ゴエモンのつぶやき

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障害者の就労を考える 地域で働く社会

2018年05月01日 10時53分42秒 | 障害者の自立

  地域で働く社会、実現を 県社会就労事業振興センター長・城貴志さんに聞く /滋賀

 法律で定める民間企業の障害者雇用率(法定雇用率)が今月、2%から2・2%に引き上げられた。県内の民間企業での雇用率は2・13%と全国平均の1・97%を上回り高い数値を示すが、こうした状況に、障害者の就労支援をするNPO法人・県社会就労事業振興センターの城(しろ)貴志センター長(41)は「法定雇用率の達成のみを目的にしないで」と訴える。「湖国で働く」の番外編として、障害者の就労を巡る現状や課題を城センター長に聞いた。

 

 --民間企業の法定雇用率が4月から2・2%になりました。

 ◆企業にさらなる努力が求められますが、法定雇用率の達成を義務的にとらえてほしくありません。人は働くことで、社会や地域とつながり、自分に役割や出番があることを実感します。そのことが生きがいや自己実現となります。それは、障害のある人も同じです。働くことで幸せを感じ、夢や希望を持ってもらうことが大切だと思います。そのことを企業側も意識して、職場で働きがいのある役割を与えてほしい。もちろん、働いて給与を得ることは、自立した生活を送る基盤になります。

 --センターは、目指す社会として「誰もが当たり前に地域で働き、暮らす社会」を掲げています。

 ◆滋賀は障害者福祉の先進県として知られ、就労希望者を共同作業所で受け入れる体制の整備も全国に先駆けて進みました。現在は「就労継続支援事業所」などの名称で呼ばれる作業所は、障害のある人にとって生活の糧(かて)を得ることに加え、生活の幅を広げ質を高めるうえで大きな役割を果たしています。センターの目的の一つは、作業所で受注する仕事や、作った商品・製品の販路を拡大し、工賃のアップにつなげることです。

 しかし、それが最終目標であってはいけません。私たちは、障害のある人が地域の企業で働くことが何より大事だと考えています。企業で働き、仕事帰りには居酒屋で飲食する風景が当たり前になる社会の実現です。そのため、働く場所の拡大や開拓などの就労支援も、大切なセンターの仕事です。県内7カ所にある「働き・暮らし応援センター」などと連携して事業を進めています。

 --障害者はどんな企業で働いているのでしょうか。

 ◆ものづくりが盛んなせいか製造業への就職が多いですね。近年では、福祉や医療の業界への就労も進んでいます。

 センターは2000年に、主に知的障害のある人が介護の現場で働く資格と技能を習得する研修事業を始めました。県からの委託事業で、現在、生活支援員養成研修と介護職員初任者研修をしています。研修の修了者のうち、約80人が介護施設に就職しました。就労の場を広げ、福祉の「受け手」から「担い手」になることを目指したことで全国的に注目されました。現在、同種の事業は約30都道府県に広がっています。

 障害のある人が認知症の高齢者と接することで、お年寄りの表情や会話が豊かになる兆しが現れます。なぜなのかは研究中ですが、懸命な振る舞いや飾らない言葉遣いが良い影響を与えているのではないかと考えています。障害のある人の活躍できる場がもっとあるとの思いを強くしました。実際、研修修了者の中には、保育所など保育業界に就職する人も出てきました。

 --中小企業にとって、障害者雇用は高いハードルだと言われます。

 ◆中小企業には就業人口の約8割が働いています。県内も中小企業が多いのですが、工夫次第で可能です。ハードルが高いとは思っていません。一歩、踏み出す決断をしてほしい。障害のある人を積極的に受け入れ、会社の成長を支える貴重な人材として育てている中小企業が少なくありません。障害のあるなしに関わらず、一人一人に真剣に向き合い、潜在力を引き出してもらっている。そんな「人を生かす」土壌があることに期待しています。障害のある人が働きやすい職場環境づくりは、働く人すべてが働きやすい環境につながると思います。

