副詞的目的語について再び-英語が楽になるのです

2006年02月04日 20時12分43秒 | 副詞
1月26日に書き始めたdiaryの最初のテーマがこれでした。
前置詞+名詞の形で副詞句を作るまでもなく、ただ名詞を置くだけで副詞としての機能させているのが、着目された点です。
I arrived that day のthat day は確かに「その日に」と訳すというのは学生時代から知っていたことではあります。write this way, not that way.のthis way やthat way が副詞的目的語であると言う。一方で、write in this way , not in that way . というい方だってある。だから、副詞目的語はほとんど副詞句から前置詞を除いたものではないか?ととまどうわけです。何故そういう簡単な説明をしないかと。

答えは、それでいいらしいのですが、調べたくなったのです。こういうことを調べて行くと「英語」の心が分かってくるように思うのです。(それでこの土曜日に図書館で調べました。これを解説した資料はめったにありません。説明も、素人には分かりにくいです。けれども、分かりやすくいえば、以下のようなことみたいです。)

1.まず副詞目的語という言葉が悪い。昔西洋の言語学者が使った術語から来てい  るらしい。他に的確な言葉が見つからないのだろう。

2.昔の英語(中世)では名詞を副詞的に使っていたらしい。その名残らしい。
  動詞のすぐ後にそんな言葉を置いて使っていたらしい。
3.近代英語が発達する過程で、意味を明確にするため、前置詞が使われるように  なった。今われわれが使っている副詞句などがそれである。
4.したがって、副詞句から前置詞を取り除いたのが副詞目的語というのはほぼあ  たっているらしいが、歴史からいえば、副詞目的語の方が先輩である。だから  取り除くとは失礼ないい方かも知れぬ。
5.じゃ、そもそも、副詞目的語などという、今のわれわれから見て、本当の意味  の目的語でもないものに、何でそんな言葉をつけたのか?
(答え)
 Fries(フライス)という学者が、構造主義の立場から(要するに機能からではな く、見える形から、動詞の後に続く言葉たちをすべて目的語と分類した。つま  り、直接目的語、間接目的語、目的格補語、副詞的目的語と分けた。

 Tom gave me a book.
直接目的語:a bok 間接目的語:me

Success makes people arrogant.
目的格補語:arrogant

I walked a long way.
副詞的目的語: a long way

7.何故そんなにこれにこだわるのか?
 英語を使おうとするものにとって、気が楽になるではないか。that day をon that day と言ってもあながち間違いではないだろう。それにこれからは振り回されずにすむ。多分、前置詞がつかないのは、使わないほうは語呂がいい、長年の習慣くらいのものではないか。

 それに安心というのは、困ったら、適当に名詞を並べて言っておけば、それで立派な英文になっているにちがいない、という安心だ。前置詞を何にしようかなどと考えずにすむ。特に口語の場合は、大いに使えそうだ。

例えば、
 I went out for a walk a long distance, far away from here, 40 miles from here, significantly long distance.
私の下手な作文だが、副詞目的語を以上のように理解したなら、このような文章は可能であろうとすぐに思えるのです。

40 miles from here,
significantly long distance のふたつが副詞目的語だと認識してつかっている わけです。

 I went out for a walk a long distance, far away from here くらいまでなら、よくありそうな表現だと思えるから、なんということもなく文章化できますが、そこからさき追加情報を加えて情景を描く時、いとも間単に、40 miles from here, significantly long distanceと言葉を付け加えたらいいじゃないかと、思えるのは、ちょっとした認識なのではないか。なかなかの技なのではないでしょうか。今までなら、こういう作文はちょっと不安でできなかったでしょうね。誰かに確認をとったわけではありませんが、私が今までに培ってきたセンスではそうなります。そして、これでいい。これは俺の文章だ、と、居直れるわけです。俺はこれで行っているのだと、居直れることが、大事なのではないでしょうか。今までは不安で自信がなくて、そんなことができない。あまりにおかしければ、どこかで誰かが修正してくれるでしょう。これがpositive に発想する英語学習法です。

極端ないい方をすれば、自分の文体を、思いのままに、好きなように、作ることができるではないか、と思うのです。

(参考)for a walk a long disatnce の a long disatnce も副詞的目的語です。
    far away from here は副詞。

(追伸)日本語で、「長い時間、歩いた」といいます。「長い時間」は名詞です。ここでは「歩いた」という動詞を副詞的に修飾しています。あたり前のことでこんな文章を分析する日本人はいない。それと同じで、英語のnative speakerはadverbial object と称される副詞的目的語など、問題にしないでしょう。当たり前すぎて問題にさえならない。昔からそんな風じゃないかと、と言うのがかれらの答えでしょう。だけど未熟な私は、理屈で私の頭を整理してやらないと、ダメなのです。外国語だから、まあ、しかたないことですが・・・




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1 コメント

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初めまして (早見喜久雄)
2011-08-16 11:29:25
小生はItoh(たぶん伊藤)さんと同じ1948年生まれです。予備校で中高校生の受験生に英語を教えることになり、最新の英文法書を改めて読み直しているところです。さて、副詞的目的格(目的格となっています)ですが、旺文社のロイヤル英文法等の解説によると、副詞的目的格は、歴史的に、名詞が動詞の後に位置し、動詞を副詞的に修飾していた。それで、副詞的目的格と呼ぶ。それ故、副詞的目的格には、前置詞はもとから存在しなかった。とのことです。前置詞句とは、生成の過程が全く異なるみたいです。小生も、学生時代から、てっきり前置詞が取れた用法だと理解をしておりました。英語の勉強は、学生時代から三度の飯より好きで、大学では英語学を専攻し、サラリーマン時代には商社で英語を使う仕事をして参りました。還暦を越える年になりましたが、現在、行政書士資格を取得し、入管申請代行業務を行っておりますが、副業的に、運良く塾講師の仕事をするチャンスが与えられたので、もう一度改めて英文法をきちんと勉強し直しております。英語修行には終わりがないなと思わされております。お互い頑張りましょう。
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