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前句附(まえくづけ)とは?

2008年01月30日 | 川柳
             尾 藤 三 柳

 前句附けとは、「前句」に「附句」を継ぐという意味で、連歌や俳諧の一部、短句と長句のワンセットだけを取り出したからです。

 すなわち、短歌の下の句に当たる77の短句(前句)を題として、上の句に当たる575の長句(附付)を案出、ウィットを競い合う文芸で、もともとは連歌の修練、俳諧の階梯としておこなわれていた形式が、独立したものです。たとえば、

『前句』  切りたくもあり 切りたくもなし

『附付』  盗人を捕らえてみれば我が子なり    「大筑波集」

      などは、古くから人口に膾炙しています。

      なお、冒頭に掲げた「日本橋」ももちろん前句附で、

『前句』  にぎやかなこと にぎやかなこと

『附付』  降る雪の白きを見せぬ日本橋

                       として成立した勝句です。
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