 --就労支援で、今後の課題は。

 ◆まず、地元の企業との連携をいっそう深めたい。センターや会員の作業所が県中小企業家同友会の会員になっていますし、センターが障害者雇用に積極的に取り組む企業ネットワーク、全国重度障害者雇用事業所協会の県支部事務局を務めています。交流の中で、企業側のニーズや要望をいち早くつかみ就労につなげていきたい。

 また就労支援に加え、就職後の定着支援も強化したい。国の制度に、その人の障害特性を踏まえた直接的で専門的な支援を行うジョブコーチ(職場適応援助者)があり、今後、それを積極活用する働きかけをしたいと思います。=次回は5月21日


民間企業に2800人 超労働局まとめ

 障害者の就労先には、民間企業のほか、企業への就職を目指し必要な訓練をする「就労移行支援事業所」や、一般企業での就労が困難な人が働く「就労継続支援事業所」などがある。

 滋賀労働局のまとめによると、障害者雇用促進法の対象となる県内の民間企業(789社)で働く障害者は昨年6月現在、2800人を超え、8年連続で過去最高を更新した。小規模の企業を含めると、さらに人数は増えるとみられる。しかし、障害者を1人も雇っていない企業は約23%(183社)ある。業種別では製造業や医療・福祉、卸売・小売業の雇用が多く、製造業は285社で960人超、次いで医療・福祉の150社で約680人。卸売・小売業も91社で約500人が働いている。

 一方、就労移行支援事業所は県内に約40カ所、就労継続支援事業所は175カ所前後ある。

障害者雇用率

 障害者雇用促進法は民間企業や国、地方自治体など公的機関に対し、一定割合(法定雇用率)以上の障害者を雇うよう義務付けている。民間企業(従業員45・5人以上)は4月から2・2%。厚生労働省は2020年度末までに法定雇用率を2・3%に引き上げる計画だ。

毎日新聞      2018年4月30日


退位まで1年、心寄せた「障がい者支援」

2018年05月01日 10時43分58秒 | 障害者の自立

 4月30日で天皇陛下は退位まで1年となりました。これまで慰霊の旅や被災地への訪問に注目が集まってきた両陛下のご活動。しかし、他にも両陛下が長年にわたり、心を寄せ続けられた人たちがいます。

 燦然と輝く天皇杯・皇后杯。福岡で行われる「飯塚国際車いすテニス大会」の優勝者に贈られます。3月、両陛下は、車いすテニスや車いすバスケットなど、4つの障がい者スポーツの大会に初めて、天皇杯・皇后杯を授与することを決められました。

  「うれしいですね。34年間継続してきたことが、ご褒美じゃないけど、こういうことになるのかなと感じました」(飯塚国際車いすテニス大会 前田恵理会長)

  1985年に始まった大会は、地域のボランティアに支えられ、世界の一流プレイヤーが集まるものに発展。「天皇杯」の授与は、選手にとっても大きな励みとなっています。

  「『天皇杯』とつけていただいたのはすごくうれしいし、車いすテニスをやっていてもすごく良かったな」(川野将太選手)

 「東京で開催された1964年のパラリンピックのときから、(両陛下が)非常に気にかけてくださっていたということで、ありがたい」(飯塚国際車いすテニス大会 前田恵理会長)

  1964年、東京オリンピックの後に日本で初めて開かれたパラリンピック。名誉総裁を務めた陛下の強い希望もあり、翌年から全国身体障害者スポーツ大会が毎年、開催されることになりました。

  「我が国では、なお不十分といわれる障がい者に対する理解を深め、関心を強めるのに良い機会と思います」(天皇陛下〔当時皇太子〕)

  お二人がずっと心を寄せられているのは、「障がい者スポーツ」だけではありません。盲目のバイオリニスト、和波孝禧さん(73)。演奏する際に欠かせないのが、点字の楽譜です。

  「皇后さまが、音楽をやりたい方々に、点字の楽譜がより早く、より容易に提供されるようにというお心で、お金を出してくださった」(和波孝禧さん)

  2005年、皇后さまが和波さんらに本の印税を寄付。それをもとにボランティアで作られた点字楽譜を共有するシステムが作られ、視覚障がい者が音楽に親しみやすくなりました。

