ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

全盲の落語家、桂福点さんが講師

2017年07月31日 18時16分42秒 | 障害者の自立

 山上の聖地・高野山(和歌山県高野町)で開かれている第11回こども高野山夏季大学(毎日新聞社主催、雪印メグミルク特別協賛)の2日目は28日、全盲の落語家、桂福点さん(49)が講師を務め、障害者の立場になった行動について学ぶ体験学習があった。

  子供たち60人は福点さんから、目の不自由な人が持つ白杖(はくじょう)を使って歩く方法を教わり、目が見えない感覚や視覚障害者への接し方について理解を深めた。

 紙すき教室では、牛乳の紙パックを利用したリサイクルはがき作りに挑戦。雪印メグミルク(本社・東京都)の社員から、使用済みの紙を再利用する大切さについて聞いた。

 写真撮影教室もあり、毎日新聞写真部記者のアドバイスを受け、高野山真言宗総本山金剛峯寺を舞台に持参したデジタルカメラで被写体を追った。

毎日新聞   2017年7月28日


<共に歩むために 植松被告への返信>(3)障害者の「働き」に目向けて

2017年07月30日 03時02分29秒 | 障害者の自立

通所施設「朋」初代施設長・日浦美智江さん(79)

 昨年、相模原殺傷事件が起きた時は「十九人を殺す力が人間にあるのか」と、何日か思考停止になった。報道では犠牲者の名前が出ない。「これは何なの」とも思った。私たちの施設では必ず「誰々ちゃん」と名前を呼んでいたから。

 横浜市栄区の住宅街に、重症心身障害児の通所施設「朋(とも)」を開いたのは一九八六年。それから毎年、近くの小学校から七夕集会に招かれた。四年目だったと思うが、それまで職員がしていたあいさつを、通所者のタカノリ君に任せた。タカノリ君は「アーアー」と大きな声であいさつした。彼は脳性まひで上手に話せず、手足は動かなかった。

 次の日、小学校の先生からは手紙が来た。「タカノリ君のアーアーというあいさつは、私たち教師が子どもたちに十分に伝えられない『力いっぱい生きること』『チャレンジすること』を見事に伝えてくれた。これまで『何かみなさんにやってあげている』と思っていたが、間違っていた」という内容だった。

 それから二、三日して四年生くらいの小学生が三人、「朋」に遊びに来た。タカノリ君に会うと「朋のお兄さんみたいに頑張って生きます」と声を掛けた。交流会でのあいさつが印象に残ったのだろう。子どもたちは、ちょくちょく遊びに来るようになった。

 植松聖(さとし)被告は手紙で「自己紹介ができない人間は意思疎通ができない。安楽死させるべきだ」とか「重い障害のある子を育てると莫大(ばくだい)なお金と時間を失う」と述べている。もし、彼の言う通りにするなら「朋」の全員が死なされてしまう。

 でも私は、無駄な命は一つもなく、一人一人、何らかの役割を持って生きていると思う。

 タカノリ君は、小学生と「朋」の関係をつくり、先生の心も揺さぶった。私自身、重い障害のある人が時折見せる笑顔で、心が洗われることもある。「この子がいたからこそ、いい人生を送れた」と話す障害者の親もいる。植松被告には、障害者にそうした働きがあるという気付きも、想像する力もなかったのだろう。

 今回のような事件が再び起きないよう、子どものうちから障害のある人と触れ合い、障害者が生み出してくれる「働き」に目を向ける社会になってほしいと願う。 (梅野光春)

 <ひうら・みちえ> 1938年生まれ。72年、横浜市の小学校講師として重症心身障害児の教育に触れ、卒業生向けの地域作業所の運営に携わる。86年、当時は法的な位置付けがなかった重症心身障害児の通所施設「朋」を全国に先駆けて開設、初代施設長を務めた。施設の運営母体の社会福祉法人「訪問の家」理事長、横浜市教育委員などを歴任し、現在は、訪問の家顧問と、同市栄区社会福祉協議会会長。同区在住。

