こんばんは。
もう昨日の話になるのですが、
ヒマデーだし、美術館もだいぶご無沙汰しているなあということで、
名古屋でやっている「北斎展」に行ってまいりました。
http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2007/hokusai/
日本が鎖国していた頃、唯一貿易をしていたオランダ。
そのオランダのカピタン(総領事)が
葛飾北斎に依頼して描かせて持ち帰った、日本の風俗図(肉筆)。
それがライデンのオランダ国立民族学博物館よりお里帰りしました。
それに合わせて
各時代、各画法の北斎の作品が集められて、肉筆画、版画などが分けて展示され、
回顧展のような趣の展覧会でありました。
もとからくっきりとした線と卓越した描写力
どぎもを抜くような構成で、
私にとって、北斎は気になる浮世絵師でありました。
で、この展覧会を見て、改めて思ったのは、
北斎 やっぱすげーー!! でありました。
だって、20才くらいから絵師として活動を始め、
30才ごろから
読本の挿絵、美人画、などの版画、肉筆画など多彩なジャンルで活躍し、
代表作の「冨嶽三十六景」は60歳からの作品なんですよ。
その後も意欲も画力も衰えず、90で死ぬギリギリまで
バリバリ現役で絵を描いているんです。
フツー大家といわれる画家でも漫画家でもこれだけの長い時間
第一線を突っ走った人はあまりいないでしょう。
冨嶽三十六景や北斎漫画などの代表作も見られしたが、
個人的に展示作品の中でもググッと来たのは
84才の時に描いたとされる「生首図」。
http://www.fujitv.co.jp/event/art-net/go/536.html
処刑されてころんと転がった、罪人の生首が肉筆でリア~ルに描いてある。
目や鼻からは薄く血が流れ、死斑が浮かんでいるんですよ。
これだけリアルに死体を描ききろうとする絵師魂。
80も越せば、自らの死も近づいてきて、これと向かい合うのは、自分ならできないだろうと思うのに…。
北斎には関係ないけれど、これが掛け軸になってるのも
(日本ではこれが普通の展示、保存方法でしょうが)ひょぇ~となりました。
こんなのコワ過ぎて床の間に飾れません!!
それと個人的にせっちゅう賞をささげたかったのは
読本の挿絵です。
絵的に感動したのは「釈迦御一代記図会」
そして
曲亭馬琴の「新編水滸画伝」という物語の挿絵が良かった。
ババーンと何かがはぜてある物が吹っ飛ばされていく様子が
フラッシュで描いてあるんです。
http://www.1101.com/hokusai/2005-10-26.html
かっこぇぇ…
あの時代にですよ。手塚先生が生まれるはるか昔から…
他にも光の効果とか現代の漫画に通じる技法で描いてあって、
ああ、漫画の発想って日本の絵の文化の中にすでに内包されていたものだったのね…
などと思ってしまいました。
発想力と画力と絵を愛する力と体力と行動力
全てを持ち合わせた巨人だなあ、としみじみ思った展覧会でありました。
明日はジャガーさんを見てきます!面白いと良いな。
では拍手お礼です。
2月15日朝5時ごろ拍手してくださった方、
誠にありがとうございました。
ホッカイロのように気持ちがぬくもります。
少しずつ絵も増やして生きたいと思います。
もう昨日の話になるのですが、
ヒマデーだし、美術館もだいぶご無沙汰しているなあということで、
名古屋でやっている「北斎展」に行ってまいりました。
http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2007/hokusai/
日本が鎖国していた頃、唯一貿易をしていたオランダ。
そのオランダのカピタン(総領事)が
葛飾北斎に依頼して描かせて持ち帰った、日本の風俗図(肉筆)。
それがライデンのオランダ国立民族学博物館よりお里帰りしました。
それに合わせて
各時代、各画法の北斎の作品が集められて、肉筆画、版画などが分けて展示され、
回顧展のような趣の展覧会でありました。
もとからくっきりとした線と卓越した描写力
どぎもを抜くような構成で、
私にとって、北斎は気になる浮世絵師でありました。
で、この展覧会を見て、改めて思ったのは、
北斎 やっぱすげーー!! でありました。
だって、20才くらいから絵師として活動を始め、
30才ごろから
読本の挿絵、美人画、などの版画、肉筆画など多彩なジャンルで活躍し、
代表作の「冨嶽三十六景」は60歳からの作品なんですよ。
その後も意欲も画力も衰えず、90で死ぬギリギリまで
バリバリ現役で絵を描いているんです。
フツー大家といわれる画家でも漫画家でもこれだけの長い時間
第一線を突っ走った人はあまりいないでしょう。
冨嶽三十六景や北斎漫画などの代表作も見られしたが、
個人的に展示作品の中でもググッと来たのは
84才の時に描いたとされる「生首図」。
http://www.fujitv.co.jp/event/art-net/go/536.html
処刑されてころんと転がった、罪人の生首が肉筆でリア~ルに描いてある。
目や鼻からは薄く血が流れ、死斑が浮かんでいるんですよ。
これだけリアルに死体を描ききろうとする絵師魂。
80も越せば、自らの死も近づいてきて、これと向かい合うのは、自分ならできないだろうと思うのに…。
北斎には関係ないけれど、これが掛け軸になってるのも
(日本ではこれが普通の展示、保存方法でしょうが)ひょぇ~となりました。
こんなのコワ過ぎて床の間に飾れません!!
それと個人的にせっちゅう賞をささげたかったのは
読本の挿絵です。
絵的に感動したのは「釈迦御一代記図会」
そして
曲亭馬琴の「新編水滸画伝」という物語の挿絵が良かった。
ババーンと何かがはぜてある物が吹っ飛ばされていく様子が
フラッシュで描いてあるんです。
http://www.1101.com/hokusai/2005-10-26.html
かっこぇぇ…
あの時代にですよ。手塚先生が生まれるはるか昔から…
他にも光の効果とか現代の漫画に通じる技法で描いてあって、
ああ、漫画の発想って日本の絵の文化の中にすでに内包されていたものだったのね…
などと思ってしまいました。
発想力と画力と絵を愛する力と体力と行動力
全てを持ち合わせた巨人だなあ、としみじみ思った展覧会でありました。
明日はジャガーさんを見てきます!面白いと良いな。
では拍手お礼です。
2月15日朝5時ごろ拍手してくださった方、
誠にありがとうございました。
ホッカイロのように気持ちがぬくもります。
少しずつ絵も増やして生きたいと思います。