  「我々が障がい者として生きていくということを考えたときにね、皇室の方が我々にいつも心を向けていてくださることが救いである」(和波孝禧さん)

  障がいのある人たちに心を寄せ続ける両陛下。その思いは、即位後10年の記者会見に凝縮されています。

  「行政に求められるものに比べ、より精神的な支援としての献身が求められているように感じます」

 「障がい者や高齢者、災害を受けた人々、心を寄せていくことは私どもの大切な務めであると思います」

  毎年のように訪れる福祉施設では、子どもが皇后さまに抱きつく姿も。陛下がじゃんけんに負けて女性の肩を揉まれたことも。即位後だけでも500か所以上の福祉施設を訪れた両陛下。そこには、いつも飾らないお二人の姿がありました。

4月30日      TBS News


不登校・引きこもり経験、若者ら計画 障害者就労支援へ農場

2018年05月01日 10時38分53秒 | 障害者の自立

桜川 耕作放棄地借り転換

引きこもりや不登校を経験して精神疾患を抱える若者たちが、耕作放棄地を福祉施設の農場に転換するプロジェクトを進めている。障害者の就労訓練に農業を取り入れる「農福連携」の考え方で、桜川市の耕作放棄地2カ所を借り、資金を集めながら、参加する施設を募る方針だ。

メンバーは20〜30代の男女6人。若者の就労を支援する「いばらき県西若者サポートステーション」(サポステ)の利用者だ。多くが引きこもりや不登校を経験し、精神疾患などを抱えている。

計画は、筑波大の茂呂雄二副学長(学習心理学)と同大院生2年、北本遼太さん(27)が企画段階から支援してきた。2人は研究の一環でサポステに携わる中で、メンバーと知り合った。2人に背中を押される形で、メンバーは「自分たちのような社会的弱者が社会的弱者を支援する」をスローガンに掲げ、1月に始動。グループの名を、英語で「再起動」を意味する「Re:boot」(リブート)とした。

メンバーは、3月まで毎週のように議論を重ねてきた。その結果、地域の課題の耕作放棄地に着目。まず自分たちの手で耕作放棄地を借りて作物を栽培する。次に障害者就労支援施設の農場に転換する構想をまとめ上げた。

4月上旬、筑西市立中央図書館。メンバーのうち4人が集まり、グループのロゴマークを検討した。デザインは空の青色と土の茶色、農作物の緑色が基調。この日は四つの案に絞り込み、後日、投票を行って決めることにした。新メンバーやボランティアを募り、規模を拡大させることも確認した。

農場は、最終的に、障害者と雇用契約を結ぶ「就労継続支援A型事業所」を目指す。ハードルは高いが、活動の中で地域住民と交流しながら、町おこしにつなげる夢がある。

資機材購入などに必要な資金はクラウドファンディングで募り、7月を目標に、計画発表のイベントを開く予定という。

実現に向けメンバーの気持ちは前向きだ。大場久子さん(32)は「今も精神的につらいがメンバーに支えてもらっている。(障害者と)同じ目線の私たちだからこそつくれるものを探したい」と話す。

茂呂副学長は「成功体験が少なく、一歩踏み出すことを恐れていた若者が助け合って成長できれば、自己肯定感が高まる」と計画に期待を寄せる。 

2018年4月30日         茨城新聞


盲導犬利用の視覚障害者が徳山駅を視察

2018年05月01日 10時19分01秒 | 障害者の自立

視覚障害者が盲導犬と一緒に徳山駅を訪れ、利用しやすい環境になっているかを確かめた。30日、視覚障害者と盲導犬がJR徳山駅を訪れた。ホームに電車が入ってくると、「あること」に気付いた。利用者「点字ブロックをまっすぐいけば電車の乗降口のところまで、というわけではないんですか」。「ちょっとずれてる」。JRによると、これは電車を降りる人との接触を避けるためという。また、冷暖房を使う期間、県内の多くのJRの列車はボタンを押さないとドアが開かない。利用者「一般の人も一緒に乗りましょうと声をかけてくれると助かります」。。おととし、東京では視覚障害者が線路に転落し死亡する事故があった。JR西日本では積極的に声かけをしたいとしている。

 4/30      山口放送