笹川スポーツ財団(東京都港区)と県障がい者体育協会は27日、地域の障害者スポーツの環境を充実させる協力協定を結んだ。振興イベントの実施や新たな選手発掘などを進める。2020年東京パラリンピックを盛り上げるだけでなく、その後も地域が主体となって障害者スポーツを充実させていく態勢を整えるのが狙い。財団の渡辺一利理事長は「大分をモデルケースとし、全国に展開していきたい」と語った。
財団が今年度から始める事業で、協定を結ぶスポーツ団体を公募したところ、全国から応募や問い合わせが10件あったという。「大分国際車いすマラソン大会」や1961年から続く「県障がい者スポーツ大会」を主催し、県内に障がい者スポーツを浸透させているとして、県障がい者体育協会が第1号の提携先として選ばれた。
スポーツイノベーターには太陽の家(別府市)の介護士、鶴岡美空さん(28)が任命された。障がい者スポーツ指導員の資格を持っており、適任と判断された。任期は来年3月31日まで。協会の首藤忍会長は、大分市横尾の大分銀行ドームで開かれた協定の締結式で「支援をありがたく受け、車いすマラソン大会などをもっと充実させていきたい」と述べた。
毎日新聞 2018年5月28日