ゴエモンのつぶやき

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障害者への虐待、常態化か 暴行映像に関係者複数 下関

2015年06月12日 01時48分59秒 | 障害者の自立

 知的障害者らが利用する山口県下関市の指定障害福祉サービス事業所「大藤園」(利用者数55人、支援員数11人)で利用者を暴行したとして、山口県警は10日、同園の元支援員を暴行容疑で逮捕し、施設などを捜索した。県警は、別の複数の施設関係者が暴行する映像があるとして、虐待が常態化していた可能性もあるとみて調べている。

 逮捕されたのは同県防府市西浦の無職、柳信介容疑者(35)。県警によると「(被害者が)作業をしようとしなかったのでやった」と容疑を認める供述をしているという。

 県警の発表によると、柳容疑者は昨年2月12日午前10時ごろ、同園で作業中だった知的障害がある利用者の男性(21)に暴言を浴びせながら胸ぐらをつかんで体を揺さぶり、額を3回平手打ちした疑いがある。

 先月28日、柳容疑者の暴行の様子を撮影した映像がテレビなどで流れ、県警が映像を入手。今月5日に同園の関係者から告発を受けていた。

 今月4日には下関市が障害者総合支援法に基づき、施設を立ち入り調査。市は行政処分を検討している。

 施設を運営する社会福祉法人開成会は4日付で柳容疑者を懲戒解雇した。また、利用者に暴言を浴びせたとして2人の支援員の処分を検討している。

■映像に「ぶち殺すぞ」

 「お前、ここで何しとる。ぶち殺すぞ」。朝日新聞が入手した映像で、柳信介容疑者は殴るようなしぐさの後、利用者の男性の胸ぐらをつかんですごんだ。男性はおびえた表情だ。

 別の場面では、柳容疑者が同一人物と思われる男性と一緒に作業中、突然何かを指摘して激高し、男性の額を3回平手打ち。たたく度に鈍い音がし、男性は隣にいた利用者の男性に助けを求めるような格好で崩れ落ちた。柳容疑者は間髪入れず「座れ、座れ、座れ早く」と声を荒らげた。

■情報提供から1年以上、下関市「反省」

 「息子があの暴行を近くで見続けていたと思うと、悲しさと怒りが入り交じってくる」。大藤園に6年前から通う男性の保護者はこう話す。男性は当初から柳容疑者が受け持つ班で作業などをしていた。「フランクで人あたりのいい感じだった」という。

 保護者が暴行の映像をインターネット上で見たのは先月29日。男性も映っていた。男性は暴行を受けていなかったが、柳容疑者に暴行された利用者のことを尋ねると「ワーッ」とパニック状態になったという。

 先月30日にあった保護者説明会では、園の姿勢を批判する声が出る一方、「問題を大きくしないようにしよう」との意見もあったという。男性の保護者は「園が営業停止になると困るのは、他に行き場所がない利用者や私たち家族。複雑な気持ちだが、うみを出し切ってきちんとした園にしてほしいと思う」と話した。

 一方、下関市は昨年4月に情報提供を受けたが、虐待を確認できないでいた。翌5月の任意の立ち入り調査では、柳容疑者も含め支援員ら19人と面接。6月には情報提供者と会い、支援員が利用者に「はよせーや」と言っている映像を見たが、暴行場面の映像の提供は断られたという。

 市は「虐待の可能性が高い」として10月、障害者総合支援法に基づく立ち入り調査を実施。だが事情聴取した責任者3人が認めず、虐待を確認できなかった。

 先月には暴行の様子を記録した映像を報道機関を通じて確認し、今月4日に再度立ち入り調査。初めて利用者から聴取し、暴行があったとの証言を得た。同市の高田昭文福祉部長は「判定能力が甘いと言われれば反省しなければならない。改善の余地があることは率直に認める」と話した。

障害者への虐待、後絶たず

 障害者が福祉施設で職員や支援員から虐待されるケースは後を絶たない。厚生労働省によると、昨年3月までの1年間では263件で、被害者は455人に上った。被害者の80%が知的障害者で、虐待の内容は身体的虐待が56%、性的虐待が11%などだった。

 千葉県袖ケ浦市の県袖ケ浦福祉センター養育園では2013年11月、入所者の少年(当時19)が男性職員に腹部を蹴られ、2日後に腹膜炎で死亡した。県の第三者検証委員会の最終報告によると、センターでは13年度までの10年で、計23人の利用者が職員計15人から暴行などの虐待を受けていた。事件後は県の担当者がほぼ毎月訪れ、職員から聞き取りをするなどして実態把握に努めている。

