とぼけた顔
接写のできるデジカメを購入してからそうできる時は虫の接写を撮っている。ハチの顔は恐ろしげであることを確認し、アリも悪党面であることを知った。そのついでに、悪党面のアリがハチと同じ膜翅目であることも知った。「さもありなん」と思った。
カミキリムシの仲間も恐い顔をしている。カマキリの顔もちょっと怖い。バッタの仲間はたいてい挑戦的な顔をしている。チョウの顔は概ね美人である。オウゴマダラの顔は貴婦人のようであった。幼虫の表情は概ね無表情だが、シロオビアゲハの幼虫は可愛い顔をしていた。その他、セミやカメムシ、トンボなどは無表情に見える。
過日、チョウと同じ鱗翅目だが、気分的にガに分類されているオオスカシバの顔を接写することができた。これは美人とは言えなかった。何ともトボケタ顔であった。
オオスカシバ(大透かし羽):鱗翅目の昆虫
スズメガ科 本州、沖縄、東南アジアに分布 方言名:ハベル(ガの総称)
透明の翅なのでスカシバ。その翅をブンブン鳴らして飛ぶ。腹部に横筋もあるので初めはハチかと思った。尾のほうに毛が生えていて、顔はとぼけた表情をしている。他のガとは一味も二味も違った面白い形。ボケた脳味噌がすぐに名前を覚えてしまった。
成虫の体の色はうす茶色と黄緑色の2種類あるとのこと。昼間行動するガ。
前翅長26~30ミリ。成虫の出現時期は3~11月。幼虫の食草はクチナシ。
成虫
顔 正面からみるとひょうきんな顔をしていた。
産卵 木はクチナシ。
記:ガジ丸 2005.9.14 →沖縄の動物目次 →蝶蛾アルバム
訂正加筆 2011.10.29
参考文献
『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行