「咲くやこの花館」(大阪・花博記念公園 鶴見緑地)で開かれた、夜間開館イベント「夏の夜に咲く植物たち」。
フニ―バオバブ以外にも、魅惑的で不思議な性質の植物を案内してもらいました。
最初に、「一夜しか咲かない幻の花」として知られるサガリバナ(サワフジ)。
熱帯・亜熱帯の花で、日本では奄美大島以南の島々のマングローブの川など、湿地帯に自生しています。
西表島の、早朝の川に浮かぶ花を見るクルーズが有名です。
同館では熱帯雨林植物室に植えられ、鉢植えでも栽培。
サガリバナ。
白と薄紅色の2 種があるようです。これは白色。
おびただしい雄しべ。
午後6 時頃から咲き始め、早朝には落下してしまう、儚い花。
蜜に誘われた蛾やコウモリが受粉を手伝うとのこと。
次はロータスガーデンへ。
オオオニバスの花。
子どもが上に乗れるほど巨大な葉で知られる、南米原産のオオオニバス。
夕方、良い香りを出して開花。昆虫を呼び寄せます。
香りをかぐイベント参加者。
トゲだらけの葉や茎とは不似合いの、すごく良い香りなのにびっくり。バニラに少し柑橘系が混じったような感じ。
こちらも夜咲き。熱帯スイレン「ニンファエア・ルブラ」(インド原産)。
赤いパフのような花を咲かせるカリアンドラの仲間。何やら葉っぱが元気なさそうですが…
夜になると葉を閉じて垂れるというのが、この木の特徴。オジギソウとよく似ています。
「光合成ができない夜に、葉を開くなんて無駄でしょ」と、言っているようです。
昼間は開いている葉を、夜になると立てる、ブラジル原産のカラテア。葉の裏側の赤色が目立ちます。
葉を立てることで体積を小さくし、夜行動物に食べられる危険性から身を守っているんだそうです。
植物も色々考えますなァ~
夜になると強く匂う植物を教えてもらいました。
ニオイバンマツリ。
花が紫から白へ変化し、さわやかな芳香がある南米原産の植物。
ヤコウカ(夜香花)。
昼間は匂わないのに、夜7時以降になると良く匂う西インド諸島原産の花。香水のような強い香りを漂わせていました。
イエライシャン(夜来香)。
ヤコウカ(夜香花)と混同される植物だそうです(インドシナ~インド原産)。
「イエライシャン、山口淑子(李香蘭)の歌にありましたよね」と館長。
ン~ たぶん、若い世代は知らないでしょう(我々は分かりますが… )。
ヤコウカほど、はっきりした匂いはしませんでした。
このほかにも、熱帯雨林植物室を通る途中、真っ暗な中で良い香りがしました。香りの高いランかも。
「熱帯に行くとこんな感じかな…」と、南国の魅惑の夜を想像する、普段は経験できない面白いひとときでした。
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撮影カメラ・レンズ
キヤノンEOS 6D
EF70-300mm F4-5.6L IS USM