ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

男性不在も黒板に「出席」 障害者車内放置死

2017年07月17日 13時23分01秒 | 障害者の自立

 埼玉県上尾市の障害者支援施設「コスモス・アース」で、男性利用者(19)が送迎用のワゴン車内に約6時間放置され熱中症で死亡した事故で、当日施設に男性の姿がなかったのに、出欠を示す黒板で出席扱いになっていたことが15日、県への取材で分かった。

 業務上過失致死容疑で捜査している県警は同日、施設の家宅捜索で関係資料を押収。管理体制に問題がなかったか調べる。

 県によると13日、調理場の職員が昼食の数を決めるために施設内の黒板を確認すると、男性が出席扱いになっていた。手付かずのまま残された昼食で不在に気付いた職員もいたが、施設内で情報が共有されず、捜したり保護者に連絡を取ったりはしなかったという。

 男性は13日午前9時ごろ、送迎車で施設に到着後、1人だけ車内に残された。午後4時の閉所時間が近づいたころに、後部座席で倒れているのを発見された。

 施設によると、男性は自力で歩けるが、知的障害があったという。地元消防によると、男性は発見時、意識がない状態で体温が41.4度だった。車は敷地内の駐車場に止めてあった。

 県によると、施設は2014年に開設し、定員は40人。知的障害者らが通所で、介護サービスを受けるなどしていた。〔共同〕


障害者殺傷事件から1年 社会で向き合う重要性訴え

2017年07月17日 13時19分08秒 | 障害者の自立

去年7月、相模原市の障害者施設で入所者19人が殺害された事件から1年になるのに合わせて専門家による講演会が都内で開かれ、専門家は、事件を被告1人が起こしたものとせず、社会全体で向き合い続ける重要性を訴えました。

東京・豊島区の立教大学で開かれた講演会にはおよそ130人が参加しました。

はじめに立教大学社会福祉研究所の河東田博さんが、施設の再建が検討されていることについて「誰もが地域で当たり前に生きることが大切で利用者たちの声を聞いて地域に根ざした暮らしを実現できるよう支援すべきだ」と訴えました。

また、脳性まひの障害がある東京大学の熊谷晋一郎准教授は、事件後、海外から寄せられた「悲惨な事件が起きると薬物や精神障害は危ないとか、家族が悪いなどとかく犯人捜しをするが加害者は1人ではない」というメッセージを紹介しました。
そのうえで、今回の事件で「拙速に普遍的な教訓を得ようとしてはいけない」と述べました。
そして、施設の立地や加害者の孤立など背景にはいくつもの社会的な要因が重層的に影響している可能性を指摘し、事件を被告1人が起こしたものとせず、社会全体で向き合い続ける重要性を訴えました。

7月15日   NHK


視覚障害者の支援機器の技術、ボストンマラソンに挑む

2017年07月17日 13時13分01秒 | 障害者の自立

マラソン出場歴17回のErich Manser氏は、法的認定を受けた視覚障害者です。網膜色素変性症を患い、視力の程度は「パラフィン紙で覆ったストローを通して見たような感じ」だと言います。

4月にErich Manser氏はボストンマラソンに8回目の出場を果たし、完走しました。しかし今回はこれまでとは異なり、Airaという視覚障害者支援技術を使用して完走した初のレースだったのです。網膜色素変性症のため盲目と認定され、過去のマラソンでは伴走者とともに走っていたManser氏(44歳)ですが、今回は伴走者の他にGoogle Glassesを装着して走ったのです。そこに搭載されたカメラで撮影した一人称視点映像が、1,000km近く離れたオハイオ州コロンバスにいるヘルパーのJessica Jakewayさんに生中継され、彼女がそれを見ながらBluetoothのヘッドセットを通して音声指示を出すという試みでした。

今回のレースの結果では技術的不具合も何度か起きたため、このシステムの視覚障害者支援技術としての潜在的欠点と可能性の両方が明らかになりました。ただしAiraは、マラソンのような過酷で混雑した環境を想定して開発されたものではないため、これはきわめて困難なテストでした。しかし、レース場という厳しい条件でのテストは、Aira社の今後の技術向上に役立つのです。

