さすがフォトキナ、やっぱりフォトキナ

 ケルンで、世界最大の写真機材の見本市、フォトキナ2012が開幕し、それに合わせ各社から夥しいと云って良い程の新製品が発表されている。「さすがにフォトキナ」である。残念ながら、我が横浜で開催されるCP+がいくら頑張ってみたところで足元にも及ばない。各メーカーが力を入れて開発した新製品は、やはりフォトキナで発表されるのである。CP+もフォトキナに比肩する見本市になることを期待したいところが、残念ながらその為には、少なくとも二桁以上の年を経ることが必要なことだろうな。

 さて、注目される新製品数あれど、今年のフォトキナで郷秋<Gauche>が注目したいのは、レンズである。

 まず最初に書いておきたいのは、SIGMA(シグマ)が発表した新シリーズのレンズ群。詳細が判らない現時点では見た目のデザインが変わっただけのようにも思われるが、これまでのシグマとは一線を画した、文字通り画期的なレンズ群だと郷秋<Gauche>は見た。安いから選ぶのではない、良いから選ぶシグマレンズの登場である。と信じ、今後発表される詳細に注目したい。

 次に、Zeiss(ツァイス)が発表したソニーEマウントとフジXマウント用のAFレンズ。コシナ製ではなく、Carl Zeiss自らが設計・製造するレンズのようだが、このレンズのポイントはAF対応である事と、作られるのがAPS-Cイメージセンサーを使用するEマウントとXマウントのみで、M4/3用は(現時点では)その予定が無いと明言している事。

 でも、M4/3ユーザーががっかりする必要はない。何故なら、Schneider(シュナイダー)がM4/3用の14 mm f/2、30 mm f/1.4、 60 mm f/2.4マクロの3本のレンズを発表しているからである。発売までには1年程の時間を要するしMFのようではあるけれど、少なくとも現時点ではM4/3マウントのみと発表されている。

 三つ目に書いておきたいのは韓国のメーカー、Samyang(サムヤン)が発表する(フォトキナで発表するとの事前の情報だけで、実際に発表されたことを現時点では確認できていない)24mm 1:3.5のチルト・シフトレンズである。チルトとシフトが出来るレンズは是非とも使ってみたいと思いながらも、メーカー純正は20万円を超える価格ではとても手が出ない。

 そこにサムヤンからの登場である。既に日本に上陸しているM4/3用の魚眼が、メーカー純正の半額程度であることから、24mm f/3.5のチルト・シフトレンズも10万円程度の価格が大いに期待できる。これまで雲の上の存在であったチルト・シフトレンズに手が届くかと、期待に胸弾ませる郷秋<Gauche>であるぞ。


 今日の一枚は、記事本文中の最後に紹介した韓国のメーカー、Samyang(サムヤン)の製品で、既に郷秋<Gauche>が愛用しているM4/3用のFish-Eye、7.5mm f/3.5。ボディに装着する際のスムーズさからは、メーカー純正レンズ以上の工作精度を感じられる。これ程までにスムーズなレンズ装着感はFマウントにおいてさえも経験がない程で、Samyangの技術力の高さを窺い知ることが出来る。

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ニコンかC社か、それが問題だ

 世界最小最軽量のDSLRだとして高らかに発表されたばかりのNikon(ニコン)D600であるが、残念ながらその座は二ヶ月と少々でC社のカメラに譲り渡さなければならないようである。

 C社からニコンニコンD600よりも更に軽量なフルサイズ一眼レフが発表された模様。どのくらい軽いかと云えば、D600の760gに対して680gとかなり軽量な模様。ストロボは内蔵しないが、その代わりにGPSとWi-Fiを内蔵している模様で、実売価格も18000円程安いと云う情報。C社もやるものである。

 しかしだ、AFポイントがD600の39に対して、僅かに11。測光方式も2016分割に対してたったの63分割。AFポイントは実際の撮影におけるピント合わせにおいて、測光方式は適正露出の設定に大きく影響し、その結果は作品の出来不出来に大きな影響を与えるはずだ。

