ゴエモンのつぶやき

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これが生きている私 障害者300人、ロック動画出演

2017年07月03日 15時21分34秒 | 障害者の自立

 私には顔も名前もある。これが生きている私――。神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が殺された事件からもうすぐ1年。約300人の全国の障害者が、ロック音楽に乗せて生き生きと画面に登場するビデオが完成した。完成版は7日から動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開される。

 制作を呼びかけたのは神奈川県厚木市を本拠に活動する障害者中心のプロバンド「サルサガムテープ」。バックに流れる曲「ワンダフル世界」は、障害福祉サービスのNPO「ハイテンション」代表でバンドリーダーのかしわ哲さん(67)が作詞作曲した。

 事件は昨年7月26日。「あの事件は、容疑者が障害者に価値を認めない思想が間違っていただけでなく、多くの犠牲者の名前も顔も表に出なかった。個人の死が個人として扱われず、障害者の存在自体を否定された気がした」と哲さんは振り返る。一人ひとりがビデオで堂々と「生きる喜び」を表したらどうだろうか、と考えた。

 「サルサ」を率いて23年。地方公演を通じて各地のパフォーマンス集団との交流を深めた。今春、北海道から九州までのバンドやダンスチームなど15団体が集まり、各地で障害者の写真を集めることにした。

 7分間の演奏と歌の間、スタジオ録音の様子とともに、知的障害や肢体不自由の人たちの写真が立て続けに映る。映画のエンドロールのように名前もずらっと出てくる。各施設の関係者も含めて、出演者は総勢380人に上った。

 「ベイビィぼくには大事な夢がある……しあわせになるため生まれてきたんだ。生きていることが大好きなのさ」。こんな歌詞と明るい旋律。「サルサ」のボーカルで車椅子のYouGo(ユーゴ)さん(24)は言う。「あの事件は、僕たちに生きる価値がないと決めつけられた。だけど、勝手に決めないで欲しい。生きる価値を決めるのは僕たち自身。たまらない怒りはあるけど、それを抑えて抑えて、ロックで楽しく表現したかった」

 大阪のNPO「さをりひろば」を拠点とするダンス・打楽器グループなどからも約50人が参加。活動をサポートする金野哲哉さん(31)は「声をかけた人は保護者も含めてみんな出ることに積極的だった。自信満々の顔を見て下さい」と反響を楽しみにしている。

 ビデオのタイトルは「ワンダフル世界 サルサガムテープと全国の仲間」。短縮版は以下のURLで公開中。https://www.youtube.com/watch?v=3JHlP7Ofs5Q別ウインドウで開きます(編集委員・市川速水)

     ◇

 「ワンダフル世界」

(作詞・作曲 かしわ哲)

ベイビィぼくには 大事な夢がある

世界中の神様を ご招待して

それぞれに祈りを 捧げて

それから 美味しいご飯を

みんなで食べるんだ

いままでに流された 数えきれぬ涙

無駄にならなくて ほんとに良かった

それぞれの言葉で 喜び合ってから

ロックンロールで みんなが踊り出す

ベイビィ その夢を裏切り

こころを閉ざしたら

名前も 知らぬ誰かの

明日が いきなり奪われる

かならずビューティフル

どこまでもワンダフル 世界

ベイビィ その夢の横に

いつでもきみがいて

傷つき 倒れかけたら

肩を並べ 2人で叫ぶ

それでもビューティフル

いつまでもワンダフル 世界

かならずビューティフル

どこまでもワンダフル 世界

とってもビューティフル

生きているワンダフル 世界

しあわせになるため 生まれてきたんだ

生きていることが 大好きなのさ

     ◇

 〈かしわ・てつ〉 1950年生まれ。東京都出身。NPO法人「ハイテンション」代表。作家としても「アイシテル物語」シリーズなどで知られる。

写真・図版

絶叫で盛り上がる「サルサガムテープ」のライブ=1月、埼玉県熊谷市の「HEAVEN’S ROCK KUMAGAYA VJ-1」。

2017年7月1日   朝日新聞


障害者雇用、8年連続増 就職件数9万3229件 視覚障害者は6.7%減少

2017年07月03日 15時09分42秒 | 障害者の自立

 厚生労働省は2日、ハローワークを通じて昨年度就職した障害者の就職件数は9万3229件で、8年連続で増えたと発表した。前年度より約3000件(3・4%)増えた。来年度から雇用義務の対象となる精神障害者の就職件数が大幅に増え、件数を引き上げた。一方、視覚障害者は2129件で、前年度に比べ6・7%減った。就職者全体に占める割合は2・3%だった。

