もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

中国のコロナ再輸出

2022年12月26日 | 中国

 中国におけるコロナ禍は、惨状との表現が相応しいと報じられている。

 中国の公式発表では、新規感染者・死者数は神奈川県よりも少なく、14億人の人口から考えると眉唾以上に思える。
 風聞では、今月の1日から20日までの感染者が2.5億人にも達しているとされるが、これに日本の死亡率0.2%を当て嵌めても死者は50万人となる。加えて中国製ワクチンの有効性や30%台ともされるワクチン接種率を加味すると、露天で診察・投薬を受け、火葬場に順番待ちの行列ができているとの報道も頷ける思いがする。
 中国と云えば、1956年に始まった大躍進政策の失敗で大飢饉を招き、推定で1500万〜5500万人が餓死したとされている。当時の中国人口は5億人程度であるので、人口の3~10%が犠牲になったことになるが、指導した毛沢東は1959に政策失敗を認めて国家主席を辞任し実質的な権力を失ったものの1966年には文化大革命を起こして復権を果たしている。
 このような事態に対して中国贔屓テドロス氏率いるWHOも、流石に重い腰を上げて中国政府の統計に疑義と改善要望を表明したが、習皇帝には「馬耳東風」で念仏程も届いていないであろう。なぜなら、国民の10%が犠牲となって漸く指導体制が変化した歴史を眺めれば、1ケタ台の犠牲など権力構造に影響することも無く、習主席にとっては意に介する必要もない「些細な出来事」に過ぎないからである。
 中国のゼロコロナ政策転換には、民衆デモの力が大きかったとされているが、内実はどうであったのだろうか。
 Qアノン風に考えれば、ゼロコロナ政策に伴う膨大な資源の浪費と経済活動の停滞は既に限界に近付きつつあり、政策撤廃のデモは将に政策転換に「渡りに船」であったのではないだろうか。更に勘繰れば、従来の反政府デモに比べて鎮圧が形ばかりであったこと、驚くほどの速さでデモの要求を受け入れたこと、などを考え合わせるとデモ自体が共産党の演出した官製デモであった可能性すら考えられる。

 日本では、今回のゼロコロナ政策撤廃は草の根民衆の勝利と称える向きもあるが、中国の出国制限解除や新規パスポートの発行再開のニュースを見ると、再び世界は中国のコロナ再輸出に怯えるようになるのかもしれない。
 現在、東京では中国人の買い占めによって市販の風邪薬が品薄になっているようであるが、影響がこの程度で済めば良いのだが。


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