 軽量コンパクトかつ廉価なボディの登場となれば、キットのレンズも軽量コンパクトでリーズナブルものが欲しい所だが、残念ながら現在のC社のラインナップにはニコンのAF-S 24-85mm f/3.5-4.5G VRに相当するレンズが存在せず、キットで用意されるのは既存のEF24-105mm F4L IS USMとなる。

 いや、このレンズがいけないと云ってるのではない。郷秋<Gauche>としても、廉価なボディであっても予算が許す限り高性能(=高価)なレンズを使うのが良いと思ってはいるが、しかしだ、せっかく安いボディを用意してもレンズキットになるとD600よりも高価になるのでは意味がないだろうと思うぞ。もっとも商売上手なC社のこと、すぐに廉価な標準ズームが登場することとは思うが。

 さて、問題はD600にするか、C社の新フルサイズ機にするかである。まぁしかし、このクラスのカメラを買う人は迷わんだろうと云うのはAPS-C機の場合であって、APS-Cユーザーがフルサイズに移行するとなると、手持ちのレンズの大部分が使えなくなると云う事態が考えられる。となると、これまでの機材を全て売り払って他社のフルサイズに移行と云う事も十分考えられる。

 特にC社の新フルサイズ機にはC社のAPS-C機専用のEF-Sレンズを装着することが出来ないらしいから問題は深刻だろう。この点D600はDXレンズ(ニコンのAPS-C機専用レンズの呼称)を装着すると自動的にDXモードに切り替わる。つまり、これまで使っていたDXの魚眼レンズがそのまま使え、70-300mmのズームレンズは105-450mmの超望遠ズームとして使用することが出来ることになるのだ。なお、DXモードの場合でも1030万画素が確保されるから、実用上はまず問題ない解像感を維持することが出来る。

 旧来からのニコンユーザーは迷わずD600でフルサーズに移行すれば良いわけだが、C社のAPS-C機ユーザーの悩みはさぞかし深いことだろうな。お気の毒さま。いや、待て。家もクルマもカメラも、買うまでが楽しい訳で、そう云う意味じゃぁC社のAPS-C機ユーザーはフルサイズで撮る楽しみ以前に、選ぶ楽しみをたっぷりと味わう事が出来ると云うものだ。羨ましいぞ、C社ユーザー(^^)

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、晩夏の花、芙蓉(ふよう)。南国の花、ハイビスカスと同じアオイ科フヨウ属だから似てはいるけれど、穏やかな花姿の芙蓉の方がやはり日本人の心情にはピッタリくる。

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ソニー+オリンパス=?

 オリンパスが、粉飾決算事件発覚後の業績低迷から大手企業との資本提携を模索していたのは周知の事実。これまでいくつもの企業の名前があがっていたが、いよいよ今度はその本命との提携交渉が最終段階に入ったとのNHKの報道(see here)。

 これまで、カメラ関係の企業では、リコーや富士フィルムの名前があがっていたがNHKの報道によれば、その本命はソニーだとの事。500億円程度の資金を導入した上で、オリンパスが得意な内視鏡分野にソニーの画像処理技術を導入して更に強化したい意向のようである。

 カメラ部門では、部品の共同開発を進める方針だと報じられている。現段階ではカメラやレンズそのものの共同開発には触れられてはおらず、資本提携が実現しても直後のオリンパスのカメラ事業の大幅な見直し、つまりラインナップの整理・統合あるいは改編は避けられるようだ。

 しかしだ、近い所ではリコーとペンタックスの関係のように棲み分けが出来れば良いのだが、ソニーとオリンパスはそうはいくまい。まずコンパクトタイプはまったくの競合関係にあるから、遅かれ早から一本化される運命だろう。ノンレフレックスは、ソニーのNEXシリーズがAPS-Cサイズのイメージセンサー、オリンパスがM4/3規格を採用する違いがあるにはあるが、ユーザーがこの違いを判っていてソニーあるいはオリンパスを選んでいるとは思えず、このカテゴリも競合関係にあると見て良いだろう。

 ただし、オリンパスには既に確立され高い評価を得ているブランド、「PEN」がある。このブランド力は、ソニーのNEXがいくら背伸びしても追い付くものではない。それはソニーとしても認めざるを得ない事実であり、「PEN」ブランド葬り去ることは得策とは思えない。つまり、競合関係でありながら、NEXとPENは共に存続することになるだろう。