 長崎県島原市の身体障害者施設では12年12月、男性介護福祉士が入所者の男性の腕を骨折させたとして傷害容疑で逮捕された。事件を受けて長崎県は、定期監査などの際、虐待の有無などを利用者から直接聞き取るようにした。

 福岡県では13年2月、小郡市の就労継続支援センターで、男性の元次長が知的障害のある男性入所者の頭上をめがけて千枚通しを投げ、暴行の疑いで逮捕された。佐賀県内の系列の施設で、女性利用者に性的虐待をしていたことも判明した。

 福岡県は県内の障害者施設を対象に緊急の実地指導をし、虐待防止の徹底や適切な人員配置を呼びかけた。県の担当者は「施設内は外部の目が届きにくい。職員の過度なストレスが利用者に向かう恐れもあり、そうならない体制作りも指導している」と話す。

写真・図版

柳信介容疑者(左から2人目)が施設利用者の胸ぐらをつかんでいる様子=動画から(利用者の顔をぼかす加工をしています)

2015年6月11日     朝日新聞


全柔連、視覚障害者連盟を傘下に

2015年06月12日 01時45分11秒 | 障害者の自立

 全日本柔道連盟(全柔連)は10日に東京都文京区で開いた理事会で、日本視覚障害者柔道連盟を加盟団体として認めることを決めた。全日本実業、全日本学生両連盟とともに全柔連傘下となる。

 全柔連の近石康宏専務理事は「パラリンピックへの強化や全体的な柔道普及も見据えた」と説明。視覚障害者柔道は指導者や審判員が不足しており、今後は協力を推進していくという。

 理事会では小学生以下への普及と育成を目指すため、全国少年柔道協議会の新設も決定。全柔連の山下泰裕副会長が会長を務め、47都道府県からの各代表者が委員となる。7月3日に予定されている第1回の全国会議で正式に発足する。

2015年6月10日     デイリースポーツ


滋賀)障害者らの和太鼓サークル「とんとこ」が20周年

2015年06月12日 01時37分33秒 | 障害者の自立

障害のある人とその保護者らで作る大津市の和太鼓サークルとんとこ(堀川文代代表)が今年9月で創設20周年を迎えるのを前に、14日、市内で記念のコンサートを開く。会員たちは本番に向けて、市内の施設などで練習に励んでいる。

 「技を磨いて心を磨きます。心を磨いて世の中を磨きます」。6月上旬、同市錦織2丁目の障害者のための就労支援事業所いしづみ。会員が正座をして斉唱した後、和太鼓の音が鳴り始めた。「ドン、カッ」。「ヨイサー」と、会員の威勢のいいかけ声が響いた。同市の岡本邦啓(くにひろ)さん(14)は「太鼓をたたくのが好き。疲れるけど楽しい」。

 とんとこは、知的障害などのある8~38歳の14人とその保護者ら10人。堀川代表が、栗東市の障害者らで作るグループ「和太鼓タオ」の演奏を見て感銘を受け、障害のある子の保護者らに声をかけ1995年9月、結成した。以後月2回ほど練習を重ね、大津市内の病院や老人ホームで演奏したり、イベントにも参加したりしている。

和太鼓の練習をするとんとこのメンバー=大津市錦織2丁目

2015年6月11日    朝日新聞


障害者雇用 人材育成は 支援 能力に応じて 「任せる」ことで成長も

2015年06月12日 01時32分31秒 | 障害者の自立

 ■生きる働く■ 
 民間企業で働く障害者は年々増え、全国で43万人を超える。身体障害者が7割以上を占める一方で、知的、精神障害者は企業の理解不足もあり、なお就労の機会は限られている。障害者7人が働く「西鉄ウィルアクト」(福岡市)を訪ね、人材育成のあり方を探った。

 企業は法で障害者を雇用する義務(従業員の原則2・0%以上)がある。厚生労働省によると、達成している企業は44・7%(2014年)にとどまり、国は「特例子会社制度」などで後押ししている。

 特例子会社とは、企業が障害者を受け入れるため、一定要件の下に設ける子会社のこと。障害者は親会社の雇用とみなされる。全国に391社(同年)あり、西鉄ウィルアクトもその一つだ。

 同社は11年、西日本鉄道(同市)が設立した。従業員10人のうち知的、精神障害者が各3人、聴覚障害者が1人。西鉄グループ内外のデータ入力などの事務作業から清掃まで、幅広い業務を受託している。

 * * 

 設立当初から人材育成を担当する業務課マネージャーの楽満(らくみつ)慶子さん(51)は「企業である以上、『障害者だからしょうがない』と言われるような仕事はしない。どの企業でも通用する社会人に成長してほしい」と考えている。障害者福祉に携わった経験はなく、手探りで指導してきた。

