つれづれ写真ノート

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キヤノン EOS 5D Mark IV 詳細情報

2016年08月21日 | カメラ

リオ五輪、日本選手の大活躍とともに間もなく閉幕を迎えようとしています。

 

ところで、いつの五輪でもカメラファンの間で話題になる“舞台裏の戦い”キヤノン vs ニコンのシェア。

今回どうだったのでしょうね。

Amazing Graph 」でブリリアント山﨑さんが紹介しているところによると以下の通り。

DIGITAL TREND によると、キヤノンは「リオ・デ・ジャネイロで開催中のオリンピックで使用されている機材のうち7 割がキヤノンのカメラである」と同社の調査結果を報告したとのこと。』

ニコンファンが頭に来そうなレポートですね。

ただ、一緒に添えられている競技会場風景を見るとニコンと思われる黒レンズも目立ち、「7 割」というキヤノン側の調査は、そのまま信用できない感じも…

公平な調査機関があるわけでもなし、この話題は落語の「マクラ」程度にしておいたほうがよさそうです。

 

EOS 5D Mark IV のRAWは凄い?

それはともかく、間もなく発表されるキヤノンのフルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IV 」について、噂サイトで興味深い追加情報がリークされています。

まず デジカメinfo から。すでに出ている情報も含めて引用させてもらいます。

•EOS 5D Mark IV の特徴・スペック。

 ・新開発のキヤノン製30.4MP CMOSセンサー
 ・デュアルピクセルCMOS AF
 ・画像処理エンジンはDIGIC6+
 ・効果的にノイズを低減する新しいノイズ処理アルゴリズムを採用
 ・常用感度はISO100-32000(拡張感度ISO50、ISO51200、ISO102400)
 ・カメラ内DLO(デジタルレンズオプティマイザー)
 ・回折補正
 ・シャッタースピードは30秒-1/8000秒(シンクロ1/200秒)
 ・ピクチャースタイルにファインディテールを追加
 ・AFは61点。全ての測距点でF8に対応。-3EV対応(ライブビュー時は-4EV)
 ・「ラージゾーンAF」を含む7つのAFエリア選択モード
 ・ファインダーは視野率100%。倍率0.71倍。アイポイント21mm
 ・電子水準器(2軸)
 ・液晶モニタは3.2インチ162万ドット。タッチパネル
 ・150000ピクセルRGB+IR測光センサー。252ゾーン測光
 ・測光範囲はEV0-20
 ・EOS iSAシステム
 ・EOS iTRシステム
 ・連写は最高7コマ/秒(OVF使用時)
 ・ライブビューでサーボAF時には連写は4.3コマ/秒
 ・タッチAF、タッチシャッター
 ・ミラー振動制御システム(MVCS)
 ・アンチフリッカー
 ・Wi-Fi内蔵(IEEE802.11 b/g/n)。NFC対応
 ・EOS初のFTP/FTPS転送機能(ワイヤレスファイルトランスミッターは不要)
 ・GPS内蔵。GPSロガー機能
 ・動画は4K30fps(MJPEG)。フルHD60fps(ALL-I、IPB)。HD120fps(ALL-I)
 ・4K30pで4:2:2モーションJPEGをサポート
 ・カメラ内で4K動画から8.8MPのJPEG画像を切り出し可能
 ・0.25倍のスローモーション用のHD120fpsハイフレームレートムービー
 ・CF(UDMA7)とSD/SDHC/SDXC(UHS-I)のデュアルカードスロット
 ・インターバルタイマーとバルブタイマーを内蔵
 ・シャッターの耐久性は15万回
 ・ボディはマグネシウム合金。防塵防滴仕様
 ・マイク端子。ヘッドホン端子。HDMI端子
 ・バッテリーはLP-E6N / LP-E6
 ・バッテリーライフは約900枚(OVF使用時、温度23度)
 ・大きさは150.7mm x 116.4mm x 75.9mm
 ・重さは890g(バッテリー、メモリーカード含む)。800g(ボディのみ)

 ・革新的な画像処理コンセプト「デュアルピクセルRAW(Dual Pixel RAW)」をサポート。「デュアルピクセルRAW」は、1つのRAWファイルの中にデュアルピクセルCMOSの2つの情報(ノーマル視点と視差情報)を格納した特別なRAWファイル。
 
  このRAWファイルをDPPのデュアルピクセルRAWオプティマイザーで処理することで、次の3つの機能が提供される。
  1)イメージマイクロアジャスト(Image Micro-adjustment):デュアルピクセルRAWファイルの奥行き情報から解像力が最大になるように位置を微調整(マイクロアジャスト)する。
  2)ボケシフト(Bokeh Shift):よりよいボケを得るためにボケの視点を変更する。
  3)ゴーストリダクション(Ghosting Reduction):ゴーストとフレアの発生を抑制する。

 

詳細なスペック、かなりのカメラファンでも理解するのに疲れるかも。

個人的に面白そうなところだけ見てみると…

 

キヤノン独自の技術「デュアルピクセルCMOS」を活用した「デュアルピクセルRAW」が一番の注目点ですね。

デュアルピクセルCMOSというのは、 1つの画素が2つのフォトダイオードで構成されているもので、もともとはライブビューでのAFを高速化するためキヤノンが「EOS 70D」で搭載した技術。

下は「EOS 70D」のデュアルピクセルCMOS AF の仕組み(キヤノンHPから)