 さて、問題は一眼レフである(ソニーのαシリーズを「レフ」と呼んで良いのかどうか、疑問はあるが)。ソニーはAPS-Cを中心として最上級機種にのみフルサイズのイメージセンサーを搭載している。一方オリンパスのDSLRは全て4/3。このカテゴリでもノンレフレックス同様ソニーとオリンパスは競合関係にある訳だが、オリンパスのシェアが極々小さなものであることから、経営の効率化を考えれば遠からず撤退せざるを得ない状況だろうと思われる。

 つまりだ、資本提携後のオリンパスのカメラは、PENシリーズのみが生き残ることになると云うのが郷秋<Gauche>の見立てであるが、さて、どうなることやら。

お詫び:初出時に、オリンパスの一眼レフが「APS-Cである」と間違った記載をいたしておりました。4/3であることは判っていたはずなのに、とんだ間違いをしてしまったものです。お詫びとともに、当該部分をリライトしたことをお知らせいたします。なお、「遠からずオリンパスがDSLR部門から撤退せざるを得ない状況だろうと思われる」と云う郷秋<Gauche>の見方に変りはありません。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日恩田の森で出合った雨蛙。「早く降ってくれないと干からびちゃうよ」とぼやいていた。

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秋の気配


 例年にない厳しい残暑が続いていますが、秋の気配がない訳では無いと云う証拠の一枚。暑いのはもういい加減に止めにして欲しいと云う願いを込めて。

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ニコンD600は本当に軽量かつコンパクトなのか

 昨日、Nikon(ニコン)から「フルサイズイメージセンサーを持つDSLRとしては最小最軽量かつ最廉価であるD600」が発表されたことを書いた。これはもう、何をおいても書かざるを得ないほどの、今年のカメラ界における重大なニュースの一つなのだが、冷静になってその大きさ重量を確認してみると、ホントに軽量かつコンパクトなのかと云う疑問が湧いてくるのもまた事実ではある。

 確かに、146×123×81.5mm、1000gのD800と比べれば幅が5mm、高さが10mm小さく(奥行きは0.5mm大きい)、150g軽い。しかしだ、それはあくまでもD800と比べればの話であって、古今東西のSLRの中で最高傑作であることを誰もが認めるニコンF3と比べた時どうなのか。当時、巨大で重過ぎると云われたF3は148×101×69mm、760gである(もっとも一般的なF3HPの場合)。

 F3HPと比べると、D600は幅こそ7mm小さいが、高さは23mm、奥行きは13mmも大きく、90g重いことになる。今どきフィルムを使うカメラとデジタルカメラを比較することに意味があるのかと云う意見もあるだろう。たとえ比べるにしても、F3とではなく、F5あるいはF6と比べるべきだろうとの主張も多いことだろう。でもだ、郷秋<Gauche>がD600と比較したいカメラはF4でもF5でも、F6でもなく、実はEMなのである。

 ニコンが、D600はフルサイズなのに小さく軽いと主張するならば、文字通り35mmフルサイズでありながら、世間を「あっ」と云わせた「リトルニコン」ことEMと比較するのがフェアだろうと郷秋<Gauche>は思うのである。

 F3と同じ年に発売となったEMはF3をメインに使用するプロがサブ機として好んで使用した事からもその「出来」を知ることができる名機だが、その大きさと重量は、134.5×86×54mm、460g。時にF3の代役を務めることも出来るフルサイズのEMがこの小ささ、軽さなのである。D600が、フルサイズにしては小さく軽いと主張するのならば、EM並みの小ささ、軽さであって欲しい。先にも書いた通り、フィルムのカメラとデジタルカメラを直接比較するのには無理があるのだとすれば、せめてD3200程度の大きさ軽さでなければ、コンパクト軽量を名乗るのは「詐欺」だろうと思う郷秋<Gauche>であるぞ。


