花浄土鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。
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大名竹(たけのこ)の季節 2014/05/21 (鹿児島)

2014-05-24 10:28:10 | 自然観察
沖縄と奄美地方は梅雨の真っ最中ですが、鹿児島の入梅は平年では5月31日頃です。梅雨明けは7月中旬ですが、梅雨の期間が大名竹(たけのこ)のシーズンです。

大名竹は寒山竹ですが、鹿児島語(鹿児島の方言)では「でもだけ」、「でめだけ」と呼ばれています。本格シーズンを前に5月21日、実家近くの竹林に様子を見に行くと異変が起きていました。

もやしのような細い竹が一杯出ています


鎌の柄よりもずっと細い


左は普通の大きさ 右は細い


鉛筆程度で早くも曲がっています


入梅前で本格シーズンには早いのですが、もやしみたいな細い竹が一杯出ていました。以前は竹林の一部で見られる状態でしたが、今年はあちこちに出現しているから驚きです。こんな「もやし状態」では食べるところもないでしょう。

昨年夏の高温雨不足の影響か、あるいは肥料を少し散布したせいでしょうか? 鎌で細い竹を切り払いましたが、刃先が5ミリほど竹の幹に突き刺さり折れたようです。

普通の竹の子は数本程度でしたが、初物なので長いのも含めて試験的に10本持ち帰りました。

30cm程度のものもあります


根元と先端部をカット


皮をむくと残ったのはわずか


孟宗竹と比べてずっと小さな竹の子です。左側の黄緑部分は硬そうです。量が少ないのでまだ食卓に上がらず冷蔵庫に保存中です。えぐみが殆どなく好まれる食材です。

鹿児島と食文化が似通っている宮崎県のホームページ「みやざきの味と花101」で大名竹が紹介されています。興味のある方はこちらからご覧ください。なお、著者の森松平さんは鹿児島出身の料理人です。

例年どおりたけのこが出るでしょうか?


吹上浜で地引網漁が盛んだったころはイリコ(煮干)作りで小魚を焚き上げる燃料として、大名竹がよく使われました。枯竹は燃えやすく火力も強いので、五右衛門風呂の燃料としても重宝されました。

今や殆ど使われなくなった枯竹が放置状態で竹林の風通しを悪くしています。大名竹は孟宗竹林のように育成しても竹材には不向きで、たけのこも時期が限られ量が少ないため経営的には成り立たないと思われます。

大名竹の生育範囲も海岸部や河川近くなどに限定されています。大名竹のたけのこを出荷している鹿児島県三島村(竹島)など一部を除いて事業的活用はされていないようです。田舎の梅雨時のささやかな楽しみです。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (ジィジ。モンタナ)
2020-03-06 09:30:08
懐かしい言葉でさね‼️確かに美味しい筍。煮しめが一番かな⁉️都会でわ🎵味気ない❓マボロシ‥かな
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ささやかな楽しみ (harman@管理人)
2020-03-06 09:58:40
ジィジ。モンタナさん、コメントありがとうございます。大名竹は生育地が限られ、孟宗竹のように広く出回ることもありません。
子供の頃は庭先に伸びだしたタケノコをみそ汁の具に使い、多いときは煮しめにするものでした。竹藪に囲まれた田舎のささやかな楽しみでした。
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