名詞の複雑化(2)(「データで見る日本」から)

2015年08月24日 12時23分16秒 | 文法的整理
関係代名詞以外で、名詞が複雑化される場合のケーで、気を付けたいのは、分詞です。
分詞が後置修飾で名詞を複雑化させます。
次の英文を見てください。
A husband with no interests lounging around the house, preventing his wife
from doing what she wants and not helping with housework is what inspires
women to seek a divorce.
趣味を持たない夫が、家でぶらぶらしていて、妻の行動を束縛したり、家事に
非協力的だったりすると、妻の側は離婚を考えるようになる。

名詞 a husband に対して、with no interests が形容詞句で修飾しているのに加えて、
[lounging around the house],[preventing his wife from doing what she wants],
[not helping with housework]の三つの分詞がa husband を修飾しています。
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名詞の複雑化とは

2015年08月17日 21時57分24秒 | 文法的整理
8月12日の投稿は「英語をしゃべるとはいかなる行為か」というタイトルでした。その中で、
一番問題になるのは、名詞の表現ではないかと述べました。

現実の英語表現では、名詞表現、名詞の構成が、しばしば簡単ではないケースがあります。
その具体的な例を「データで見る日本」から見ていきたいと思います。

次の文を見てください。

So because of these factors, the family norm that has been deeply rooted
in Japanese society that "the family should take care of its own elderly parents"
is now undergoing change.
それらを背景に、「老いた親の介護は家族がするもの」という、これまで日本社会に根強く
あった家族の規範が、人々の意識の中で揺れ動いているのではないでしょうか。

以下の説明では、「So because of these factors,」の部分を割愛します。
この文章の基本構造は、the family norm is now undergoing change.です。
きわめて簡単な構造である。
けれどもこの中の名詞が各種の修飾で複雑化すると、次第に難しくなってくる。

まず、複雑化されてくる第一の要因は、関係代名詞による修飾である。ここでは、
that has been deeply rooted in Japanese socoiety がそれである。

さらに、上述の英文の例では、接続詞thatでnorm に同格の名詞節 that "the family
should take care of its own elderly parents" が構成されて、後置修飾されている。

一般的に口頭表現では英文は簡単に言うようにする傾向があり、私もそうしている。ただし、
この「データで見る日本」は、逆に口頭表現ではどこまで難しげに、あえて複雑な表現が
可能かの参考になる。(これは事前に原稿を用意していて、外国人のアナウンサー役が話し
ているのであろう。)

なお、上記の英語をもっと平易にしゃべろうとしたら、文章を分割してしゃべればいい。
Japanese people have long thought the family should take care of their own parents.
It has been a deeply-rooted way of thinking, I think. But now,it seems to be undergoing change.

norm は頻度の高くない名詞なので、way of thinking としました。

要するに、難しく映るのは、名詞であり、名詞の複雑化である。その一つが関係代名詞で
ある。

that による同格説明は仕方のないところかもしれない。

ただし、ある一つの名詞、ここではnormに対して、関係代名詞による説明と、that節に
よる説明が、重ねられているので、難しさが倍加されている。


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話し言葉の舞台裏(「データで見る日本」の制作現場を想像)

2015年08月15日 07時14分55秒 | 自分の意見の陳述
「データで見る日本」は二人の外国人のアナウンサーが交互に話を展開
していく形で進んでいきます。ここで、知っておくべきことは、話された
英語は、まさしく話し言葉であり、いわゆる私が口語表現の英語と今言って
いるものです。

知っておくべきことは、この放送された英語表現には事前に放送原稿が
用意されたいただろうと言うことです。現実には、そこから多少の脱線が
あったかもしれませんが、基本的には、放送のシナリオがあったはずなの
です。

今日経新聞の私の履歴書のコーナの執筆者はで倉本聡さんです。彼が
ラジオの放送原稿を書いて渥美清にしゃべってもらったとか、色々な
ことがかかれています。いくらかのバリエーションはあるものの、
商業的に価値ある口語表現は、その場で瞬間的に生み出されるわけで
はないということです。

このことは重要な意味を持っています。英語の話になります。ほとんどの
日本人は英語で話す時に手ぶらです。何も手に持っていません。しかし、
本当は手に持てばいいのです。原稿をもてばいい。時々見るか、堂々と見
ればいいのです。問題は話される英語であって、その人が原稿を持って
いるかどうかは大した問題ではない。

And in response to the question of who they wanted to have take
care of them if they should be in need of care, of couse, while
their spouse were alive, "by their spouse" came in top.
But surprisingly, this was followed by "a helper."
By"their children" came in third, with 17%.
また介護が必要になった時ーもちろん配偶者が生きている時のことです
がーだれに介護してもらいたいかという問に対しては、「配偶者」が
トップになっています。が、次に多いのが、なんと「ヘルパー」なん
です。「子供」は3番目で17%でした。

こんな英語に出会うと、ガクッと来るのです。こんな難しい英語を
即興でしゃべるのかと思うと、自分はできないからガクッと来る。
けれども、これは事前に原稿化されていたのだなと思うと、まあ
安心できて、自分でもこれくらいはやらなきゃならないのかと踏ん
張れる。

上記の英語で難しいのは、
who they wanted to have take care of them
の箇所です。なぜここがむずかしかというと、使役動詞のhave が使
われているからです。もとの構文は
they wanted to have O take care of them
で、ここのO をwho にして、質問文にしている。
take care of them
は原形不定詞、つまりto-なしの不定詞です。
使役動詞としては、
make, let, have の三つがあるが、この中で一番むずかしいのが
have だと思われる。
who は本来はwhom だが口語ではwhoが多いかもしれない。

