川柳・ボートっていいね!北海道散歩

川柳・政治・時事・エッセイ

現代川柳『泥』終刊号によせて

2008年01月24日 | 川柳
◎現代詩への肉迫より・・・原子 修

 ポエジーは不滅であり、万能であり、時空の制約をはねのけ、ジャンルの壁を突き破り、形態のちがいを超越する。

 たった今この世に誕生したばかりの初発の言葉あれば、自由詩と川柳の表現あれば、定型詩と非定型詩の区別は霧散する。

 言葉であって、言葉ではなく、音数律であって音数律ではなく、生であって生ではなく、死であって死ではないものへの、烈しい渇きと到達と離反こそが、詩というものなのか。

◎狼煙はどこまで届くか・・・かなまる よしあき

 川柳界一般の、月並み亜流がまたしてもはびこっているというのが、常々私の印象でこれを容易に拭いとれない。

 表現者が全能でない以上、常時切っ先にかぶさっているのだから、うかうか耳障りの良い俗性世論にひっかっかると、なし崩しの情緒に解消してしまう例に事欠かないだろう。

◎花は咲いたか・・・青葉テイ子

 川柳人よ
  企業川柳を軽んじてはならぬ
  平明な川柳に甘んじてはならぬ
  そして、現代川柳を揶揄してはならぬ

全宇宙の中での川柳、残り得る川柳は、総ての拘りを捨て共存しか外にない。

◎私泥摸泥(しどろもどろ)佐藤容子

 北海道のゴツゴツとした硬さを誇りたい。北海道という土地が、日本の歴史の中では例を見ないかたちで、作り拓かれたものだから。そして無限の怖ろしい力が、自然の美しさを極めていることを知っているから。

◎翔ぶ勇気・・・池さとし

 ・文学は溌剌とした精神の若さにこそ存在するということを、明確に意識するべきであ る。常に前へ前へと進む気概・姿勢なくして今日の川柳を語ることはできない。
  枠の外へ飛び出してみる勇気も、これからの川柳界には、一層必要となってくるような気がしてならない。

 ・川柳としての「かたち」「味わい」「リズム」「バランス」「風刺」「韻」などが、ひとつの概念として川柳に携る人たちにインプットされている。
  「現在を生き抜く川柳」が大切。
コメント
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