 今日の一枚は、本文中に出てきた名機中の名機、ニコンF3(正確には、チタンの外装を持つF3/T。ブラック塗装のF3/Tが圧倒的に多い中で、チタンの地肌を出したままのこのモデルは「白チタン」と呼ばれる)と、正真正銘、軽量コンパクトなフルサイズ一眼レフ、ニコンEM。
追記:郷秋<Gauche>は程度の良いEMを複数台所有しているが、そろそろ手放そうか思い始めている所なのでいずれオークションに出品することになりそうだ。上の写真には写っていないがFE2(シルバーと黒各1台)も遠からず同じ運命を辿りそうである。

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ニコンD600、正式発表

 フォトキナの開催を前にして新製品の発表ラッシュである。取り分けソニーは、ムービーも含め大量の新製品を発表。それに比べると数は少ないけれど、我らがNikon(ニコン)はフルサイズイメージセンサーを持つDSLRとしては最小最軽量かつ最廉価の、D600と云う実に重要なモデルを発表。

 発表されたD600を既存のD7000と比較すると、D600の成り立ちはD7000にフルサイズイメージセンサーを押し込んだものだろうと云う事が想像できる訳だが、だからと云ってD600が悪いと云うことではまったくない。例えばDSLR初期のD100はF80のデジタル版であったことを考えても、既存の優れた骨格を利用して新たな製品に仕立てることは当たりまえの事で、優れた中級機であるD7000をベースにしたD600ならば、安心して購入、愛用できると云うものである。

 フルサイズ最小最軽量最廉価だと噂の段階から云われてはいたけれど、D800の供給不足が解消され、それと共に実売価格の下落し始まった今となってはその価格差は7万円程度となり、両者の性能とクォリティの差を考えるとびっくりする程の差でもないなと云う感じはする。そうは云ってもD3200レンズキット1台分程の価格差がある訳で、D800とD600どちらにするべきか悩む方は少なくないかも知れないな。

 逆にと云うべきか、年内には発表されるだろう(と郷秋<Gauche>は考えている)APS-Cサイズのイメージセンサーを持つD7000の後継機とフルサイズのD600の間で、あるいは(郷秋<Gauche>は出ないと考えているのだが)APS-C のD300Sの後継機とD600の間で逡巡する方は少なくないのではないかと思われる。でも、この問題は実は簡単で、風景写真に必要な高解像度を選ぶか、スポーツ写真等に必要な高速連射を選ぶかで自ずと決まって来るはずである。悩む程の事はないのである。

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Which is better for you?

 昨日ご紹介したソニーRX1が正式に発表された。いくつかのサイトの情報を総合すると、日本国内での価格は250,000円程度で11月16日発売との事。一方、Nikon(ニコン)D600についての噂はいよいよその内容が微に入り、国内での価格がAF-S 24-85mm VRのキットが270,000円程度で9月27日発売との情報も。

 高価だけれどフルサイズなのに驚くほどコンパクトで、(残念だけれど)交換はできないけれど魅力的なツァイスのゾナー35mm f/2レンズが付くソニーRX1。一方のD600はAF-S 24-85mm VRが付いて、豊富なFマウントニッコールレンズを存分に駆使できる、万能と云っても良いフルサイズDSLRだが破格の低価格。

 天と地ほど、黒と白ほど、まったく性格の違うカメラだけれど、同じ画素数のフルサイズのイメージセンサーを持ち、ほとんど同価格のソニーRX1とニコンD600。果たしてあなたにとってのベストチョイスは?


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、あかねの森南麓の民家の裏庭で咲き始めた芙蓉。通りからはちょっと見にくい位置にあるので気付いている方は少ないかも知れないが(覗き見ではなくちゃんと見える)、なかなか絵になる屋敷の裏庭の、郷秋<Gauche>が毎年楽しみにしている芙蓉なのである。

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ソニーからフルサイズコンパクト、RX1登場か?