 作業能力の高いAさんはアスペルガー症候群。時間にルーズな面があり、朝の掃除当番にたびたび遅れていた。目覚まし時計を増やしたり、電車の時間を早めたりするよう指導されても、改善できなかった。

 「遅れるのはマイペースで動いているからで、遅れること自体は障害の特性ではなく改善できるものと思う」。楽満さんは、Aさん自身が時間を守る大切さに気付くことが必要と考え、事務所の鍵を預けることにした。

 Aさんが鍵を開けないと誰も中に入れない。楽満さんは玄関前で、あえて待ちくたびれた表情を浮かべた。「他の人を見たら『すみません』と思った。大事なものを任されたのだから、目覚ましを2個にした」とAさん。掃除5分前に出社するようになり、鍵当番を外れた今も遅れることはなくなった。

 楽満さんは業務でも自ら考えることを促すために、マニュアルを与えるのではなく各自で作るよう指示。それぞれの体調や作業状況を見ながら仕事を割り振っている。「障害者だからといって特別な指導はしていない。分からないことを教え、信頼して任せる。どの会社でもできることだ」

 精神障害者の就労支援などに取り組む「パークサイドこどものこころクリニック」(同市)の院長原田剛志さん(46)は、障害者の人材育成は「通常の新人教育と一緒」と話す。「障害者を『守るべき人』と捉えて過剰に手を差し伸べるのではなく、少し手のかかる新人のように、能力に応じてサポートすればいい」。それが一人一人を成長させ、働きがいにつながると指摘した。 


=2015/06/11付 西日本新聞朝刊=


介護家族でも混浴禁止!? 障害者向け風呂の運用に「法の壁」 東京

2015年06月12日 01時18分52秒 | 障害者の自立

墨田区石原の公衆浴場「御谷湯」

 墨田区石原の公衆浴場「御谷湯(みこくゆ)」が、大浴場のほかに8日から新たに身体障害者を対象にした家族風呂の運営を始めたところ、思わぬ問題が浮上した。公衆浴場に関する区条例で、夫婦、親子でもどちらかが10歳以上の場合は男女の混浴ができない。介助者が異性の場合は着衣が求められ、障害者にとって、家族水入らずの入浴が楽しめないという。

着衣のまま介助

 「御谷湯(みこくゆ)」は、福祉活動に力を入れる伊藤林(しげる)さん(68)がオーナー。ビルの4、5階に男女別の大浴場があり、今春の改装で1階に身体障害者とその家族を対象にした家族風呂を設置した。

 入浴しやすいように浴槽の縁が低く、中にはスライド式の足腰掛け板がある。介助する人も汗をかくだろうと考えて、浴槽は2つ配置した。

 区生活衛生課によると、家族風呂はスポーツジムのジャグジーなどと同じ扱いになる区公衆浴場条例の「その他公衆浴場」で許可。同条例では、「10歳以上の男女を混浴させないこと」と定め、夫婦、親子でも10歳以上の男女は混浴はできないことになっている。このため、介助者が障害者と異性の場合は、着衣のまま介助作業をしなければならないという。

 伊藤さんは、福祉目的の場合は混浴を許可してもらうよう条例改正の要望を打診したが、同課は「福祉目的と偽って許可を取り、風俗などに使う悪質な業者も出てくる可能性がある」との見解で、実現は困難。

高いハードル

 福祉施設に準ずるものとして公衆浴場条例の適用外にする方法もあるが、区障害福祉課は、「デイ・ケアセンター扱いにするのであれば必要条件が厳しくなり現在の設備では難しい。たとえ認められても、混浴できるとするならばデイ・ケアセンターに通所する人に限られる」といい、さらにハードルは高くなる。

 1組90分利用で、入浴者1500円、入浴しなければ介助者は無料という料金設定だが、開業から間もないこともあって10日現在利用はまだない。伊藤さんは「入浴者には障害者手帳を提示してもらい、利用者の範囲を限定しているので、いずれは夫婦や親子の混浴を許可してくれる方向に向かってくれればいいのだが」と期待している。

【用語解説】公衆浴場

 公衆浴場法では、銭湯を指す「普通公衆浴場」とサウナなど「その他公衆浴場」に分けられる。厚生労働省が衛生等管理要領で「おおむね10歳以上の男女を混浴させない」としているため、各自治体は条例で公衆浴場での混浴を禁じている。

障害者が使いやすいようにとスライド板などを備えた浴槽(手前)。介助者も入浴できるように浴槽は2つある=墨田区

2015.6.11     産経ニュース