写真

手紙を読む日浦美智江さん

2017年7月28日    東京新聞


「偏見ない職場で働きたい」 鴻巣で障害者対象の合同企業面談会

2017年07月30日 02時57分56秒 | 障害者の自立

 来年4月から障害者の法定雇用率が引き上げられるなど障害者採用の機運が高まる中、障害者向けの合同企業面談会(チャレジョブセンター主催)が28日、鴻巣市市民活動センター(同市本町)で行われた。27企業・団体が障害や難病を持った就労希望者約140人の質問に答えた。

 埼玉労働局によると、県内の平成28年度の障害者の雇用率は1・93%で5年連続増加。就職件数も3958件(前年度比419件増)と7年連続上昇しているという。

 面談会に参加した統合失調症の加須市の男性(27)は「どんな病気を持っていても偏見を持たず公平に見てもらえるところで働きたい」と希望を語り、食品会社などを見て回った。

 5年前に職場のストレスで強迫神経症を発症したという久喜市の男性(39)は「トイレが近いので、自由に行かせてもらえると助かる」と話し、金属部品を扱う会社のテーブルに足を運んだ。

 障害者と面談したICT(情報通信技術)サポートサービス会社「キューアンドエー」の小松徳幸・鴻巣オペレーションセンター長は「障害者の方に叱責するような注意をしない。『これ』や『あれ』などのあいまいな表現を使わないなど配慮している」と職場の環境を説明。「弊社で働ける方はぜひ採用させていただきたい」と意欲をみせた。

 障害者雇用促進法は障害者の雇用率を定めている。現在は従業員50人以上の民間企業で2%などとされているが、来年4月に0・2%引き上げられる。

2017.7.29   産経ニュース


生きた証しを…犠牲者19人“素顔”の記録

2017年07月30日 02時45分50秒 | 障害者の自立

「意思疎通とれない人間は安楽死」植松被告からの手紙

全文

 相模原市の障害者施設で入所者らが殺傷された事件から1年。戦後最悪レベルの犠牲者を出しながら、その一人ひとりの素顔についてほとんど語られることがなかった異例の事件。そうした中、犠牲になった19人の人生を記録に残そうという取り組みが行われている。


■被害者“異例”の匿名発表

 去年7月26日、神奈川県・相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で、19人を殺害し、26人に重軽傷を負わせた罪などに問われている植松聖被告(27)。被告は、事件前から、障害者の存在を否定する発言を繰り返していたという。

 “戦後最悪”とも言われた事件。しかし、犠牲者については、この1年、ほとんど語られることはなかった。追悼式では名前が読み上げられることもなく、遺影もない。今回、警察は犠牲となった19人の性別と年齢のみを発表。犠牲者が障害者のため、遺族のプライバシー保護を理由に、異例の匿名発表となった。

 事件の犠牲者はどのような人たちだったのだろうか。日本テレビは、匿名発表に疑問を訴える被害者の家族を取材した。


■匿名発表に疑問の家族も

 尾野剛志さん(73)と妻・チキ子さん(75)。息子の一矢さん(44)は、首や腹部など4か所を刺されながらも一命を取り留めた。取材中、当時の話をはじめると、事件を思い出したのか、一矢さんが涙ぐむ場面もあった。

 そして、一矢さんは事件後、自分を傷つけるようになったという。父親の剛志さんは、胸を張って生きてきた息子が事件の被害者になった事実を伝えたいと話す。

 剛志さん「一矢が、障害があろうがなかろうと、普通の人間なんだと思って、ずっと育ててきたので、名前を隠す必要はなかったということですよね」


■固く口を閉ざしたままの遺族

 一方、亡くなった19人については、名前も顔も明らかにされていない。そんな中、日本テレビは、19人の実名とエピソードが綴られた証言集を入手した。

 「囲碁や将棋が好き(49歳の男性について)」「かわいらしい笑顔で、一躍人気者に(19歳の女性について)」

 19人の姿が思い浮かべられるように綴られていた。証言を集めているのは、やまゆり園の元職員・西角純志さん(52)と太田顕さん(74)。19人の生きた証しを残したいという。2人は、事件直後から、関係者に聞き取りを開始したが、遺族は固く口を閉ざし、証言は思うように集まらないという。