Manser氏は、電話インタビューで「今日のレースがこの技術にとって過酷な試練となることは、皆十分に心得ていました」と感想を述べてくれました。彼は、バリアフリーコンサルタント兼テスターとして、マサチューセッツ州ケンブリッジのIBMに勤めるかたわら、マラソン出場歴17回を誇るランナーとして活躍しています。「このテクノロジーは、視覚障害者をボストンマラソンで単独で走らせるために開発されたものではありません」と彼が言うように、このプラットフォームは、本来、視覚障害者が街中を歩いたり、スーパーで買い物したり、ウーバーを呼んだりといった行動を支援するための技術で、マラソンのテストは技術向上の一環として行われました。

Aira社の共同設立者でCEO のSuman Kanuganti氏によると、Airaのユーザーは現在200人以上おり、うち100人以上が毎日使っているとのこと。視覚障害をもつAiraのサービス利用者がGoogle Glassなどのスマートメガネやスマートフォンから一人称視点映像を生中継し、生身の遠隔ヘルパーがリアルタイムでそれを見ながら、必要なサポートを行うという仕組みです。

マラソン当日、Manser氏は出だしから、Jakewayさんの声が聞こえないというトラブルに見舞われました。「皆が予測していたとおり、いくつかの技術的不具合が起きました」とManser氏は言います。問題の原因は、彼が装着していたBluetoothのヘッドセットだったようです。スタートから8~9kmほどの地点でManser氏と伴走者はコース脇に止まり、ヘッドセットを外してスイッチをオンオフしてみると、聞こえるようになりました。Jakewayさんには、最初からManser氏の声が聞こえていたのですが、一方通行だったのです。

「ハプニング」は他にもいくつかあったとManser氏は言います。Jakewayさんへの映像中継も途中何度か途切れたそうです。2人は、そうしたトラブルを想定し、短い合い言葉で状況を説明できるようあらかじめ打ち合わせをしていました。Jakewayさんが「ブラックアウト」と言った場合は、Manser氏のGoogle Glassの映像が見えないので伴走者の誘導に頼るように、という指示。そしてManser氏にJakewayさんの声が聞こえない場合は「オーディブル」と言って知らせることになっていました。

とはいえ機械的不具合ではなく、単に観衆の喧騒が原因で彼女の声が聞こえないこともありました。「どんなヘッドセットを付けていてもボストンの観衆にはかないません」と彼は言っていました。結局完走には5時間あまりかかったそうです。でも今回のレースは、タイムが目標ではないのです。

Aira 社の通信部門の副社長Kevin Phelan氏は、AT&Tの広報担当者を通したEメールでこのように述べています。「弊社は、徹底的な顧客第一主義なので、技術チームには継続的な向上が求められます。たとえば、音声が聞こえないという問題は、Erichの選んだイヤホンとBluetoothの接続の問題に起因していたようです。しかし私たちは、オープンプラットフォームにした以上、彼がそのイヤホンを使いたいと言ったら、それをこころよく奨励すべきなのです」

トラブルはあったものの、マラソンでのテストはけっして失敗だったわけではありません。伴走を務めたIBMの同僚 David WeiさんはManser氏の左側を走っていましたが、JakewayさんがGoogle Glassの右側に付いているカメラ映像を見ていたおかげで、右側で起きていたことが伝えられたのです。たとえば「右側にランナーがいる」とか「給水所が見えてきた」などと知らせたり、マイルマーカーを読み上げたりしたと言います。「それらは価値ある補足情報でした」とManser氏。彼はそうした情報を少し茶化して「(実況の)穴埋めトーク」と呼んでいます。

一方、Jakewayさんは、オハイオの自宅でレース映像をモニターしていました。 彼女には中継映像の他、Manser氏の地図上の位置や気温、そしてGoogle Glassやストリーミングに使われたAT&T のMifiという機器のバッテリー残量なども表示されていました。

Manser氏は、当日は完璧な状況ではなかったが、テクノロジーの進化の手伝いができてうれしいと言っています。「今回のテストは、Airaを使えば、全盲の人が3万人のランナーに交じって1人で走れると証明するためのものではありません。でも、これでその状態に一歩近づいた、ということが私はとてもうれしいのです」

 Pushing the limits of assistive technology during the Boston Marathon| Popular Science

