NASAの無人探査機「ドーン」が、火星と木星の間にある準惑星ケレス(セレス)に、謎の光る点(下の写真)を発見、話題になっていましたが、新しい映像が届きました。
8月6日、NASAはこれまでの「ドーン」の観測データから作成された3Dアニメーションを公開。
自転するケレスの全体像のほか、謎の光る点が存在するクレーター(Occatorと命名)を低く旋回するような形で映像化しています。
謎の光点があるクレーター「Occator」(NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/LPI)。
確かに白い斑点が見えます。しかし、目を凝らしてみてもよく分かりませんね~
これが氷なのか塩なのか、それ以外のものか…
『Occatorの光る点からの反射光を様々な波長で調べた限りでは、「ドーン」の科学者チームは、それが氷で構成されているという証拠を得ていない。この光の点のアルべド(白さ)=入射光に対する反射光の比=は氷だとした場合の想定量より低い。』(NASAのページより)
一方こちらはピラミッドのような山。
クレーター「Occator」からかなり離れた場所にある、高い山です。
Credit:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/LPI
山の部分をアップにしてみます。
周りの地表とは異質な、白いものがニョキッと突き出した格好。逆に、手前には深い大きな穴。
別の方向からの映像。(Credit:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/LPI)
NASAのページによると、この山の高さは約6000メートル。北米最高峰、アラスカのマッキンリーと同じぐらいだそうです。
それが地表からいきなり急斜面でそそり立っていることから、「ピラミッド」という表現が使われています。
下はNASAの3Dアニメーションです。最後の方は、3Dメガネをかけるとさらに立体的に見える映像になっています。
NASAのCredit
・セレスの自転アニメ:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/PSI
・Occator(クレーター)と山のアニメ:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/LPI
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訂正(8/14)
8/9 の記事で、謎の光点が存在するクレーター「Occator」の中に、ピラミッドのような高い山があると読み違いしていました。クレーターと高い山は別の場所にあります。
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・『準惑星ケレス 謎の光(続報)』(6月12日 当ブログ記事)
・『ますます鮮明に!氷か塩か、ケレスで輝く謎の光点』(AstroArts)
・『ケレスの地図公開、謎の光点のあるクレーターにも正式名称』(AstroArts)
・『NASA探査機が撮影、準惑星ケレスの「ピラミッド状の山」と「謎の光点」(動画あり)』(WIRED)
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