中曽根氏の功績

晋三の目に余るやんちゃ振りに辟易、首相OBと比較して見た。

昨年11月に死去した元首相、中曽根康弘氏(在職1982～87年）。
東京帝国大学法学部政治学科を卒業後、内務官僚、海軍主計士官を経て1947年に衆議員議員となる。
爾来、常に政界の主流を外れ自民党小派閥を率いて風見鶏と呼ばれた。

最後は、田中派の庇（ひさし)を借りて首相となった。
そして首相となるや悪化していた日韓、日米、日中の関係を次々と好転させ、国際的信望を得た。
国内では強い反対に遭うが、レーガン米大統領とサッチャー英首相の対ソ強硬路線を支持。

両首脳をまねた行財政改革と民営化政策を断行！
結果、世界的な新保守主義の潮流を代表する政治家となったと言われる。
右でタカ派のナショナリストと評されたが、自らはこれに反論。
先の戦争への反省を強調し続けた。

首相在任中は持論の改憲論を封印し、靖国公式参拝も批判を受けて一度で止めたそうな。
他方、風見鶏という批判には、風見鶏の軸足は動かない上に・・・。
風を知ることは、操舵の基本だと切り返してきたそうだ。

政治指導者は、日本が「安定航路帯」を進んでいけるようにしなければならない。
そんな信念が心の底流にあったらしい。

そして中曽根氏の首相職への評価は・・・。
後年明らかになった事実や後の首相たちとの比較等で今日、上昇傾向にあるという。
旺盛と見えた権力欲と自己顕示欲の背後にも、常に理想主義への傾倒があったも伝え聞く。

翻って今の晋三親分が見せつける呆れた悪行の数々。
中曽根氏との比較自体が、無理筋である・・・。