ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

シロアリ恐るべし2011

2011年05月14日 | 通信-社会・生活

 日曜日(8日)、雨は降らなかったが、朝からいかにも梅雨時らしい湿度の高い、じめっとした日だった。部屋の湿度計は75%を指している。座っていても汗が滲む。
 日曜日はたいてい畑仕事を休んで、部屋の掃除やら洗濯やらをしている。で、その日も午後から掃除に取りかかった。掃除機をかけ、クイックルワイパーでテレビや机、棚などを拭き、梅雨時はカビ時でもあるので、アルコール除菌スプレーを床に吹き付け、床の拭き掃除もやり、カビは流し下の棚に多く発生するので、そこも拭こうと思った。
 「梅雨時はカビ時、カビ時は白アリ時、除菌、除菌、除菌、除菌しなくちゃあ、貯金、貯金、貯金、貯金は無いけどね。」なんて即興の歌を作って、適当な節をつけて口ずさみながら、「そういえばそうだよ、去年白アリの発生に気付いたのはちょうど今頃だよ」と思い出しながら、流し下の棚の扉を開ける。「悪夢か!」と思った。

 流し下の棚には手製のスノコを敷いてある。棚の床に直接物を置くより、床と物との間に空気が流れるようにしておけばカビの発生を抑えられると考えたからだ。そのお陰かどうか、カビの発生は特に目立たなかった。ところが、しかし、白アリはいた。
  スノコを通して見えた白アリは10数匹であったが、中のワインストックやら、他の酒やら、タッパーやらを取り出し、スノコも分解し、すべて取り去ると、スノコの下にはたくさんの白アリがうごめいていた。ざっと数えて百数十匹。
 食われていたのはスノコ、スノコの裏が多く齧られていた。カビ発生を抑えるためのスノコが、白アリの餌になっている。何てこった!・・・と嘆く暇は無い。
 スノコの材料を全て外に出した後、先ずは、流し下の棚にいる白アリ供にゴキブリ用の殺虫剤をたっぷりかけ、外に出したスノコ材料に貼りついていた白アリにも同じ殺虫剤をたっぷりおみまいし、そしてやっと、一息つく。
          

 一息ついて、考えた。「白アリはどこから来たんだ?」と考えた。
 手製スノコの材料の一部は、去年白アリが発生する以前から部屋の中で、何らかの形で使用していた木材を再利用したもの。それに白アリの卵が付着していて、それが孵ったのかもしれない。いや、それならばまだ助かる。被害はスノコと棚の床のほんの一部で済むのだ。しかし、床下にまだ巣が残っていて、そこから棚の床まで上がってきて、スノコを齧っていたとしたならば問題だ。部屋全体が齧られている可能性がある。
  棚の床の、奥の右端に小さな穴が開いていた。「床下から這い上がってきた」可能性の比率を大きくする事象だ。不安が梅雨時の雨雲のように心に垂れ込める。
 翌日、白アリ専用の殺虫剤と塗料を買い、殺虫剤を棚の中と、右端奥に開いた穴から床下に向けてたっぷりかける。その後、棚の中と、スノコ(白アリに齧られているのはごく一部で、再々利用できる)に塗料を塗って、棚の中を元通りにした。

 棚の中を元通りにしたのは火曜日の朝、以来、白アリは見えないが、まだ数日しか経っていない。床下に白アリの巣があるかどうかの判定を下すのはまだ早かろう。父の一年忌を終えて、肩の荷が下りて、気分爽やかとなっているはずだった5月の中旬、白アリが床下に潜んでいるかもしれないという重い気分が、私の心に巣くったまま。
          

 記:2011.5.14 島乃ガジ丸