紬の着流しに桐の2枚歯の下駄、赤地に兎と桜模様の手提げを携えた、関取にあった。
まだ、若そうな関取は、少し大きい着物を粋な感じで着こなしていた。
両国に行くんだろうか。
毎日のように、有名人の訃報がある。
先日の、「大鵬」の訃報は、「巨人・大鵬・卵焼き」世代としては、感慨深い。
小学生のころだったか、大鵬の半生を描いた漫画を見たことがある。
学生時代から部屋に入門、稽古に励み、出世しても暇さえあれば、稽古場の掃除を
していたという、話が心に残っている。
NHKの相撲中継を時折みるようになったのは、大鵬の人柄にひかれたということが大きい。
大鵬の引退、その後の一連の騒動、不穏な空気がよどむようになって、忙しさもあってしばらく
大相撲中継から遠ざかってしまった。
某関取が引退、角界に少し平和な空気が流れるようになり、最近たまに大相撲を見る。
半数以上、読み方さえ知らない関取ばかりになってしまった。
相撲の魅力は、短時間に決着のつく、勝負ということかもしれない。
角界の発展と、元横綱大鵬の安らかなる眠りを祈念したい。