チャンポンとは「あれとこれと混同すること。まぜこぜ。」(広辞苑)だが、チャンポンするは「まぜこぜにする」となり、そこから、沖縄の料理方法の一つであるチャンプルーの由来が、(たぶん)きている。チャンプルーは、野菜、肉、豆腐をまぜこぜにして炒めること。マーミナ(豆菜:モヤシのこと)と肉、豆腐を炒めたらマーミナチャンプルー、タマナー(玉菜:キャベツのこと)と肉、豆腐を炒めたらタマナーチャンプルー、ゴーヤーと肉、豆腐を炒めたら、ご存知ゴーヤーチャンプルーなどとなる。数種類の野菜と肉、それに大目の豆腐を炒めると、これはトーフチャンプルーになる。ほぼ同じ内容で、野菜が多く、豆腐が少ない場合は、それは野菜チャンプルーとなる。沖縄の多くの食堂にトーフチャンプルーというメニューがある。もし、その店に野菜チャンプルーというメニューもあったなら、比べてみると良い。豆腐の量の違いが判る。
冷蔵庫に絹濃し豆腐が1パックあった。消費期限は4月7日とある。今夜は飲み会があるので、この豆腐、朝飯に食わねばならない。が、1パックの豆腐を味噌汁にして、それを全部食うのはきつい。そこで、トーフチャンプルーにして食うことにした。水気の少ない、固い島豆腐でなければチャンプルーは上手く作れない。本土産の豆腐は柔らかくチャンプルーに向かない。ましてや絹濃しである。それでも、挑戦した。
私は高校の頃から一人暮らしをしていて、料理は得意な方である。料理本などは読まずとも、塩、醤油、砂糖、酒、味醂、味噌などを、どの程度入れたらどんな味がするかは、ある程度予見できる。柔らかい絹濃し豆腐を、どうすれば崩れずにチャンプルーできるかについても、私はその方法を想像できる。料理については、私は先を見る力がある。
ガジ丸HPの、サーバー側が用意しているディスク容量が満杯近くになっていたので、ファイルの一部(全体の四分の一ほど)を別のサーバーに移した。このことが、先々どのような影響を及ぼすかについて、私はほとんど先を見る力を持っていなかった。影響は大きかった。800を超えるファイルの全てでリンクが崩れた。その修復には相当の時間がかかり、今なお、全部の修復には至っていない。
先を見る力はしかし、私のように個人的なことに関しては大した問題では無い。チャンプルーに失敗して、豆腐一丁無駄にしたとか、HPが消えて無くなったとかなど、自分一人が困ることであって、世の中には何の影響も無い。先を見る力は、でも、政治家にとっては重要な資質の一つとなる。これは、世の中に多大な影響を与えるからだ。
民主党の代表選が今日行われる。「政権交代のある政治になることが、最も大きな改革である」ということについては両候補とも一致しているようで、私も強くそう思う。どちらが代表になっても構わないし、そして、選ばれた人間が近い将来、日本国の首相になっても構わないと思う。もちろん、自民党の誰かが首相でも構わない。ただ、国のリーダーとなる人は、常に、現状を理解し、このままの状態でいけば将来どうなるか、ここを変えると将来どうなるかなどについて、国民に示して欲しいのである。優秀な政治家なら「先を見る力」を持っているはず。変直人、小技一郎のどちらにも、私はそれを期待する。
あと、2、3時間後には選挙結果が判明するようだ。誰が選ばれるかというより、選ばれた人間が何を語るかについて、国民は関心を持って欲しい、とも私は願う。
ちなみに、今朝の絹濃し豆腐チャンプルーは成功した。美味しく食べた。
記:2006.4.7 ガジ丸