 

 障害者全体(身体、知的、精神、その他)で新たに仕事を求めたのは19万1853件で、前年度に比べ2・5%増えた。就職につながったのは9万3229件で、就職率は48・6%。新規求職者のおよそ半分は仕事を得たことになる。身体障害者の就職者は減ったが、それ以外が増えた。

 職業別では、知的障害者や精神障害者が多く就職した「運搬・清掃・包装等」が最多の3万2499件で、全体に占める割合は34・9%。続いて「事務的職業」(20・1%)▽「生産工程」(13・3%)▽「サービス」(12・1%)など。

 視覚障害者は、就職者の5割強が「専門的・技術的職業」(1147件)に就職した。重度障害者では7割が就いていた。いずれも、あはきの国家資格を生かした仕事が大半だった。他には「運搬・清掃・包装等」が391件、「事務的職業」の就職は269件だった。

 一方、厚労省は5月30日、民間企業に義務づけている障害者を雇用する割合(法定雇用率)を20年度末までに、現在の2・0%から2・3%に引き上げることを決めた。「労働政策審議会」が同日、了承した。引き上げは13年4月以来。これは来年度から精神障害者も雇用義務の対象に加わり、対象者数が増えることを踏まえた措置。来年4月から当面は2・2%とし、20年度末までにさらに0・1ポイント引き上げる。民間企業では現在、従業員50人以上が対象だが、2・2%となった場合は従業員が45・5人以上、2・3%では43・5人以上になり、対象企業も増える。

2017年7月2日   毎日新聞


聴覚障害者の電話依頼 メモいらず利用者3000人 NTT宮崎支店が協力

2017年07月03日 14時47分02秒 | 障害者の自立

 NTT西日本、東日本が、言葉や耳の不自由な人が外出時に周囲に電話を依頼する際に使う「電話お願い手帳」のアプリ版を開発し人気を集めている。誕生には宮崎市の聴覚障害者団体が一役買っていて、「多くの健常者にも知ってもらいたい」と呼び掛けている。

  電話お願い手帳は1983年からNTTが毎春、全国の聴覚障害者団体に配布してきた。パスポートサイズ・約100ページ分に「代わりにここに電話してほしい」「急病人がいるので119番を」といった平時と緊急時の依頼文が並び、詳細を書くメモ欄もある。

 アプリ版は、紙版の内容はそのままに、インターネットの位置情報を活用した地図の機能などを追加。スマートフォンやタブレット端末に直接打ち込むため、メモを書く際の筆記具と明かりが不要になった。昨年12月から公式サイトで無償提供を始めたところ、6月末までに約3000件がダウンロードされた。

 誕生のきっかけは宮崎市役所で2012年にあった紙版の贈呈式だ。市聴覚障害者協会の松浦邦春会長(72)がNTT西日本宮崎支店の担当者に「手帳、ペン、携帯の三つを持ち歩くのが面倒。一つにできないか」と相談。試行錯誤の末、16年3月に同支店ホームページがウェブ版を公開し、本社担当者の目に留まった。

 「知らない人に電話を依頼する」という行為を後押しするアプリの誕生は、聴覚障害者の外出を後押しし、日常の楽しみを広げつつある。市聴覚障害者協会事務局長の溝ノ口光輝さん(44)は同アプリを利用して「人生で初めて」という飲み会の2次会に参加した。

 一般的に聴覚障害者が飲食店やタクシーを予約する場合、事前に家族や手話通訳士に電話を頼むか、ファクスでの申し込みが必要で、いずれも当日変更は難しい。手話通訳士の数にも限りがあり、日本財団が熊本や沖縄など全国6カ所で受け付ける電話代行サービスも常時、希望者が列をなす。溝ノ口さんもそうした一人で、これまでは「家族が寝ずに待っていると思うと2次会は気兼ねした」。

 だが昨年末、勇気を出して利用した。いずれも当初、店員は戸惑う表情を見せたが「5分後に来ますよ」とタブレットに打ち込んで返す店員もいた。「うれしかった。仲間にも広めたい」と喜ぶ。