この種の英語をパットと言えよと言われると、できる人は極めて少ない
と思われる。けれども原稿化の準備が前提ならこの種のレベルは達成し
なければならないだろう。

しかし、練習はすべきだが、この種の英語は、観光ガイドの現場で使う
べきかどうかとなると、また別の問題となる。お客様のすべてが
native speaker なら、問題ないが、そうでないお客様がおられる
ケースが多いわけである。そのような自分でも迷いそうな英語は避ける
べきである。

There was a question. It asked people if they should be in need
of care, by whom they wanted to be taken care of. Please guess
the results.
これだとわかりやすくなるはずです。

練習はむつかしいことをやり、現場では易しい英語を使う。時にかっこ
よく振る舞いたいという色気が出てきたら、時にはチャレンジする。

That's all for today.

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人の表現、年齢別に(「データで見る日本」から)

2015年08月14日 13時29分11秒 | 文法的整理
アンケート調査の分析では、よく人を年齢別に表現すうことが多くなる。
具体的な表現方法は果たして、どうなっているか。

人を年齢区分して表現することはよくあることである。自分の型を持つくらいに
習熟すべきところだろう。

①ある一定年齢から上(幅のある数値の、片方の端だけを表現すればいい)
15歳以上
people aged 15 or over/ people aged 15 or above/ people aged 15 or more/
men and women aged 15 or over

people who are 15 years old or over/ people who are 15 years old or above/ 等々

その他参考:「データで見る日本」からの引用ではないが以下も可能と参考書籍は示している。
people of 15 years or older  要するの前置詞ofを使った表現もある。older も使える、
そしてor にかえてand を使う使い方もある。

a:全国の15歳以上の男女4000人
Four-thousand men and women all over Japan aged 15 or over were surveyed, and the results were announced as a "White Paper on Leisure."


②ある一定の年齢の幅を設定する表現
<between the ages of X and Y>が基本的なパターンで、「データで見る日本」では圧倒的にこの使用例が多い。
これは、between the age of X and the age of X から来たもので、二つのthe age を一つに求めて、複数のthe ages にしたものだろう。だからここの複数は意識したい。

b:米国の18歳~29歳では
The proportion of young people who replied they have "a lot of interest" or "some interest" in politics came to 68% among young people in the United States between the ages of 18 and 29.

c:45歳から54歳までの中年男性
Even among middle-aged men between the ages of 45 and 54, one in every four comes into conatact with comics in their daily lives.

d:20歳から59歳までの社会人男性
The Daiichi Research Institute, which is a think tank for the Daiichi Mutual Life Insurance Company, conducted a survey four years ago among working members of society between the ages of twenty and fifty-nine.


<from the ages of X to Y> もある。(「データで見る日本」での使用は1例のみ)
e:15歳から75歳までの男女5500人
The survey was conducted among 55-hundred men and women from the ages of fifteen to seveny-five and asked them, " Do you have a bright, cheeful outlook ragarding your own old age?"

<ranging from A to B>(これはranging,...の現在分詞が名詞men and women を後置修飾するパターンだが、「データで見る日本」での使用例は2例のみ)
f:10代から80代までの男女5000人を対象に
The Urban Life Research Institute of Tokyo Gas Company surveyed five-thousand men and women last year, ranging from people in their teens and people in their eigties.

g:20代から50代までの男女400人ずつ
The survey asked 400 men and 400 women ranging from people in their twenties and people in their fifties how they feel about the idea that .....

③ある年代の表現
<...in their fourties>等が基本となる
h:40代の男性
In particular, the ratio of men in their fourties who value work was 44%, which is down five ponts from 1998, in just one year.

i:20~30代の女性
A public opinion poll conducted by NHK in 1998 shows that nearly 90% of women in their twenties and thirties feel "getting married is not necessarily a must."

j:20代前半の若者
In particular, only between 30 to 40% of younger people in their early twenties are going to the polls.

k:20代後半の女性、30代前半の女性
A national cencus held in 1995 shows that if you look at women in the latter half of their twenties, 50% of them are still unmarried. Even if you look at women in the first half of their thirties, 20% are still unmarried.





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時間に関する表現(その2)(「データで見る日本」から)

2015年08月14日 12時01分15秒 | 文法的整理
earlier on とlater on について追加的に説明します。

(earlier on)
① But in the survey you introduce earler on, more than fifty percent of  
 respondents replied they don't believe in any religion.
 しかし先ほどあなたが紹介された調査では、半数以上が宗教は信仰していないと
答えていましたね。

・ここのearlier on はon がなくても一応はもちろん通ずるだろう、と思う。survey の
あとには本来あったはずの目的格の関係代名詞that又はwhich が省略されている。
口語では8~9割は省略されのではあるまいか。また、省略といえば、replied のあと
にも本来あったはずの接続詞thatが省略されているが、これは今さら言うまでもない
くらいによくあることだ。

・earlier on とは具体的には番組の冒頭での説明だったから。But in the surevy you   
 introduced at the biginning of the program, と言ってもいい。

・introduce の他には、mention という言葉が使われていて、こちらのほうが一般的かも
しれない。But in the survey you mentioned earlier on, ですね。

(later on)
Does this mean this tendency to get married later on in life is getting stronger
among women than among men?
 女性のほうが晩婚化が進んでいるということですか。
 ここでは結婚(初婚)の平均年齢がだんだんだん高くなってきていることを言っている。

earlier on にしろ、later on にしろ、わざわざon がついた使い方が私には新鮮であった。
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