ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

漫湖公園

2010年07月23日 | 沖縄05観光・飲み食い遊び

 父の具合が悪くなって、最初(今回の件で)に病院へ行ったのは4月12日であった。その二日前の10日(土曜日)、模合(モアイ:正当な理由のある飲み会)が那覇であったので、ついでにたっぷりの散歩をしようと決め、そのついでのついでに実家へ寄り、父の顔を見、話をし、いつもと同じく元気であることを確認した。
 その二週間前には、介護認定の検査で、「お父さん、要支援2から要支援1になったんですよ。リハビリ頑張っているんですよ。」と役所の担当の人から聞き、「おう、これ以上元気になったら要支援1も貰えなくなるじゃないか、父さん、リハビリもほどほどにした方がいいよ。」なんて、三人で笑っていたくらいだったのに。19日には入院となり、それから約4週間後の5月13日には死んでしまった。命とははかないものだ。

 それはさておき、10日(土曜日)の話。
  12時過ぎ、バスで実家へ行き、父とちょっとユンタク(おしゃべり)して、実家からバスで奥武山公園へ行き、1時頃から歩き始める。予定は、奥武山公園を突っ切って漫湖公園へ渡り、漫湖公園をくまなく散策して、そこからそのまま歩いて桜坂劇場へ行き、映画を観て、7時半からの模合に出席することとした。
 奥武山公園北口から入り、ちょっと回り道して体育館方面へ行き、そこでソーセージノキの写真を撮り、漫湖公園へ渡る。漫湖公園は国場川で南北に仕切られている。その南側を先ずはぐるっと回って、川の北側へ渡る。そこで3時。映画まではまだ余裕がある。
  ところが、北側は予想以上に広がった。4時過ぎにはついに足がつり、早く歩けなくなってしまっていた。映画の上映時間は5時頃からであった。早く歩けない足ではとても間に合わない。で、映画は諦める。映画は諦めたが時間はある。そこで、かねてから「いつか調べにいかなくちゃ」と思っていた事を調べるために与儀の中央図書館へ向かう。漫湖公園から桜坂劇場までのほぼ中間辺りに中央図書館はある。そこへ5時過ぎに着く。既に体はバテバテであったが、図書館は5時で閉館だった。心もバテてしまった。

 漫湖公園は広かった。前に、浦添大公園を紹介した際、「浦添大公園はあまりに広いので、浦添大大公園と改名した方が良かろう」と書いたが、漫湖公園はそれよりさらに広かった。漫湖公園については『沖縄大百科事典』に記載がある。以下。

  漫湖公園 (まんここうえん)
 場所:那覇市古波蔵
 面積 :43.93ヘクタール (陸地部分 16.0ヘクタール)
 1977年に工事を開始する。
 漫湖に飛来する野鳥が多い。

 ちなみに漫湖(マンコと読む。口にしにくいかもしれないが。)も同事典にあり、
 元那覇港湾の一部。
 深く真玉橋まで湾入する湖形の部分。
 現在ではほとんど埋め立てられ、地図の上から漫湖の名は抹消された。
 漫湖の一部で真玉橋から明治橋に達する水路は国場川の下流となっている。

  浦添大公園の面積が37.4ヘクタールなのに対し、漫湖公園は43.93ヘクタールとやはり広い。ところが、そのうち陸地部分は16.0ヘクタールとのこと。中央部を川(元は湖だったらしい)が流れていて、その川の部分が面積の6割方を占めているということになる。だったらそう広くはないじゃないかと思うかもしれないが、ところがのところが、川の両岸に細長く公園は作られていて、その距離が長いのだ。端から端を往復するだけで相当長い距離を歩くことになる。歩き慣れた私が途中でバテたくらいだ。

 漫湖公園の岸にはマングローブが広がっている。まだここで紹介していないヤエヤマヒルギもあるだろうと思うが、どれがヤエヤマヒルギなのか判らずにいる。花や実の写真が撮れていないのだ。このあいだまで花の時期だったが、行く暇が無かった。
     
