盲導犬同伴の視覚障害者が宿泊可能なホテルが見つからず、室蘭での障害者卓球交流会が中止となった問題で、室蘭市は5日、市内の宿泊施設に対して、身体障害者補助犬法の趣旨を踏まえて宿泊を拒まないように要請し、再発防止に理解を求めた。
この日は、市の国枝信保健福祉部長と菅原邦彦障害福祉課長が、ビジネスホテルなど宿泊施設10カ所を訪問。このうち、海岸町のエスカル室蘭(渡部慶二館長)でも同法の趣旨を説明。訓練を受けている盲導犬などへの理解を求め、盲導犬同伴の視覚障害者の宿泊に関する聞き取り調査を行った。
同法は、盲導犬や介助犬などの補助犬受け入れを公共施設に義務付けている。エスカル室蘭ではこれまで「盲導犬同伴の視覚障害者の宿泊や問い合わせはない」が、この問題を受けて「受け入れを拒まないよう、全従業員にあらためて徹底した」という。
渡部館長は「盲導犬などの補助犬は、しっかり教育を受けているはず。障害者の方々にも、ゆったりと施設を使っていただきたい」と話している。