◇岩崎敏彦さん(72)=加東市
鍼灸(しんきゅう)院を営む傍ら、県視覚障害者福祉協会の理事、副会長などを歴任。08年4月からは会長として協会運営に尽力してきた。「受章は周りの皆さんのおかげ。これからも命ある限り頑張りたい」
小学6年の時、急に視力が低下。原因は不明で「気がついたら悪くなっていた」。県立視覚特別支援学校(旧盲学校)で鍼灸の技術を学び、卒業した年に鍼灸院を開業した。現在は県身体障害者福祉協会副理事長、県点字図書館長なども務め、週に2、3回は協会のある神戸市中央区の県福祉センターにバスで通っている。
協会は昨年、財団法人から社会福祉法人に衣替えし、今年度は視覚障害者の外出をサポートする同行援護の支援センターを開設する予定だ。点字図書館長としては点訳や音訳、朗読のボランティアも養成している。
一方、視覚障害者の高齢化や若者の就労は大きな課題だ。盲学校を活用した視覚障害者の老人ホームを開設する構想を描くが実現のハードルは高く、大学を卒業しても就職先が見つからない問題は社会も門戸を開かないと難しい。「3年、5年での解決は無理でしょうね」と、視覚障害者のより良き“明日”へ「命ある限り」の思いを貫く。
毎日新聞 2013年04月29日〔播磨・姫路版〕
鍼灸(しんきゅう)院を営む傍ら、県視覚障害者福祉協会の理事、副会長などを歴任。08年4月からは会長として協会運営に尽力してきた。「受章は周りの皆さんのおかげ。これからも命ある限り頑張りたい」
小学6年の時、急に視力が低下。原因は不明で「気がついたら悪くなっていた」。県立視覚特別支援学校(旧盲学校)で鍼灸の技術を学び、卒業した年に鍼灸院を開業した。現在は県身体障害者福祉協会副理事長、県点字図書館長なども務め、週に2、3回は協会のある神戸市中央区の県福祉センターにバスで通っている。
協会は昨年、財団法人から社会福祉法人に衣替えし、今年度は視覚障害者の外出をサポートする同行援護の支援センターを開設する予定だ。点字図書館長としては点訳や音訳、朗読のボランティアも養成している。
一方、視覚障害者の高齢化や若者の就労は大きな課題だ。盲学校を活用した視覚障害者の老人ホームを開設する構想を描くが実現のハードルは高く、大学を卒業しても就職先が見つからない問題は社会も門戸を開かないと難しい。「3年、5年での解決は無理でしょうね」と、視覚障害者のより良き“明日”へ「命ある限り」の思いを貫く。
毎日新聞 2013年04月29日〔播磨・姫路版〕