大丸心斎橋店本館(大阪市中央区心斎橋筋1)が建て替えられることになり、12月30日をもって一旦営業を終了、解体工事に入ります。
ヴォ―リズ建築の、あのレトロで豪華な装飾がどうなってしまうのか… 解体前に写真を撮っておきたいと思っていたところ、けさの新聞折り込みに「大丸心斎橋店内撮影会 参加者募集」のお知らせが入っていました。
新聞折り込みチラシに出ていた「大丸心斎橋店内撮影会参加者募集」。
私と同じように、解体前に写真に収めたいという声が多くて企画されたのかもしれません。『渡りに船!』と、さっそく応募はがきを出しました。
撮影会は11月27日(金)、28日(土)、12月4日(金)、5日(土)の計4 日。営業時間後の午後8時30分から午後9時まで、本館1 階を案内つきで撮影できるとのこと。定員は各日21人(1組3人まで)。
撮影時間は短いですが、普段店内の撮影は原則禁止なので、堂々と写真を撮れるチャンス。
(昔、店内のステンドグラスがあまりに美しいので写真を撮っていたら、店員さんにやんわり注意されたことがあります。)
大丸心斎橋店本館の御堂筋側(2012年撮影)。
大丸心斎橋店本館は、アメリカの建築家・ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計、竹中工務店の施工で昭和8年(1933年)に竣工。
外観は、心斎橋筋側がネオ・ルネサンス様式、御堂筋側はネオ・ゴシック様式。店内にはいたるところにアール・デコ調の重厚で豪華な装飾が施され、大阪の歴史的近代建築として注目されています。
近年老朽化が目立ち、耐震性が問題になったため、J.フロントリテイリングは7月、建て替え計画を発表。歴史的価値の高い御堂筋側の外壁を保存、内部の装飾についても活用できるものは活用しつつ、300億円前後をかけて新しい本館を建設、2019年に開業させる予定。(J.フロントリテイリングの9月11日発表=PDF、7月24日経新聞 参照)
どの程度、今の意匠・装飾が生かされるかは分かりません。おそらく、かつてオーケストラが生演奏していたという(?)メザニン(中2 階)や重厚な大理石の階段などはなくなってしまうのでは…
このさい、出来るだけ写真を撮って記録しておきたいものです。
◇
ただ、勝手なことを言えば、撮影会の参加希望が殺到するのも痛し痒し。
初日(11/27)参加を希望した “クジ運の弱い” 私が、抽選でハジかれないよう、出来るだけ他の日を希望してくださいね… (冗談)
-------------------------------------------------------------------------------------
関連記事
・『大丸心斎橋店本館建替え計画に関する保存検討委員会の検討結果について』(J.フロントリテイリング発表=PDF)
・『あの「ヴォーリズ」どう残す 大丸心斎橋店本館が抱えた“難問” 岐路に立つ大阪の近代建築』(産経WEST)
・『大丸心斎橋本館/御堂筋側ブロックの外壁を保存し建て替え』(流通ニュース)
・『Jフロント、激戦大阪で生き残り挑む 大丸心斎橋店建て替え 』(日経新聞)
・『W・M・ヴォーリズと大丸心斎橋店の建築美』(大丸心斎橋店の特別ページ)
・『大阪および近畿の景観~Scene of Osaka ando Kinki~』(MIYAさんのブログ)
・『大阪の古建築』(kfschinkelさんのブログ)
・『大阪名所図解』(140B)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます