同学園などによると、男性は今月3日、50歳代の男性職員にひげそりの介助を受けていた際、電気カミソリを顔に投げつけられ、前歯1本を折った。昨年9月には20歳代の男性職員に体を押され、転倒して右大腿(だいたい)骨を骨折した。
職員はそれぞれ「男性の言動に腹が立った」「行動を止めようとした」と話しているという。
府は昨年9月の暴行の際、同学園から報告を受け、文書で改善を指導。今月21日には、より重い改善勧告を出し、3か月以内に再発防止策を提出するよう求めた。
男性の家族は昨年9月の暴行後、府警南丹署に被害届を出し、今年4月、同署が20歳代の男性職員を傷害容疑で書類送検。家族は今月の暴行についても同容疑で被害届を出した。
同学園は50歳代の職員を今月22日付で懲戒免職にし、寮の施設長も減給処分。20歳代の職員についても処分を検討している。
八木寮には知的障害者ら50人が入所している。同学園は、ほかには虐待はなかったとしている。奥村泰之理事長は「障害福祉への信頼を傷つけ、申し訳ない。職員教育を徹底し、再発防止に努めたい」としている。