名古屋の白ウサギ・1964年生

自称・宗教家・・宗教家とは職業ではなく「私の生き方」です。
職業・会社員、投資家  趣味・偽善事業

祖霊崇拝

2014-07-06 | 宗教


人の一生や 「 運命 」を語る上で、

一番強い影響力を持っているのは
「 先祖 と 自分との関係 」  にあると思っています。


ここを押さえないと、

いくら努力しても、

いくら清く正しく生きても、

いくら奉仕の精神を持っていようとも、

いくら善行を積んでも、


だだ、空回りするだけで、
波乱と苦悩に満ちた生涯しか実現しない。


これは、道徳論や精神論以前の問題で、
人間が生きてゆく上での基礎だと思うのです。

私が常々、
因果の法則 のみで人間の運命は語れない 
と申しあげている根拠はここにあります。


でも・・・不思議な事に・・・


釈迦が説いた仏教の原型には
祖霊崇拝( 先祖供養 )という考え方は、存在していません。

日本の仏教は、先祖供養 を含んでいます。

仏教はインドで誕生し、
そのあとシルクロードを経て、
日本に伝来しました。

そのとき、、もともと日本にあった古来から受け継ぐ、
「 祖霊崇拝 」 という風習と融合して、
日本独特の 先祖供養を含む仏教 へと進化を遂げました。

祖霊崇拝 とは日本人独特の考え方なのかもしれません。

祖霊崇拝  が絶対的に 必要な要素ならば・・・

祖霊崇拝  という概念を持っていない地域に住む人間は
どうなってしまうのか?

こういう疑問も湧いてきます。

これは、根本仏教 に限った事ではありません。

一神教の文化圏でも、
日本人のような 祖霊崇拝 という教義は存在しないようです。

単純に考えてしまえば、
そういった宗教感をもつ人々は、
何かが間違っていることになってしまいます。

そんな事あるはずがありません。

私は思います・・・・

先祖への感謝、 これ即ち、 先祖供養

これは 人間に内在する、
基本的な 「 心の姿勢 」 であって、

宗教ではない。

教義でもない。

文化でもない。

それ故、「 信じる」  とか、
 「 信ぜよ 」  とか、
そういう問題以前のことではないでしょうか。

私のいう、祖霊崇拝とは、 
儀式の事を言っているのではありません。

「 心の方向性 」 のことを申し上げています。

儀式とは、
「 心の方向性 」 が 「 形になって現われた 」ものあり、

儀式自体には大きな意味はないと思います。

心 → 形 ( 儀式 )

が順番であり、 形 のみが優先されるべきではありません。

祖霊崇拝 ( 先祖に感謝の念を抱く事 ) とは、
文化とか宗教とか関係なく、すべての人類に共通した
心の中から湧き上がる、 声無き声  であり、
すべての人間の内に、 必ず存在している。

私はこれを 『 風 』 と呼びます。

その自然な流れに反したことをする人間、
自然な流れを否定する人間、
自然な流れに唾を吐く人間、
こういう人は、
善行を積んでも・・・社会に貢献しても・・・
 真面目に努力しても・・・・ 難しい理屈を並べても・・・・
肝心な事が欠けている。

こういう人は、仮に
大金持ちになったとしても、
多くの人に賞賛され、地位と権力を持ったとしても、
毎日、大好物の 鳥の唐揚げ と 
クレソンサラダ を食べる事ができたとしても。

気の毒であるが・・・・

自分にとっての「 真の幸福 」 は訪れない・・・

これ即ち、ゲームに勝ったが、 勝負に負けた 状態。

「 声なき声 」であるから、文化や地域によってその
現われ方は多種多様といえます。


アーメン と唱える言葉の中に、 
声無き声 ( 風 )が含まれている。

南無阿弥陀仏 と唱える言葉の中に  
声無き声 ( 風 )が含まれる。

ナンミョウホウレン・・・・ と唱える言葉の中に 
 声無き声 が含まれる。

祓へ給へ・・・・・ と唱える言葉の中に  
  声無き声 が含まれる。

ありがとうございます・・・・ と発した言葉の中に、
 声無き声 が含まれる。

懺悔します・・・ と発した言葉の中に
声なき声 が含まれる。

大好物の 鳥の唐揚げ を食べたあと、
ご馳走様でした・・・と発した言葉の内に
声なき声 が含まれる。

「 風 」 は無色透明であり、 形無く、 音も無く、 色も無い・・・
それ故、 多種多様の文化・風土 のなかで、

「 教義 」 という形 
( 耳で聞き取る事ができる言葉 )の中から、

風  
( 耳で聞き取る事が出来ない言葉 )を発している。

導き兎 が呟いているような気がします・・・



自分の心の 奥底から発する 
「 声なき声 」  を聴き、それに従うものは、
他者との競争でもなく、比較でもない、
真の成功者となるであろう・・・・


 

コメント (4)
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