遇し、私たちはついついリゾート気分の服を
 衝動買いしてしまったのでした。
 若くて美人のオーナーは私たちの次の滞在がオストゥーニだと知ると
 この「リッカルド カッフェ」を薦めてくれたのです。
 彼女の友人のお店なんだとか。
 とてもいい雰囲気なのよ・・・と。

 ちょうどミラノからバーリまでの飛行機の中で見た機内誌の中に
 「リッカルド カッフェ」の記事を見つけていた私たちは
 「そう、そこへぜひとも行ってみようと、話していたところ、絶対行く~」



 また幸いにも私たちのホテルのすぐ下の道にこのリッカルド カッフェが
 あったのです。

 日本でなら着る勇気が少しいる買ったばかりのリゾートタイプの服を着て、
 夜を待ちかねて出かけたのでした。

 お店の中は洞窟のよう。でもモダン。
 元は粉引き場だったという3つの部屋があります。
 どこでもOKというので、奥の洞窟風のゆっくりしたスペースでくつろぎました。
 盛り合わせてくれるおつまみ&サンドイッチもかなり美味。

 「さあ、夜も更けたしホテルへ帰ろうか」と 外に出たとたん、
 私たちはまたびっくり!
 なんと石段に置かれたソファは、満員御礼の人々で埋め尽くされていました。
 テーブルの上にはキャンドルが灯され、それが夜の白い街をほのかに照らし、
 ロマンチックそのもの。
 カップルにふさわしいけれど、家族連れも、グループもいたようで
 ほっとした私たちでした。

 このオープンカッフェは夏中続くのでしょうか、
 少なくとも、夏の週末のオストゥーニは、夜中までお祭りのようなんですって。

 お店のホームページはこちらからどうぞ。

 音が出ますのでボリュームにお気をつけくださいね。
 
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Veneziaおすすめレストラン ☆Corte Sconta

2010-07-18 22:02:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 スキアヴォーニ河岸の散歩の帰り、私たちはまたまた寄り道をしました。
 が、そのお話をとばして、このレストランCorte Sconta コルテ スコンタ を
 ご紹介します。

 といっても、この「寄り道」がなかったら、きっと巡りあえていなかった
 レストランなのです。

 まあ、聞いてください。(美味しかったお料理の写真と共に)・・・



 一番上の写真がお店の入り口。
 ここの通りは狭く、偶然みつけた陶器のお店を通り過ぎた辺りでみつけました。
 それも一旦通り過ぎてから、「ちょっと気になるんやけど」と引き返し、
 「写真だけ撮っとこう、面白い看板やわ、空豆のデザインやろか?」
 (後でわかったのですが、空豆と思っていたのはCorte ScontaのCとSをデザイン したものでした。)
 「なんのお店やろね、中は暗くてわからへんけど、きっと食堂的なもんかな」
 「ここは、裏かな?入り口はもっときれいやろし・・・」
 カシャっと撮影。

 


 そしてそこからも迷いながらの散歩の帰り、見慣れた広場へ到着。
 そのサンザッカーリア広場は前回も今回も何度も通ったので、ここまでくると
 ホテルはすぐそこなのです。



 


 この日はVenezia滞在の最終日。
 「まだまだ行ってないとこあるねえ。そういえば、ホテルの人たちがすすめて
 くれたレストランまだひとつしか行ってないねえ」
 「たくさん教えてくれたからなあ」
 
 私たちが今回滞在したホテルは小さいのですが、
 従業員(アルバイト?)の数は、その割りに多いような気がしました。
 テーブルが五つくらいしかない朝食ルームの厨房に、5人くらい白いエプロンの
 人がいて、時にお客より多いことがあったり、レセプションには
 午後、夜、と何人か入れ替わって応対してくれました。




 皆 親切で感じが良く、聞いていないのに「お勧めレストラン」を
 教えてくれるのです。
 イタリアでは 家族や知人のお店を勧めてくれることがよくあるので
 地図に書き込んでくれたり、名刺をもらっても「絶対に行かなきゃ」とは
 思わないのですが、その中のひとつ、ホテルに一番近いレストランにまだ
 行っていないことを思い出しました。