 昨日は「SONY RX1」で検索され当blogを訪れてくださった方が大勢おられたようだが、申し訳ないことに、お目当てのフルサイズコンパクトカメラRXに関する記事は無く、もう3年近くも前の、後にNEXと呼ばれることになるノンレフレックスに関する記事。(see here)に辿りつき、憤った方も少なくないものと思われる。と云う訳で、今日は無駄足のお詫び代わりに少しだけフルサイズコンパクトRX1について書いておきたい。

 あちらこちらのサイトに掲載されているので既にその概要についてはご存じの方が多いこととは思うが、まだご覧になられていな方にはこちらをご覧いただくのがよろしいだろうか。要約すると、こういうカメラである。

24MP フルサイズのCMOSセンサーを持つ、
レンズ交換はできないけれど、
ツァイスのゾナー35mm f/2レンズ付いた、
マグネシウムボディのコンパクトデジタルカメラで、
価格はUS$2799である。

 しかしだ、レンズ交換ができないのに28万円は高価過ぎだろう。いくらツァイスの高級レンズとは云っても、ボディに対してレンズが大き過ぎ。単焦点なのだから所謂パンケーキじゃないとバランス悪過ぎだろう。ソニーとしてはかつてのローライ35のようなポジションを狙っているのかも知れないけれど、あれは「ローライ」だったから成り立ったポジションであり、残念ながら「ソニー」があのポジションを狙うのは無理だろう。ニコンならいけると思うけどね。

 そんなこんなだから郷秋<Gauche>は買わないよ、RX1。と云うか、高過ぎて買えない。28万円の予算が有るなら70-200をType IIに買い替える。


 と云う訳で、今日は気の利いた小さなカメラの例。一番手前は1979年に発売された35mmフルサイズのOlympus XA。次が2009年12月発売のOlympus E-P2。APS-Cサイズのイメージセンサーを持つレンズ交換式のノンレフレックスデジタルカメラ。そして一番奥が1963年発売のOlympus Pen F。35mmハーフサイズで唯一無二のレンズ交換式一眼レフ。

 Olympusのカメラを宣伝しようと云う訳では無い。フィルム(イメージセンサー)サイズとボディの大きさはあまり関係が無いと云う事を云いたい一枚なのだ。受光面積が一番大きい(35mmフルサイズ)のXAが圧倒的に軽量コンパクトなのである。RX1もパンケーキサイズのレンズにすれば多少なりともXAに近づけるかもしれないな。

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運も実力の内 ― イタリアGP雑感 ―

 前線スパ・フランコルシャンでは、せっかくものにしたフロントローだと云うのにグリッド後方からスタートしたマシンのクラッシュに巻き込まれレースを台無しにした。フロントローからのスタートの何が良いかと云えば、後方で起こる可能性が大きい接触事故に巻き込まれることがないことがあげられるわけだが、あれじゃあ予選2位の意味がまったく意味がない。

 イタリアGP、予選13番手の同僚が2位表彰台をものにしたと云うのに、8番グリッドスタートの小林は先行するマシンのリタイヤに助けられての9位フィニッシュがやっと。

 たまさかの、まったくの不運で良い結果を得られなかったと云う事はある。スパ・フランコルシャンでのフェルナンド・アロンソが良い例である。しかしだ、毎戦毎戦、「上手い具合に」たまさかの不運が続くなどと云うなどということはあり得ない。もし、毎戦毎戦上手い具合にトラブルが続くのだとすれば、それはもうトラブルを呼び込む実力を身に付けたドライバーだと云う事だ。

 残念ながら今の小林可夢偉は、「毎戦トラブルを呼び込む実力を身に付けたドラーバー」と評する他はない。まったく残念で不本意な結論だが、郷秋<Gauche>は自信をもって今の小林をこのように評価する。いや、この評価が間違っている可能性も大いにある。でも、この評価を覆すためにはシンガポールGPからの少なくとも3戦、毎回表彰台を狙える程のレースを続けることが必要である。これまた実に残念だがそれは叶わぬことだろうなと、予想が裏切られることを願いながら書いておく。


 例によって記事本文と何の関係もない今日の一枚は、8月30日に撮影した郡山布引高原風力発電所。Facebookには当日中に掲載していたが、Facebookをお使いではない方のために遅れ馳せながらの掲載。ちなみに33機の風車による総発電量は6600kW。33機束になっても小型原発の1/10程度の発電量ではあるが、環境負荷が限りなくゼロに近いことは云うまでもない。