これはAF での仕組みですが、「デュアルピクセルRAW」はそれとは別に、1つの画素ごとにある2つのフォトダイオードを活用して視差情報を記録、撮影後のRAW現像時にピントやボケ、ゴーストの補正を可能にしたものと思われます。正確な仕組みについてはキヤノンの発表を待たないと分かりません。

 

素人としては、撮影したあとでピントを補正できるのかも、という期待が膨らみます。

風景写真やスポーツで「ガチピン」が可能になるのではないでしょうか。また、人物撮影では右目にピントを合わせたつもりが左目に合っていた…というような場合がよくあります。それを補正できるとしたらうれしいですね。

ボケの場所をあとで動かしたり、ゴーストとフレアの発生を抑制できるのも革新的。

「デュアルピクセルRAW」って、凄いんじゃないの? と思わずにいられません。

 

ただ不安は、画像のファイルサイズが大きくなるのではないかということ。

これについて、「軒下デジカメ情報局」というサイトが、海外ソースの情報として次の数字を紹介しています。

 •RAWファイルサイズ
   •RAW:6270 x 4480 約36.8MB
   •DPRAW:6270 x 4480 約66.9MB
   •M-RAW:5040 x 3360 約27.7MB
   •S-RAW:3360 x 2240 約18.9MB

太字の「DPRAW」が「デュアルピクセルRAW」でしょうか。そうすると、通常のRAWファイル(3000万画素)の1.8 倍ということになりますね!

個人的な問題としては、EOS 6D で撮っている風景写真を調べてみると、26MB~20MB というところですから、その3 倍ぐらいになりそう。

ウ~ム、これは大変。常にデュアルピクセルRAWで撮ると、大容量(そしてたぶん高速)のSDカードが必須。パソコンに負荷もかかりそう。

えらい時代になったものです。

 

ちなみに、「軒下デジカメ情報局」で紹介しているEOS 5D Mark IV の特徴・スペック(海外情報)は以下の通り。

 •画素数:有効画素数3040万画素(総画素数3170万画素)
 •映像エンジン:DIGIC 6+
 •AF:61点AF、41点はクロスタイプ、61点全てがF8対応、デュアルピクセルCMOS AF
 •ファインダー:視野率100%、倍率約0.71倍
 •液晶:3.2インチ162万ドット タッチパネル
 •シャッター速度:1/8000〜30秒、バルブ、ストロボ同調最高速度1/200秒
 •ISO感度:100-32000 (拡張感度50[L]、51200[H1]、102400[H2])
 •連写:高速連続撮影7コマ/秒、低速連続撮影3コマ/秒、静音連続撮影3コマ/秒
 •測光方式:約15万画素RGB+IR測光センサー使用、252分割TTL開放測光
 •動画:4K 30fps ビットレート約500Mbps、FullHD 60fps、HD 120fps
 •GPS内蔵、Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/n)・NFC接続
 •メディア:CFカード(UDMA 7対応)、SD/SDHC/SDXCカード(UHS-I Speed Class 3対応)
 •バッテリー:LP-E6N/LP-E6
 •ボディ:マグネシウム合金・防塵防滴
 •サイズ:150.7 x 116.4 x 75.9mm
 •重さ:800g(本体のみ)、890g(メモリーカード・バッテリー含む)
 •キットレンズ:EF24-70mm F4L IS USM、EF24-105mm F4L IS II USM
 •Dual Pixel RAW:一つのRAWファイルに通常の画像と視差情報(parallax information)の両方を記録。Digital Photo Professionalの「Dual Pixel RAW Optimizer」にて次の三つの画像処理が可能
  •Image Micro-adjustment:奥行き情報を用いて、シャープネスと解像度の最大の位置を微調整する(原文:micro-adjusts the position of maximum sharpness and resolution)
 •Bokeh Shift:前ボケの視点の位置を変更する(原文:repositions the viewpoint of foreground bokeh for a more pleasing result)
 •Ghosting Reduction:ゴーストとフレアの発生を減少させる
 •RAWファイルサイズ
    RAW:6270 x 4480 約36.8MB
    DPRAW:6270 x 4480 約66.9MB
    M-RAW:5040 x 3360 約27.7MB
    S-RAW:3360 x 2240 約18.9MB
 •カメラ内デジタルレンズオプティマイザ
 •AFエリア選択ボタンを追加
 •ミラー振動制御システム(MVCS)
 •新しいピクチャースタイル「Fine Detail」
 •本体のみでもワイヤレスでFTP・FTPS転送可能
 •液晶のカラートーンの調整と切り替えが可能(warm/standard/cool1/cool2)
 •カスタマイズ可能な「クイック設定画面」

「EOS 5D Mark IV 」と、キットレンズになりそうな新しい標準ズーム「EF 24-105mm F4L IS II USM」(「軒下デジカメ情報局」より)。

 

なお、前回の記事「キヤノン EOS 5D Mark IV の画像とスペック」(8月17日)で『「Mark III」(860g)より重くなっているようです(本体重量としての比較)。』と書いたのは違っていたようで、逆に60g 軽くなりそう。

最新機能を詰め込みながら、重量が軽くなるのは素晴らしいと思います。

 

61点AFで61点全てがF8対応というのも良いですね。エクステンダ―を装着して野鳥や飛行機を撮る場合、開放F値が「F8」になっても従来の中央だけでなく61点でAFが効くので、構図の自由度が格段にアップするのでは。

 

発表前から、ムズムズ欲しくなってきましたね~

価格を聞いて「ガックリ」となりそうな、一抹の予感もしますが…