 実は、前の日 そのレストランの前を通ったとき、
 とても混んでいるようだったのであっさり諦めてほぼ隣の空いているレストランに
 入ったのでした。
 そしてその結果、まあまあの味の夕食になってしまったこともあり、
 Venezia最後の晩餐はホテルのお姉さんのおすすめに従おう、と
 出かけたのでした。



 ところが・・・
 お店が見当たらない。
 暗い路でよくよく見ると「定休日」の札が立っていました。
 があ~ん、せっかく勇んででてきたのに~
 ホテルから近いから、ガイドブックも地図も置いて来たし、戻るのも面倒。


 


 「そうだ!昼間 気になってたとこ行けへん?
 バールでもなんでもこの際ええやん」
 「そやな」

 記憶を遡らせて進んでみると、5分もかからずに到着。
 「ええ!こんなに近かったんや。」
 「寄り道しなかったら、あっという間や」
 「はて、何の店やろ?中に人がいるけどここは裏口かな?」
 「表に廻ってみよう」



 と、運河の方向に入り口を探してもない・・・
 「やっぱり ここが入り口かも」
 「ええい、入っちゃえ!どうにかなるって」

 というわけで、一番上の写真の入り口から入った私たち。
 中に入ったとたん、すごい活気が伝わり、
 「ここは美味しいかも!」と直感しました。

 「あのう、予約していないのですが・・・」
 「ここはシーフードだけのお店ですがよろしいですか?」
 「もちろん!」



 多分私たちが予約なしできた最後の客?
 その後、次々と訪れる人たちでお店は満席状態となりました。
 「メニューはあるけれど、今日のおすすめを説明しますと・・・
  ぺらぺらぺら・・・」と、早口のイタリア語のカメリエーレの言葉を信じて
 「本日のセレクション」をオーダーしました。
 それが、今日の記事のほとんどを占めます写真。


 
 何より新鮮で、魚好きの日本人にはうれしい限り。

 でもこの時点でもお店の名前は知らなかったのです。
 お隣のテーブルのパルマから遊びに来られているというご夫妻に
 「このお店は美味しいのですか?」とこっそり聞くと
 「とてもおいしいですよ。私たちもそれで来ているのです。
  あなたたちはどうしてここを知っていたの?」
 「実は紹介してもらったレストランが定休日で・・・」
 「それは、ラッキーでしたね。」


 自家製パスタや、別腹のドルチェで満腹になり、大満足した私たちでした。

 


 
 場所はわかりにくいけれど、感じがよくて美味しいこのお店がとても気にいり、
 「ここは穴場かも。きっと誰も知らないよ。また来たいね。」
 「しかし、何ていう名前なんだろね。」

 ゆっくりドルチェを楽しんでいたとき、後ろの本棚に日本語のガイドブックを見つけ ました。
 「このお店が載っているの?」
 「ああ、確かあったと思うけど・・・」と お店の人。
 そこではじめてこのお店の名前が「Corte Sconta」(隠れた中庭という意味)だと
 知りました。
 「わっ、もうすでに紹介されてるやん、すごいな このガイドブック!」

 今度は予約してこようね、とホテルの部屋でふと持ってきていた「地球の歩き方」
 のレストランのページを見た私。
 ”隠れ家レストランとしてすっかり有名になってしまい、いつも予約でいっぱいの
 人気店”として、写真入りで紹介されていました。
 なあんだ、知らぬは我らばかりなり、だったのかも。
 そして、つい最近読み返した陣内秀信氏著の「ヴェネツィア 水上の迷宮都市」にも
 p65にその名をあげて、「隠された魅力的レストラン」として堂々と
 紹介されていたのでした。

 どちらも新刊とはいえないVeneziaの案内書。
 こういうインパクトがないと記憶しない、という頭の構造になっている
 我が脳にもしっかりインプットできました。

 今度は地図なしでもお店にたどり着けるはず。
 もちろん、予約もしっかりして出かけましょう。

 本日は長い記事になってしまいましたね。
 最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
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ヴェネツィア 水上の迷宮都市

2010-07-10 01:37:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 ↑ この本を買ったのがいつだったか記憶にないのですが、
 一応目を通したはず・・・

 そして我が家にはVenezia特集を組んだ旅の雑誌も何冊かあり、
 今回もちらっと見ては行ったのですが、そのすべてを覚えることは
 できないで現地入りしたのでした。

 写真の整理をし、ブログを更新する中で
 「あっ、そうだ!陣内さんのあの本見てみよう」と、本箱の片隅から
 探し出し、読み始めると、きゃあびっくり!