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文科省が小学校4年生以下の英語必修を検討

 昨年度から小学校5・6年生に対する週1回の英語の授業(正確には「外国語活動」と云うらしい)がスタートしたばかりだが、文科省はグローバル化が進む中で英語の早期指導へのニーズが高まっているとして、小学校4年生以下の英語必修を他教科に先駆けて検討するために、2013年度予算の概算要求に調査研究費2500万円を計上したとのニュース。専門家会議が2013年度中にまとめる報告を踏まえ、2014年度にも中央教育審議会に諮問。次の学習指導要領の実施に合わせ、小学校4年生以下でも必修化したい考えとのこと。

 中学・高校と6年間も勉強したのにさっぱり使い物にならない(郷秋<Gauche>を含め)多くの日本人の英語。これがために日本のグローバル化が掛け声だけで一向に進展しないと云われている訳だが、ようやく文科省も本腰を入れ始めたと云う事か。

 これまでの中・高6年間の英語教育が実質的な効果をあげて来なかったのは、英語を使う必要性が無かったからとも云える。しかし小学生の時から国境の無いインターネットに接し、その共通言語である英語に触れる機会が格段に多くなる今の子どもたちは、誰に云われることなく英語運用能力の必要性を自ら感じているのではないかと思う。

 さっぱり使い物にならないと云われる日本人の英語ではあるが、Facebookにおいては日英両国語を使い分け、あるいはドイツ語やフランス語、ハングルで記事を書いている日本人を少なからず見かける。Facebookを特殊な環境と見るのか、あるいはネット上には国境がないのだから当然だと見るのかによって解釈はいろいろあるとは思うが、今の小学生・中学生はインターネットを使う為に否応なしに、あるいは自ら進んで英語の勉強をすることになるんだろうな。

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夏休み絵日記(その7)


 那須高原の名勝「殺生石」にある千体地蔵です。由来が書かれた看板がありましたが、読みもせず写真だけ撮って帰ってきてしまいました。興味を持たれた方は「殺生石 千体地蔵」で検索すると情報が見つかりますのでどうぞ。

 さてこの写真、画面上部に太陽を入れた極端な逆光状態で撮影したものです。勿論意図的にそうした訳で、さすがに大きなフレアが出て全体にコントラストが落ちていましたが、それでもその影響は極めて少ないと云うべきでしょうね。これがニコンのナノクリスタルコートの実力です。素晴らしい!

 さすがに「夏休み絵日記」はもう時季外れですね(^^;

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恩田の森、更新

お待たせいたしました。本日、恩田の森で撮影しました写真をこちらに掲載いたしましたので、どうぞご覧ください。
恩田の森Now 

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夏休み絵日記(その6)


 車山から小諸に向かう途中にある蓼科第二牧場で放牧されていた牛。両方の耳にタグが付けられている。管理番号なのだろうが、こんなものを耳に付けられて痛かったり鬱陶しかったりはしないものなのだろうか。動物虐待になるんじゃないかと思ったけれど、考えてもみれば人間の中にも好んで自ら耳たぶに穴を開けて何やらぶら下げている人もいるくらいだから、牛の耳に番号札を付けても問題ないと云う事なのだろうか。

 しかしだ、人が働いたからと云っても問題にはならないが(むしろ、働かないでいると問題視される)、猿に公園の電車を運転させたりテレビに出演させたりすると動物虐待だと云われる、人よりむしろ動物の方が大切にされる昨今だから、どうなんだろうね。人間は働くもの、動物は働かない、あるいは働かなくても良いものと云う区別があるのか。もしそうなら郷秋<Gauche>は働かなくても良い動物の方に登録変更したいぞ。

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ゴルフVII登場

 1974年の初代登場以来、Cセグメント(コンパクトカー)のベンチマークとして君臨し続けているフォルクスワーゲン・ゴルフの最新型、ゴルフVIIがベルリンで発表された。

