文部科学省は2020年の東京パラリンピックに向けて、障害のある子どもたちがスポーツに親しむ機会を増やそうと、全国の特別支援学校で障害者スポーツの選手らを招いた特別授業などを行うことになりました。
2020年の東京パラリンピックを巡り、スポーツ庁が昨年度、障害のある人およそ6500人を対象に調査したところ、全体の71.5%が、「過去1年間に直接スポーツの試合を観戦したことがない」と答えました。
こうしたなか文部科学省は、障害のある子どもたちがスポーツに触れる機会を増やそうと、省内に推進本部を設置し、7日、初会合を開きました。
この中で義家文部科学副大臣は、「重度の障害を持つ人のなかには、競技会場に行くことすらできない人もいる。パラリンピアンをはじめとするスポーツ選手らが特別支援学校に行くことで、感動を共有する機会を作りたい」と述べました。そして、文部科学省の担当者が、東京パラリンピックに向けて、全国に1114校ある特別支援学校で、障害者スポーツの選手らを招いた特別授業などを行うと説明しました。
また、会合では、出席者から「障害のある人が利用できる専用のスポーツ施設が、東京などの大都市を除いてほとんどなく、特別支援学校などの体育館を利用できるようにしていくことが重要だ」といった意見が出され、推進本部として取り組むことになりました。
6月7日 NHK