 今後の課題は認知度向上だ。「スマホを見せても驚かれないように、一人でも多くの人にアプリの存在を知ってもらいたい」と溝ノ口さんは話している。

聴覚障害者らの外出先での架電を助ける「電話お願い手帳」アプリ

毎日新聞   2017年7月1日


バニラ・エアの障害者対応で問題視

2017年07月03日 14時30分32秒 | 障害者の自立

LCCの“サービス”実際はどうなのか

 奄美大島の奄美空港(鹿児島県)で先月5日、下半身に障害のある木島英登さん(44)が格安航空会社(LCC)バニラ・エアに搭乗する際、階段式タラップを這い上がった問題で、石井啓一国交相は30日、閣議後の会見で「(バニラに対し)サービスのあり方について検証するよう指導している」と話した。

 木島さんは、同行者に自前の車いすごと担いでもらっての搭乗・降機はダメという「よく分からない規則」を盾にされ、やむなく「勝手に上がった」という。国交省など関係各所にクレームが行き、バニラ側も即対応。バニラの国内・国際運航路線で唯一、車いすでの昇降設備がなかった奄美空港で、14日から座椅子型担架、29日から電動式階段昇降機を導入した。

 車いすで100か国以上旅している木島さんはかねて、一部航空会社の搭乗拒否問題を訴えていた。体を張った行動が今回、航空会社を動かした格好だ。

 ちなみにバニラは先月18日、成田空港で香港からの到着客をバスで国内線到着口へ誤誘導、入国審査を通さず10人を入国させてしまい、国交省から厳重注意を受けたばかりだった。

 LCCはチケット代が安い分、サービスも悪いと思われがちだが、障害者の母親(80)とバニラやジェットスターで沖縄と香港へ旅行したことのある男性(48)は「LCCだしスタッフには期待してなかったが、対応はむしろよかった」と指摘する。

「普段車いすを使ってるわけじゃないが、両ヒザに人工関節を入れていて歩くのがすごく遅く、しかも危なっかしい。そんな母に、事前リクエストしたら飛行機に乗る前と降りてから車いすを用意してくれたし、タラップの上り下りで手を貸してくれたり…。あと、追加の座席指定料金を払ってないのに座席を隣にしてくれて、なるべくトイレに近い席に配慮してくれた」

 木島さんは「“障害者はLCCに乗るな”という意見がまかり通ってしまう」と危惧するが、今回の騒動が大々的に報じられたことで、LCC業界には抑止力となったはずだ。

2017年07月01日   東スポWeb


障害者就職件数 最高648件 14年連続で増加

2017年07月03日 14時18分30秒 | 障害者の自立

 鳥取県内のハローワークを通じた2016年度の障害者の就職件数は648件で、前年度を51件上回って14年連続で増加、過去最高を更新した。2018年4月の障害者の法定雇用率引き上げを控え、企業側に雇用の機運が高まっているとみられる。

 鳥取労働局によると、16年度の障害者新規求職申込件数は1059件(前年度比38件増)。就職率61・2%で全国平均48・6%を大きく上回っている。

 新規求職申込件数の障害別内訳は、身体247件(同19件減)、知的206件(同6件減)、精神544件(同61件増)。就職件数は身体153件(同4件増)、知的117件(同32件減)、精神347件(同69件増)となっており、求職申込件数、就職件数ともに精神障害者が大幅に増加。就職件数に占める割合も53・5%で、障害者の雇用をけん引している。

 就職先の産業別では▽医療・福祉182件▽卸売業・小売業108件▽製造業94件▽宿泊業・料飲サービス業60件▽サービス業54件-の上位7業種が全体の76・9%を占め、職業別では生産工程・労務が276件で最も多かった。

 雇用件数増加の背景には、高まる一方の有効求人倍率の影響に加え、18年4月の精神障害者算入に伴う障害者の法定雇用率引き上げを前に企業の関心の高まりがある。

 鳥取労働局の喜多見靖職業安定部長は「鳥取県はあいサポート運動など先進的な取り組みを進めており、企業の障害者雇用に対する姿勢にも反映されている」と分析。一方、雇用件数を押し上げている精神障害者の雇用について「就職しても短いサイクルで退職、就職を繰り返すケースも多く、今後は定着に向けた取り組みが重要となる」と指摘する。

2017年7月2日   日本海新聞