英語名: 「The shape of voice」
監督:山田尚子 制作国:日本 制作年:2016 上映時間:129分
映画のタイトルに興味を持って観に行った。予約なしでいったけど、朝9時前から上映というのに満席。久しぶりに前から3列目の席というほぼ、かぶりつきで観ることになった。声が頭から降ってくる。画面が目の両際いっぱいに広がっている。アニメは久しぶりだ。
「聲の形」というのは、つまり手話。手話が物語の展開に大切な役割を果たす。物語そのものは青春モノ。小中高にわたってある少年と少女の出来事が綴られる。少女は教室に転校してきたときから、聴覚障害。ノートに書いて意志の疎通をするしかない。クラスのいじめっ子の代表みたいな少年は少女を徹底的に苛め抜く。転校してゆく少女。自殺寸前までいった少女の親による学校批判。今度は徹底的に孤立に追い込まれた少年。悔い改め悔恨の日々を送ることになるが、あるところで、再びその少女と再会する。心から謝る少年、その態度でやっと許す気になった少女。しかし言葉が通じない。少年に心を開いてゆく少女だけれど、気持ちが通じないもどかしさに絶望し、飛び降り自殺をしようとするが、すんでのところを少年が助け上げる・・が代わりに少年が落下してしまい、生死の境を彷徨う。・・・ともかく物語は劇画である。物語はまだまだ続く。漫画とアニメとは基本的に違う。漫画での読者一人ひとりの受け取り方の幅みたいなものが広いと思うけれど、アニメは制作者の主観で決まってしまう。おそらく漫画で共感した読者は映画には失望してるかも知れにない。きれいな画面・キラキラ輝く大きな目の少女たち、熱演する声優、綿菓子のようなBGM.などなど。感動的に若い児向けの映画なのだ。 しかし「聲の形」、手話は態度・手足・目などの動きを伴ってこそ感動的なカタチをつくるもののようだ。