     
     
     

 記:2010.7.17 ガジ丸 →沖縄の生活目次


映画「やさしい嘘と贈り物」

2010年07月23日 | 通信-音楽・映画

 今週日曜日に弟から印鑑証明書、戸籍謄本などが届いて、銀行やら郵貯やらの相続手続き、保険会社の保険金受取手続きなどの書類が概ね揃って、今週月曜日、朝からその書類等を整理し、銀行の分、保険会社の分をまとめ(郵貯は書類に不備があったのでできなかった)、「よし、今日で2つは終えよう、あと、税務署に行って不動産相続について相談しよう」と決め、髭も剃り、午後一番で小雨の中、傘を差して出かけた。
 銀行は徒歩5分とかからない場所なので歩いて行く。着くと閉まっていた。「何で?」と一瞬考える。授業中であるはずの小学生たちが歩いていた。それで気付いた。その日は休日であった。私の勤める会社は正月三が日、子供の日、旧盆のウークイ(送りという意味、最終日)、大晦日以外の祝祭日は休日では無い。なので、祝祭日に気付かないことが多い。何という祝祭日なのかも分からないことが多い。その日は海の日であった。

 休日なのであれば保険会社も税務署も休みであろう。前日、たくさんの鉢物や不要物を片付けてゴミだけが残った屋上の掃除も、雨なのでできない。畑仕事もできない。午後の時間がぽっかりと空いた。ということで、久々に桜坂劇場へ、映画を観に。
 父の具合が悪くなって実家へ通い始めて二日後の4月14日、父は元気だった。歩行器を使えば風呂にも一人で入れた。「大丈夫か?」と訊くと、「うん、もう大丈夫だ」と元気に答えた。で、安心して、映画を観に行ったのだが、それ以来の映画。

  今回観た映画は『やさしい嘘と贈り物』、夫婦愛、家族愛の物語。寂しさのあまり自殺をも考えている孤独な老人が、ある日、老女と出会い、恋をする物語。恋愛の物語がどうして夫婦愛になるのかというと、老女は実は、老人の妻であり、老人は記憶喪失でそのことをすっかり忘れているという設定。そこに、老夫婦の子供たちも絡んでくる。
 そんな歳とって、それほど恋愛に夢中になるか?と心の乾いた私は思うが、そんな歳とって、それほど恋愛に夢中になる老人も世の中には多くいるのだろう。もっとも私は、独りが寂しいなどとあまり思わないし、寂しいから死にたいなんて、おそらく死ぬまで思うことはないだろう。何しろ、私の周りにはマジムン(魔物)達がウヨウヨいる。

 恋愛に夢中になる老人という設定はさておいて、妻の献身的な愛情には感動する。夫婦愛もここまでくれば、何より換え難い宝物となるに違いない。二人の間にある宝物、普段は目に映らなくとも、たまに現れてくれるだけで二人は幸せに違いない。
 そんな夫婦、私の周りの同級生たちには少ない。「あいつらはそうかなぁ?」と2、3人の顔が思い浮かぶ程度だ。愛が熟するにはまだ若いのかもしれない。従姉夫婦は仲が良いと思う。彼らもまだ60代なので、映画の夫婦並みではないかもしれないが、あと10年もすれば何より換え難い宝物が手に入るに違いない。頑張ってね。
 このガジ丸通信で、私は時々姉の悪口を書いているが、弟を召使のように扱う姉と、召使のように扱われることが大嫌いな弟はウマが合わないのだ。ただ、私には嫌われている姉だが、社交的なので友人は多い。そして、夫と息子を愛している。息子を愛するがあまりに多少常識を逸脱することがあるのかもしれない。そしてまた、姉の夫も妻を愛している。なので、常に妻をかばう。これも麗しき夫婦愛、だと思うが・・・。
          

 記:2010.7.23 島乃ガジ丸