 先代のVIの登場が2008年だからわずか4年で新型の登場とは、長寿が常のゴルフにしては大きな驚きである。調べてみると初代は9年、二代目8年、三代目と四代目が6年、五代目が5年と、国産車よりも長いモデルライフを保ちながら進化し続けてきたゴルフだが、六代目は国産車並みの4年で七代目にバトンタッチである。
注:モデルライフは次モデル登場までの年数。初代のカブリオレは三代目登場後の1992年まで、何と18年と云う長いモデルライフを全うした。

 こうして数字を並べてみると、初代と二代目の長寿が目を引く。優れた基本設計によりフルモデルチェンジなしの進化が可能だったとも云えるが、技術革新のテンポや社会的要求と云った背景がそれを可能にしたとも云えるだろう。

 六代目が取り分け短命となったのは、環境問題中心とした社会的要求が急激に高まっていることが大きいものと思われるが、それ以上にプラットフォーム、エンジン等多くを五代目からキャリーオーバーした、実は五代目半であったことが最大の理由と云っても良いだろう。つまり、六代目(実は五代目半)は五代目とほとんど同じと云っても良かった訳だが、だからこそ今回登場の七代目は大きな進化を遂げているようである。

 プラットフォームが新たに設計された「MQB」となり、パワートレインも基本形式は五代目の途中から登場した小排気量L4に過給機を装着したTSIが中心だが、新しい1.4TSIは低負荷時に2気筒を休止する「アクティブ シリンダー マネジメント(ACT)」を搭載するなどで燃費が16.6km/Lから20.8km/Lへと向上するなど大幅にリファインされている模様。

 多くの量産車はモデルチェンジの度にボディ肥大化の一途を辿っているが、七代目ゴルフも御多分に洩れず全長が56mm、全幅が13mm拡大し、それぞれ4255mm、1799mmとなっている(全高のみが28mm低められ1452mm)。しかし驚くべきはその車重で、ボディの大型化にも関わらず最大100kgの減量を達成していると云う。この減量も燃費向上に貢献していることだろう。

 五代目以降、コンパクトと云うには余りにも大きくなり過ぎているし、七代目のコックピットはMやBの付くクルマにも引けを取らない程豪華に見え、これもまたゴルフがコンパクトの枠からはみ出しているように思えてならない理由である訳だが、新しくなっても、100メートル先からでもゴルフ以外のクルマには見えないボディ・デザイン、アイデンティティはたいしたものであるなぁと、感心しきりの郷秋<Gauche>である。


 今日の一枚目は、車山高原の駐車場に佇む2000ccのFSIエンジンを搭載したゴルフV。これがVIIに変る可能性はあるのか?

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070で始まる携帯電話

 携帯電話の番号と云えば、その頭三桁が090もしくは080と云うのが日本の常識。後ろ8桁の数字の組み合わせでそれぞれ9000万件ずつ、計1億8000万件の番号を確保できるはずなのだが、今年3月現在の残り番号数は910万とほぼ枯渇状態。これを解消するために、現在PHS用の番号として使われている070の内、次の4桁の頭「6」(現用中)と(技術的?な問題から使っていないはずの)頭「0」を除く7000万件の番号が、2013年から携帯電話に割り当てられるとのニュース。

 携帯電話を持つであろうと思われる日本人の数は多く見積もっても1億2000万人なのに、既に1億7000万を超える番号が付与されていると云う事は、「一人2台持ち」が相当進んでいると云う事になるのだろう。思い出してみれば我が家の愚息二人もそれぞれ通常型携帯電話とスマートフォンの2台持ちだからそれも頷ける(実際には、各種の機器に組み込まれている、人が使うのではないデータ通信専用の携帯電話の数もかなり含まれているのかも知れない)。

 当初10桁だった携帯電話の番号があっという間に枯渇したことから1999年に11桁に増やしたが、それでも普及のスピードに追い付かず090の他に080も使うようになったのは確か2002年のはずなので、その080も10年で枯渇したと云う事になる。「070じゃ、PHSと間違われて恥ずかし!」と云う輩が出て来ることは必至だが、郷秋<Gauche>は「070のどこがいけない、どこが恥ずかしいのか」と声を大きくしたい。携帯電話の070に先んずること15年。郷秋<Gauche>はもう15年も前から070だぞ。何か文句あるか?!

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