八月はイタリア映画を2本も見るチャンスがありました。
1本目は 「湖のほとりで」。
原題は「La ragazza del lago」(湖の少女)
そして2本目が ↑の
「ポー川のひかり」 。 ←公式サイトはこちらから。
原題は「Cento chiodi」だから「100本の釘」ですね。
う~ん、日本ではきれいなタイトルでないと映画館に人が来ないのかな?
うまくつけているな、とも思うけれど、「ポー川のひかり」より
「100本の釘」のほうがそれこそ心にささります。
冒頭シーンのあの強烈なシーンが頭から離れないのは私だけではないでしょう。
「le religioni non hanno mai salvato il mondo」と
イタリアでのポスターには書かれています。
「宗教は(?信仰)は世界を救ったことがなかった。」という意味でしょうか。
主人公の複雑な心理を、私の中で納得できないまま映画は進み、
舞台はイタリアの長い川、「ポー川」に移ります。
↑は 私が訪れた
マントヴァで、しばし遊覧船に乗ったときのもの。
映画にでてきたポー川を見たとき「おぉ~、マントヴァみたい!」と
懐かしさでいっぱいになりました。
実際ロケもマントヴァ近くのサン ベネデット ポーで行われたそうです。
↑ 私が乗った遊覧船。
二時間弱、湖と川をゆっくり進み、また元に戻ってくるのですが、
このゆっくりさが大好きでした。
二階建ての船のデッキからは、川のむこうに見える巨大な煙突や、
橋の向こうを列をなして走る車の群れも見えました。
この長い川もいろんな問題を抱えているのでは、とそのとき思ったものです。
川の岸で釣りをする人、のんびり歩く人、
映画に登場した愛すべき人たちと重なります。
「ポー川のひかり」で、もうひとつ懐かしさでいっぱいになったものは
音楽です。
何度も聞こえるその曲は「Nontiscordardime」(勿忘草)。
まさにポー川を行く夕闇の中の船の上から、
地元の人たちのパーティーのアコーディオンから・・・
アレンジで膨らんでは、また人の声だけになって、繰り返し繰り返し。
この「勿忘草」の曲を知ったのは、ずいぶん昔のことです。
テレビで見た古い映画、たしかタイトルも「忘れな草」。
そこで主人公のテノール歌手が歌っていたのでした。
この映画をもう一度見たいとずっと思っていたのですが、
「ポー川のひかり」をきっかけにネットでわかったことがありました。
なんと、映画のオリジナルタイトルは「Vento di primavera」
「春の風」でした。
これは「忘れな草」というタイトルのほうが素敵かも・・・
ユーチューブで見た限りですが・・・
昔一度だけ見た私の記憶では主人公が中年のおじさんだったのに
けっこう若いのでびっくり!
違う映画だったのでは?
いえいえ、はるか昔に見た、ということは
その記憶を持つ私もはるか昔の私なんですよね。(笑)
↓youtubeで見られた映画の一部です。
「帰れソレントへ」に続き「忘れな草」が歌われます。
作曲はどちらもクルティス。
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