 太田さん「お手紙でアプローチした全ての方と、会うことはできませんでした」


■“生きた証し”集めるために

 遺族との接触が難しい中、2人は別の元職員に助けを求めた。亡くなった19人のうちの1人、67歳の男性について証言してくれた。

 「(夜勤の時)おふとん運びだすと、一緒に運んでくれて」「午前3時のときに、来るんですよ。『先生、回るんだよ』『お、もうそんな時間かい』って。で、なんか人の気配あるなってみると一緒に付いている」

 まるで職員のように、気配りをしてくれたという67歳の男性。穏やかな性格で、笑顔が印象的だったという。そして、見せてくれたのは湯飲み茶碗。「やまゆり園」から異動したときに男性からもらったものだという。

 細野さん「『先生にあげるんだよ』って。それが、コレなんです。10何年ずっと割れないで使ってますよ。なんだよ、これが遺品になっちゃたのかと」


■「あまり関わってほしくない」

 先月、元職員は、証言を集めている西角さんと男性の墓を訪ねた。

 「茶碗、もってきたよ」

 事件後、遺族の気持ちを思うと連絡を取ることができず、墓参りに来たのは、この日が初めてだった。2人は、その足で遺族を訪問。元職員を介して、西角さんもはじめて遺族と話すことができた。

 西角氏「(遺族は)そっとして、あまり関わってほしくないと。ただ、事件を忘れないこと、風化させないということは、了解は得られた」


■「内緒で通夜を」つらい現実も

 後日、この67歳の男性について、3ページにわたる記録ができあがった。そこには、遺族が語った男性の素顔があった。

 「刈った草を一輪車で運んでくれた」「山に行くのが好きで、ゴルフボールを拾いによくいった」

 しかし、中にはつらい現実もあった。

 「近所には話をしてなく、内緒で身内で通夜を」


■社会が変わらなければ――

 事件から1年を迎えた26日、「やまゆり園」には証言を集めている2人の姿もあった。

 太田さん「間違いなく(遺族は)匿名を希望している、あるいは非公開を希望しているということは、私は理解できるんですよ。社会が変わることなくしては、遺族の重たい口は開かないと思っています」

 そして、「守れなくて申し訳なかった」と無念の思いを伝えた。

 「19人を忘れない」――活動は今後も続く。
 
2017年7月27日     日テレNEWS24

聴覚障害者にも舞台鑑賞の楽しみを

2017年07月30日 02時37分14秒 | 障害者の自立

サムスンがVRで実現する「Theater For All Ears」

 近年では聴覚障害者が利用できるサービスや製品は増えているものの、劇場における舞台鑑賞においては依然困難が伴うというのが現状だ。そこで、電子業界大手のサムスンが開始したのが、VR(仮想現実)の技術を活用して聴覚障害を持つ人々でも手話通訳を介さずに劇場で舞台を楽しめるようにするプロジェクト「Theater For All Ears」だ。

このプロジェクトは、サムスンが開発しているVRヘッドマウントディスプレイ「Gear VR」とスマートフォンを使用することで、俳優が発した言葉の字幕をリアルタイムで見ることができるようにするというものだ。

この独創的で革新的なプロジェクトはブラジルの広告代理店Leo burnett Tailor Madeとの連携により生まれたもので、ブラジルのFrei Caneca Theatreで2017年5月12日に初演された演劇「O Pai(The Father)」からスタートした。

サムスン・ブラジルで企業向けマーケティング&コンシューマーエレクトロニクス部門のディレクターを務めるAndrea Mello氏は、「サムスンの技術がすべての劇場で用いられるようになれば、私たちは人々の生活を変えることができる。このプロジェクトでは、聴覚障害者が細かいディティールを失わずに風景、ステージング、字幕を視覚化して完全にショーを体験できるような、特別な体験を提供している。サムスンでは、自分たちの技術を通じて人々の生活を変えることが最も大事なのだ」と述べている。

「Theater For All Ears」では、VRの技術を用いることで聴覚障害を持つ人もそうでない人も同じ空間で一緒に舞台を楽しむことができるようになる。このプロジェクトがより浸透すれば、今まで聴覚障害を理由に舞台鑑賞を敬遠していた人にもより気軽に劇場まで足を運べるようになるはずだ。テクノロジーを活用してエンターテインメントのバリアフリーを実現する素敵なアイデアだ。

【参考サイト】Theatre for All Ears: Samsung Offers a Unique Experience for the Hearing Impaired

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