 前回のブログでとっびきりの写真として載せた、洗濯物のある変わった建物の
 説明があったのです。
 写真入りなので間違いなくその建物です。
 以下は本文から抜粋。


 中世の末に、共和国が海に繰り出す船乗りの家族のために社会保障として
 提供した「海員住宅」が建っている。
 二つの大きなアーチを海側に向ける、印象的な庶民の集合住宅の傑作だ。
 現在も市営の庶民住宅として使われている。

 のだそうです。
 
 そして、今日NHKの番組「世界街歩き」でもその周辺が映し出されていました。
 釣りをするおじさまはひょっとして同じ人かしら、とおもうくらい。

 また この本で陣内さんはVeneziaの隠れ家的レストランを紹介しています。

 ええ~っ、またまたびっくり!
 散歩の途中、気になっていたレストランに夜、改めて出かけ、
 予約もなしで飛び込んだところが そのレストランだったのです。
 そのときはガイドブックも持たず、名前も知らなかったのですが、
 あまりの美味しさに、「絶対また来る!いいとこ見つけた!」と
 勝手に思っていた私たち。
 実は超人気レストランで、
 なんと「地球のあるきかた」にも紹介されていたのでした。
 
 近いうちにご紹介しますね。

 


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venezia散歩 ☆スキアヴォーニ河岸 続き

2010-07-01 22:51:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 散歩を続けましょう。

 ↑の写真は今回の旅の中でもとびっきりのお気に入りの一枚です。
 ちょっと変わった一角にある建物の一部。

 近づいて入っていくのは少し遠くてためらわれ、撮影だけしたのですが、
 重苦しいアーチは額縁のように、
 そしてはためく洗濯物が主役となってご覧のとおり。

 


 一方 海側では のんびり釣りをするおじいちゃんがちらほら。
 そばには主をじっと待っているワンちゃんたちもいました。
 気持ちよさそう。



 


 そしていくつめかの橋を越えると、こんもりとした森に見えた市立公園に到着です。
 ビエンナーレの会場はこの左手奥。

 


 ↑はParadiso(パラディーゾ)という名前のバール。
 多分ここが公園の端でラグーナに一番近いお店になるのではないでしょうか。

 このお店、結構大きいのですが、最近さらに拡張したような形跡あり。
 ここの、海が見えるテーブルで、ゆっくり本でも読めたら、まさにParadiso!
 天国?極楽?気分になるかも・・・
 そんな時間の使い方もしてみたいものです。

 と、いいながらガイドブックを広げそそくさと歩く私たち。
 公園はかなり大きいのでした。

 こうなったら一番はしっこのサンテレナ島Isola di S.Elenaに行ってみたい、
 と最後の橋のところまでやってきましたが、
 ここから先は海洋学校の敷地のようで入れませんでした。
 むこうの橋だったら行けたのかもしれませんが・・・
 




 う~む、残念!
 公園のベンチで一休みしていたら、橋の向こうから吹奏楽が聞こえてきました。
 練習のようで、何度もやり直しをさせられていました。
 「あれ?どこかで聞いたよね、このメロディー。」
 「イタリアの国歌ちゃう?」
 「こんなんやったかなあ・・・」

 はい!それは確かにイタリア国歌。

 ついこの間それを確かめることができました。
 サッカーワールドカップでイタリア選手たちが歌っていましたから。
 「なんと~かでー、なんとかで~、なんとかで~イタリア♪」
 っていう歌です。

 

 
 
 
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