東電の社員が、原子炉等規制法などの基準の3倍を超える17.55ミリシーベルトを被曝(ひばく)したとか。
屋外で、原子炉への海水注入や放水に当たった消防の案内などをしていたという。
医師の診断では、健康への影響は見られないとか。
大事にならなかったそうで、一安心だけれど、なんともお粗末な対応。
絶対安全なんて、思っているから、こうした生ぬるい対応になるのだろう。
経済産業省原子力安全・保安院は27日、東電に対し口頭で注意というが、こちらも結構楽天家。
原子炉等規制法や労働安全衛生法は、作業員の被曝量について、緊急時でなければ5年間で100ミリシーベルト以内に抑えるよう求めているとか。
ただし、妊娠の可能性がある女性は、3カ月でこの20分の1にあたる5ミリシーベルト以内に抑える必要があるという。
今回の事故で、男性作業員の線量限度は「5年間で100ミリシーベルト」が「5年間で250ミリシーベルト」に引き上げられ、妊娠する可能性のある女性の基準は据え置かれていたとか。
今回の被曝問題では、10~50代の18人の女性職員がいたそうな。
うち16人は限度を下回っていたものの、残る2人は被曝量が高いと出たらしい。
東電福島事務所は「女性はもっと早く撤退させるべきだった。判断ミスで、反省している」
とのコメントがある。
保安院は今後、東電に原因究明と再発防止策の策定を求めるそうな。
何でも、物事が起きてから後手後手で対応策が練られる。
そういう時に、基準とするものが想定基準。
高くするか低く見積もるか、基準を作る人の裁量にかかる。
低く見積もっていても、基準となって策が講じられれば良しとなる。
想定より大きな災害がきても「想定外でした」で済むのだから、いい加減とも言えるかも。
軽くて損だようなので、軽い話題で終われるけれど、重篤な事態だったら、
「判断ミスで反省している」なんて、悠長なことは言っていられないということを認識しているのか。
東電の原発教育が必要ではないのだろうか。