Image: Byelikova Oksana / Shutterstock.com  2017.07.16


【図解・社会】津久井やまゆり園での容疑者の足取り(2016年7月)

2017年07月17日 12時58分31秒 | 障害者の自立

手紙で植松被告・相模原施設襲撃

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害されるなどした事件で、殺人罪などで起訴された植松聖被告(27)が15日までに、手紙を通じて複数回、時事通信の取材に応じた。障害者を「人の幸せを奪う存在」として、保護者らのためにも安楽死させるべきだと主張する一方、遺族や被害者へ向けた言葉はなかった。襲撃の契機として、トランプ米大統領の演説を聞いたことなどを挙げた。

 事件発生から今月26日で1年。重度障害者の殺害を正当化する植松被告の考えが、今も事件前と変化していないことが明らかになった。
 植松被告は手紙の冒頭、「不幸がまん延している世界を変えることができればと考えました」と記した。重度・重複障害者を「人の幸せを奪い、不幸をばらまく存在」だと主張し、「面倒な世話に追われる人はたくさんいる」「命を無条件で救うことが人の幸せを増やすとは考えられない」と訴えた。
 安楽死の対象の判断基準として、「意思疎通が取れる」ことを挙げた。植松被告は襲撃時、居合わせた職員を連れ回して「この入所者は話せるのか」と聞きだそうとしていたことが分かっており、障害の程度を確認し、殺害するかどうかを決めていた可能性がある。

 事件前に措置入院した際、肯定する発言をしたとされるナチスの優生思想について、手紙では「人間の尊厳や定義が忘れられている」と批判した。ただ、自説との違いに関する詳しい説明はなかった。
 殺害を思い立ったきっかけとして、ニュースで報じられた大統領就任前のトランプ氏の演説や、過激派組織「イスラム国」(IS)の活動を挙げた。「世界には不幸な人たちがたくさんいる」としたトランプ氏の言葉に、「真実を話していると強く思いました」と記した。
 勾留生活についても、「息の詰まる生活に嫌気がさす」「時折外の生活を恋しく思う」と言及。食事への不満にも触れた。
 手紙の文体は極端に丁寧で、一部が支離滅裂にも思われた事件前の衆院議長宛ての文書とは異なり、一貫して淡々と自説を述べている。

※記事などの内容は2016年7月27日掲載時のものです

時事ドットコム   (2017/07/15-時事通信) 


上尾・障害者男性放置死 運転手1人で降車補助

2017年07月17日 12時53分18秒 | 障害者の自立

 埼玉県上尾市の障害者支援施設「コスモス・アース」で、利用者の男性(19)が送迎用ワゴン車内に取り残され熱中症死したとみられる事故で、普段は運転手ら複数の職員で行っている利用者の降車補助を、事故があった十三日の朝は運転手一人でしていたことが、県への取材で分かった。

 県警は十五日、業務上過失致死容疑で施設を家宅捜索し、関係資料などを押収した。施設側の安全管理に問題がなかったか調べる。

 県によると、施設では通常、利用者が到着すると複数の職員で降車の補助をしている。

 しかし、十三日朝は特別支援学校の生徒の受け入れで職員が対応に追われ、降車補助は運転手一人で行ったという。

 当時、ワゴン車には男性を含め車いすの人など計五人が乗っていた。他の四人が降車した後、最後尾の三列目の席に座っていた男性だけが取り残され、約六時間後の午後三時二十分ごろ、車内で死亡しているのが見つかった。

◆なぜ気付かなかった どれだけ苦しかったか 親族憤り

 死亡した男性(19)の親族の男性が共同通信の取材に応じ「(車内にいることに)なぜ気付かなかったのか。普段から確認がずさんだったのではないか」と、憤りをあらわにした。「本当に純粋で素直で、かわいいやつだった。いつもにこにこしていた」と、突然の悲劇を悔やんだ。家族は皆、憔悴(しょうすい)しているという。

 死亡した男性は厳しい暑さの中、車内に約六時間取り残されたとみられる。親族の男性は事故後、車内でエアコンを止めてみたが、五分も持たなかったという。「本当に暑かった。どれだけ苦しかっただろう」。無念そうにつぶやいた。

2017年7月16日   東京新聞