ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

標的の村

2013年10月18日 | 通信-音楽・映画

 先週金曜日は、前日実家に泊まり、朝早く起きて実家のガラクタの整理処分をし、宜野湾へ行って30坪の畑ナツヤの台風被害状況を確認し、ガジ丸HPをアップして、お昼過ぎには家に帰った。掃除洗濯をして、2時間ばかり昼寝をした。結果、300坪の畑なっぴばるを欠勤した。7月上旬に宮崎の友人Iとヤンバルドライブへ出かけた時も、その前に朝早く畑へ出ている。9月に埼玉の友人Kと伊計島ドライブへ出かけた時も、その前に畑へ寄っている。なっぴばるの完全欠勤は梅雨時の6月上旬以来久々。
 その前日の木曜日は、車の半年点検で整備工場に車を持って行った。整備工場は浦添市の那覇市との境界付近にあり、実家に近い(車で2~3分)。実家からは桜坂劇場が近い(徒歩15分位)。点検が3~4時間かかると言うので、その間に映画を観に行く。映画が終わって、整備の済んだ車を取りに行って、実家に戻って、実家のガラクタの整理処分をした後、夕方から友人FとOとの3人で、自家近くの居酒屋へ飲みに行った。
  Oとはその前の週に友人の娘の結婚披露宴で同席し、酒を酌み交わしているが、Fとは4月にOの家で枝豆パーティーをして以来久々。ちなみに、その日の飲み代はFの奢り。9月23日付のガジ丸通信『貧農の貧産家』で「FやE子は生活できる収入があり、しかも、不動産を多く持っている。「奢るのはそっちだろう」と私は思う」と書いたのを読んで、その通りに奢ってくれた。もうひとつちなみに、OはE子の夫、「次は俺が奢るよ」と言ってくれた。そして、その次は私の番となる。「倍返しだな」と覚悟した。

 話が違う方向へ流れてしまった。今回は先週木曜日に観た映画の話。映画もまた、今年2月に同じ桜坂劇場で観て以来久々。2月に観たのは『LOVE沖縄その2』、ヘリパッド建設反対運動をしている高江と、普天間代替基地建設反対運動をしている辺野古、両方のテント村の人々と、その正義と奮闘を撮ったドキュメンタリー映画。
  今回観た映画は『標的の村』、これは高江のことに多くの時間を割いているが、辺野古にも触れており、普天間基地でのオスプレイ反対運動も映していて、内容は『LOVE沖縄』のその1、その2とほぼ同じ。ただ、『LOVE沖縄』は運動をしている人々の目線に近い描き方だったのが、この映画は「マスコミの目線」というのが違った。
          

 マスコミとはテレビ局、沖縄のQAB(琉球朝日放送)。テレビを観ない私は知らなかったが、『標的の村』は同テレビ局の取材したドキュメンタリーで、前に報道番組として放送されたもので、それに新たな映像を加え映画版として編集したもの。テレビで放送された『標的の村』は大きな反響を呼び、何とかいう賞を得たとのこと。
 『LOVE沖縄』を観た時、温厚な(自分で言うがたぶん他も認めている)私が大いに腹を立てた。あんまり腹が立ったので、その後まもなく舞台となった辺野古と高江のテント村を訪ね、彼らの歴史と現況を聞き、そして、激励した。
 闘っている人々の主役はウチナーンチュだ、基地建設に係る工事関係者もウチナーンチュだ、座り込みをしている人々を排除する警官達の多くもウチナーンチュだ、「何でウチナーンチュ同士が闘うんだ!利益を得る日本国やアメリカは高みの見物じゃないか!」と腹が立ったのである。似たようなことを『標的の村』で闘うウチナーンチュ達も言っていた。ヘラヘラ笑っている会議室の権力者達を想像して、終いには悲しくなっていた。
          

 記:2013.10.18 島乃ガジ丸


テーブルビート

2013年10月18日 | 飲食:食べ物(材料)

 見た目は赤カブ

 元美人妻の友人Iさんは食い物屋を営んでいるが、去年那覇市から宜野湾市へ店を移して、新たにパートナーを得て、店は食い物屋兼飲み屋となった。新たなパートナーTさんは洋食のコックで、Iさんが和食で、Tさんが洋食担当。
 和洋食とも上質であり、食事としても酒の肴としても文句の無い料理。夜、飲み屋となれば、酒は日本酒もありワインもあり、客はいろいろ楽しめる。
  私が畑を始めたことを知ると、Tさんから野菜の注文がいろいろあった。ビートもその一つ。ビートはロシア料理のボルシチで有名。Iさんはビートのピクルスも作る。
 首里石嶺に住んでいる頃、近くに地産地消のコーナーを持つスーパーがあった。数年前のことそのコーナーに赤カブに似た野菜があり、ビートと名札が貼られていた。ビートはビーツとも呼ばれ、ボルシチに使われる野菜ということを私は知っていた。であるが、ビートがホウレンソウと同じアカザ科とは知らなかった。てっきりカブと同じ種類であろうと思っていた。で、私はビートを和風に料理し、そのえぐみをしっかり味わった。

 そのビート、Iさんが料理したものを食べるとさほどえぐみは無い。訊けば、下茹でしてアクを抜くことが必要だとのこと。茹で時間も長く、30分位は必要とのこと。
  私の畑なっぴばるにビートの種を蒔き、5月6月に収穫した。私のビートはなかなか大きくならず(無施肥のせいだと思う)売り物にはならなかったが、大きめのものから選んでIさんに少し売って、残りはほぼ全て自家消費した。
 Iさんの助言通り長く茹でた。塩茹でしただけのものをそのまま食べてみた。まあまあ美味かった。ワインの肴になった。IさんのパートナーTさんからは「葉の方も炒めて美味しいよ」と勧められていた。ホウレンソウのバター炒めみたいにやってみた。ホウレンソウほど美味しいとは感じなかったが、不味くは無い。ワインの肴になった。

 9月10月は沖縄の野菜農家は植付け時期となり忙しい。私も忙しかった。除草して、耕して、畝立てして、種を播き、マルチする。9月下旬にシマニンジン、ホウレンソウ、ビート、シマラッキョウを播き、10月上旬にはシマニンジンパート2、ビートパート2を播いた。ビートも2畝分、Iさんの店に売って現金収入を得ることが第一義、まあまあ美味しかった、ワインの肴に向いたということで自家消費が第二義。
 
 
 テーブルビート(table-beet):根菜・葉菜
 アカザ科の一・二年草 地中海沿岸地域原産 方言名:不詳
 テーブルビート、テンサイ、フダンソウはビートの一品種となっており、フダンソウは葉を食用とするため、テンサイは砂糖を採るため、本種は根を食用とするために改良された園芸品種ということだと思われる。和名はカエンサイ(火炎菜)。
 テンサイほどでは無いらしいが、本種の根にも甘味があり、サラダ、煮物、ピクルス、スープなどに用いられる。ロシア料理のボルシチは有名。ちなみにボルシチとは「羊肉や牛肉とトマト、ジャガイモ、タマネギ、ビートを煮込んだ料理」。葉も食用となる。

 記:2013.10.5 ガジ丸 →沖縄の飲食目次