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花は咲いたか・・・青葉テイ子

2008年01月13日 | 川柳
              現代川柳『泥』終刊号

 現代が醸し出すスピードと砂漠化は大切な心を奪った文化という利便性さに慣らされた現代人が要求するものはもはや、上辺だけの通りいっぺんのものではなく、人間の不可解な心模様・・・その心象風景にこそ、川柳の真髄が希求されているように思えてならぬ。

 人間の普遍のテーマである、詩的美しさへの期待は、未来永劫不変のものであろう。

 21世紀という次代を乗り越えて、子孫に語り継ぎたい川柳は、俗から抜けて、詩的昇華にほかならない。

 各々が、己が信じる川柳以外を拒否するとしたら、川柳人として大いなる損失である。

 節操のない言葉、文章にあうたび、私は川柳に失望してきた。なのに、なぜに川柳を続けているのか。

           答えはひとつ。人間が好きだから・・・。

                 川柳人よ

       企業川柳を軽んじてはならぬ
           平明な川柳に甘んじてはならぬ
               そして、現代川柳を揶揄してはならぬ

   全宇宙の中で川柳、残り得る川柳は、総ての拘りを捨て共存しか外にない。

         空のたかみに燃えさかる星になれたか
         空のきわみに玲瓏と冴え渡る星をめざして
         空のいただきにまたたく不滅の星をめざして

    星空を見上げて自問する。この道は崇高で気の遠くなるほどに遠い。

 またたく星に畏敬の念と、泥に拘わった歳月の重みと充足感は、細胞の節々まで沁み渡っている。

 小誌『泥』を飾って下さった異ジャンルの方々。(書家、作家、詩人、川柳作家の方々の氏名が並ぶ・・割愛させていただきます。)

    最後に夭逝の作家、伊藤紀子氏のご冥福を祈って。
                いま、微風に身を委ねながら・・・。   合掌



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