哲ノート

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地図と印刷展 -印刷博物館-

2022-11-10 12:30:00 | ちょっとそこまで。
小石川にある凸版印刷小石川本社に「印刷博物館」が併設されています。

ときどき“これはっ”という企画展が行われるので要チェックの博物館なのですが、今回は「地図マニア」としては“見ておかなきゃ”の企画展で「地図と印刷 MAPandPRINTING展」がおこなわれています。

もよりの飯田橋駅からちょっと歩いて・・・(近辺にはやはり印刷関係の会社が多いですね)高い建物が見えてきたら凸版印刷本社に到着

 

まずは印刷の歴史と変貌する技術をわかりやすく展示してある「常設展示」からスタート

前回までの訪問(2011・2016・2018年)とくらべて展示替えをしているようで、またまたじっくりと「印刷の世界」を体験してゆきます。

印刷の歴史から印刷方法・印刷技術の変移を順繰りと実物やしくみを見られる展示はとても貴重なもので・・・今回は「活版印刷」で足が止まりました。

活版印刷は凸の版を作成して、圧をかけて紙にインクを転写する印刷方法で、簡単にいうとハンコ・スタンプを文字ごとに作って印する形です。

今ではシンプルでわかりやすくオーソドックスなものですが、昔の随筆のひらがな書体(行書・草書)などもこの活版印刷で「印」として作られたもののようです。

漢字ならば一文字一文字作成しますが、ひらがな特に草書体のような流れる書体もうまく区切りをつけて「印」を作成するようですね。

目の前の実物を見ながらとっても興味深く食い入る様にながめました。



そんな常設展示をひととおり見終わったあと、今回の企画展「地図と印刷」のコーナーに・・・。

近世にスポットを当てて、地図の生い立ちから派生した地図文化・印刷・発展を一堂に集めての企画展です。

日本のみならず世界(世界からみた日本)をまだまだ測量技術も乏しい時代から正確な現代の地図の礎となるところまでを、さまざまな地図とともに紹介されています。

そのなかでも18世紀ころの海図をみると“なんと・・・”緯度と経度(緯線と経線)が明記されているではないですか・・・

まだまだ北海道なんか蝦夷とよばれて未開拓の地であり地図も推定であやふやな時代にですよ、測量技術も発展途上の時代、世界地図には地球を正しく図るうえで必要な緯度経度の概念が既にあり、それが地図上に表されているんのです。

これには驚きましたね・・・この時代の地図を何度も何度も見直したり見比べたり・・・朝鮮半島に有名な38度線がありますが、この時代の地図にも明記されて現在と変わりありません(驚き!!)

今回の企画展は日本でいう明治初期までのもので終わりますが、ひととおり地図を時代を追って見比べる事ができたいへん有意義なものでありました。

それにしても「緯度・経度」ですよ・・・この考え方が地図作成文化発展途上の時代にすでにあったとは・・・ますます地図に興味とともに魅了された日となりました。




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